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新成人の皆さんへ、「後悔しない生き方」とは何か

1月10日は「成人の日」。新成人の皆さん、おめでとうございます。新型コロナウイルスの感染拡大のなかでの門出のお祝い。生涯忘れられない日になるとお察しします。

人生80年と仮定すれば、最初の4分の1が過ぎました。成人として自分自身で生き方を決めていくこれからが「いよいよ本番の人生」といえるかもしれません。大人として生きる期間はとてつもなく長いです。

新成人の皆さんはいま、こんなことを考えているのかなと想像します。

「後悔しないよう、自由な人生を生きたい」

新成人に限らず大半の大人は(皆さんのご両親や先生も)、人生のさまざまなシーンでこう思った経験があります。ですがよく考えてみると「後悔しない人生」って何? イメージしにくくありませんか。

環境の分野では「No Regret(ノーリグレット)」という考え方があります。直訳すれば「後悔しない」という意味です。「ノーリグレット政策」なんて言い方もあります。意図するところをシンプルに下で説明するので、ぜひ読み進めてください。

「地球温暖化」はいまでこそ“誰もが知る常識”になっていますよね。ですが皆さんが生まれた20年前はそこまででもありませんでした。懐疑論がいまとは比べられないぐらいくすぶっていたのです。

地球温暖化にストップをかけるためには、エネルギー源を化石燃料(石油や石炭)以外のものにシフトさせていくアクションが急務。その代替となったのが太陽光をはじめ、風力やバイオマスなどの自然エネルギーでした。

太陽光を普及させるうえで最大のネックとなったのは「コストの高さ」です(とくに「京都議定書」が採択された1997年ごろの発電コストはおそらく火力発電の10倍以上)。コストを下げるには、太陽光パネルをたくさん作って、スケールメリットを出すことが重要でした。

そのころ、こんなことを言う人がいました。「地球温暖化がもし間違っていたらどうするんだ? すべての投資は無駄になるじゃないか!」

この意見への反論で使われたロジックが「ノーリグレット」です。具体的にはこうです。「地球温暖化が仮に間違っていたとしても、化石燃料はいつの日か枯渇する。いまのうちに『再生可能な』自然エネルギーを開発しておけば、そのときに使える。後悔することはない!」

世界が脱・化石燃料に舵を切ったことで、化石燃料が枯渇していない現在でも、すでにプラスの効果が出ています。それは、送電線が通っていない途上国のへき地でも電気が使えるようになったこと! 太陽光パネルのコストが下がったおかげです。

発電所から送電線を引くのは大変ですが、太陽光パネルを置くのはお手軽。20年前はさほど見かけなかった太陽光パネルは一気に広がり、無電化地域の生活を変えました。

世界は20年で激変するのです。太陽光パネルに投資しておいてよかった! まさに「ノーリグレット」ですよね!

「ノーリグレット」の考えは人生にも応用できます。その代表例が教育・スキルです。厳密にいうと、時代(世界)の変化を問わない「有用なスキル」に投資しておくべきというものです(その対極にある例がそろばん)。

終身雇用が崩壊し、日本経済が弱体化していくなか、企業はこれまでのように、社員を育てることもしなく/できなくなるし、またその余裕も失われていきます。スキルアップもこれからは“個の責任”に。後悔しない人生を送れるかどうか、その準備は100%自分次第なのです。

ganasは、「人材育成」を前面に打ち出す日本で唯一のメディアです。大学が春休みに入る2月からも、『グローバルライター講座』と『77日記者研修』の2つのプログラムをスタートさせます。いずれもライフスキルにつながるもの。また、経済が完全に破綻した国ベネズエラの人たちからスペイン語を学ぶ『命のスペイン語レッスン』もあす1月11日まで追加募集中です。

■【早割1/19】「伝わる書き方」と「途上国」を同時に学べる『グローバルライター講座』(第19期)
https://www.ganas.or.jp/news/20211210gwc/

「伝わる書き方」と「途上国」を同時に学べる、日本で唯一のプログラムが『グルーバルライター講座』です。

「書く力」で人生は大きく変わります。膨大な数のメール、SNSでのやりとり、企画書、報告書、大学のレポート、プレゼン、寄付を募る文章、エントリーシート(ES)‥‥。リモートワークが普及してきたいま、文字だけで伝える機会はこれまで以上に激増しました。

人生100年時代が迫ってくるなか(時代はどんどん変わっていくのに、働き続けなければならない!)、書くことから逃げられますか? 伝わる書き方を生涯一度、体系的に学び、集中(8週間)して訓練してみませんか? 

また、途上国の知識はこれからの時代、必須です。日本市場がシュリンクしていくなか、途上国を抜きにして仕事はできません。

■【〆切1/22】日本にいながら途上国に詳しい記者になる!『77日記者研修』(第16期)の参加者募集
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グローバルライター講座をもっと実践的にさせ、ganasの記者として活動できるプログラムが『77日記者研修』です。

途上国・国際協力の知識から、ネタの探し方、視点のもち方、取材の仕方、伝わる記事の書き方までを集中的に学びながら、国際協力のさまざまな分野のキーパーソンを取材、記事を書き、それをganasのウェブサイトに署名記事で発信します。頑張った証として記事は残ります。

新型コロナで海外に行けなくてもできることはありません。こんな時こそ、行動しませんか?

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スペイン語をオンラインで学べて、しかもレッスン料は100%現地支援に回るのが「ベネズエラ人を救う『命のスペイン語レッスン』」です。

南米のベネズエラといえば、経済が完全に破綻した国家。インフレ率は最大で200万%以上。食べ物も、薬も、水も、ガスもないゆえに、ここ数年でベネズエラ国民のおよそ2割(約560万人。兵庫県の人口とほぼ同じです)が難民として国外へ逃れました。陸路で行けるコロンビアやエクアドルはもちろん、対岸のトリニダードトバゴへ泳いで渡る人も。

苦境に陥ったベネズエラ人を何とかしたい、とganasが立ち上げたのが、ベネズエラの人たちに仕事をつくる『命のスペイン語レッスン』です。

新成人の皆さん、社会へ出るまでの準備期間はあとちょっとです。後悔しない生き方をするために、貴重な春休みをどうか活用してください。習得しておいて絶対に後悔しないスキルを磨き続けることをganasは最大限バックアップします。

写真は、ベネズエラ東部にある先住民の若者(二十歳前後)だけが学ぶ全寮制の大学(Universidad Indígena de Venezuela)で、記事の書き方をスペイン語で教えるganas編集長。15年ぐらい前の話(経済危機で彼らはどんな生活を送っているのか)。このときの活動がganasの原点です。