Dear自分
2009年製作、127分、邦画、配給:エンジンフイルム、アスミック・エース、西川美和監督「ディア・ドクター」。
永遠の課題:『Q.その嘘は罪か?ー A.自分にとっても、相手にとっても幸せな選択なら、嘘も罪とは言い切れない。たとえ、○○であったとしても。』そんな一提案を示唆するような、深く考えさせられる映画。
子どもに「嘘はいけません」と、言っている私こそが嘘つきなんだよな。嘘いっぱいついたことありますもん。そこには、何かしらの正当性を守るため、自分なりの正義や信念が誰しもあるはず。それは自己中かもしれないし、利他かもしれない。最終的には全て自分に返ってくる、それさえ腹をくくっていれば本当に…いいのだろうか?禅問答のような映画。
役者さん全員がそれぞれの役柄、立場、場面での振る舞いに、最高にぴったしハマってる。最高の好演。話の展開の強弱も違和感なくスッと入っていけました。見てる私は、その村の住人で傍観者的に、少し距離を置きながら見てる野次馬的に見ることができました。役全員が光ってる映画。
自分は何者であるか。複雑な世の中、所詮、何者かを演じている。誰かの期待だったり、信頼を勝ち取るためだったり、自分のためであるような、他人のためである様な。だったら、曖昧でもいいんじゃない?正解なんてない。結局、誰も、何も知らない。
「あなたは、どうしたい?」
討論や相手を知るための意見交換として、なかなか良いテーマ。
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