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ルベンに教わったサッカーの原理原則。

こちらの記事の続編です。


今回は2019年12月26日の記事をリメイクし2020年版にした記事です。

170を超えるスキを頂いた記事をバージョンアップさせました。

新しい内容は“なぜ高さを3点の違う高さの三角形を作るのか“です。


Hola Chavales!!!!

今回は『ルベンに教わったサッカーの原理原則』というテーマで話していきたいと思います。

ルベンをまだ知らない方に説明すると

彼は”ラージョ・バジェカーノ”というクラブの

カンテラ(下部組織)を統括し、なおかつ彼自身もU-16の監督をしている人です。

彼との縁で自分もこのチームに関われるようになったのですが、

この話は過去の記事を遡って見てみてください。


一つの質問をキッカケにして

ある日の練習で

6vs6+6(フリーマン)のポゼッションのトレーニングをしてました。

2,3分トレーニングした後にルベンはトレーニングを止めて修正をかけたら、

ボールの循環もプレースピードも見違えるように変わったので気になってその後本人に聞いてみたんです。

『La colocación de los jugadores tiene que estar orientada a la ubicación del balón, tienen que ocupar diferentes zonas y respetar las alturas para que pueda haber progresión en el juego,si no, no se avanza』

こう返ってきました。

これだけ聞いても何が言いたいかはわからないですよね。


Respetar las alturas

日本語に直訳すると『高さを尊重する』です

なんじゃこれって話。

この言葉を完璧に理解した時がそれから数週間経った後。

ラージョU-10のなんでもない4vs2のロンドを見てた時のことです。

ふと思ったんです。

『なんで正方形よりもひし形の方がボールが回るんだろう』と。

ここからは全てが一瞬でつながったんです。


なぜ高さを変えるのか

ここから詳しく説明していきます。

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わかりやすく1-4-3-3を例に話します。

GKからFWまで全部で高さが7段あります。


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高さを変えるメリットの一つ目が『限りなく横パスを減らす』です。

図で見てわかるように高さが変われば横パスにならないわけです。


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なぜ横パスを減らすかというと横パスは斜めのパスに比べて体の向きが作りづらい。

要するに視野が狭くなり逆サイドが見えなくなります。


同じ高さに3人以上いてはいけない

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“Salida de 3“と言われる3人でビルドアップを組み立てる時を例にして説明していきます。

図を見てください。

3人が同じ高さにいる場合、

右CBがボールを持っている時は左CBはサポートできないんです。


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中央CBが1段高さを変えてあげるだけで左CBは右CBのサポートができます。

なので同じ高さに3人以上のプレイヤーはいらないというわけです。


ボールを前進させるには高さが3段以上必要

ここで冒頭に言った

『なぜ正方形よりもひし形の方がボールが回るのか』

という問いの答えになります。

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よくあるビルドアップの時の状況 (4vs2)をイメージしてください。

正方形の場合高さが2段しかできないのに対してひし形の場合は高さが3段あるります。

ここが答え。

ボールを動かすには3段以上の高さが必要ということです。


一度正方形のグリッドの辺にそれぞれ立ちひし形でロンドをするパターンと、

四角のマーカーに立って正方形でロンドをするパターンと実験してもらえればより分かると思います。


3点の高さが違う三角形を作る

三角形を作れ

よく聞いたことのあるフレーズだと思います。

でもどんな形の三角形を作るのかまで落とし込んで考えていきたいですよね。

基本的なビルドアップの対応の形を例にして説明します。

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4vs2→4vs3に変わることはよくありますよね。

この時に、

サイドバック+インテリオール+ウィングの3人で3点の高さが違う三角形ができます。


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1-4-2-3-1で守ってこられた場合では

センターバック+サイドバック+インテリオールの3人で3点の高さが違う三角形ができます。

ここで大事なのは

“なぜ3点の高さが違う三角形を作るのかということ“。


新トピック なぜ3点の高さが違う三角形を作るのか

理由は3人目の動きと関係があります。

高さを変えることによって“遠く““近く“が生まれます。

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つまりパスの距離が変わるんです。

なぜ遠くを見なさいというか分かりますか?

一つはゴールに近い場所だからです。


もう一つここで僕が言いたいことは、

“遠くにパスを通せば近くの選手の体の向きは勝手に前を向くからです“


分かりやすいようにDFをつけて説明します。

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高さが同じな場合パスは横パスになってしまいます。

このパスを受けて前を向くのは難しいです

一方高さを変えることにより、ダイレクトパスもより簡単になり受けても前を向いて受けることができます。

だからこそ3点の高さの違う三角形を作る必要があるんです。


じゃあ高さを変えることにより3人目の動きにどう繋がるのか。

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そこの詳しい内容は続編と重なる部分なので画像のみとさせてもらいます。



アンカーとSBの高さを逆にする

1-5-3-2で守られた時に

僕が考えるのが『アンカーとSBの高さを逆にする』ということ。

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SBがボールを持った時にだいたい2通りのスライドの仕方。

DFラインの5枚でスライドするのか or MF3枚でスライドするのか。

なぜ高さを逆にするのかというと『相手のスライドの距離を長くするため』。

要するに相手をより走らせたいわけです。

なのでSBは相手よりも離れていた方が相手は走る距離が長くなる。

なんでもかんでもSBを高い位置に置けばいいわけではありません。


まとめ

今回長くなってしまたのでまとめると

・選手間の高さについて意識する
・横パスをできるだけ減らす
・同じ高さに3人以上いてはいけない
・高さは3段以上必要(正方形よりひし形)
・3点の高さが違う三角形
・アンカーとSBの高さを逆にしてみる


最後まで読んでいただきありがとうございました。

こちら記事の続編です。


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