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途上国を少しでも深く知るべき理由5つ

コロンビア? インド・ラダック? ルワンダ? ミャンマー? 皆さんはどこの国に興味がありますか? 

アジアからラテンアメリカ、アフリカまでを広くカバーするのが途上国を専門とする非営利メディアganasの大きな特徴です。世界に200以上の国があるなかで、日本とそれ以外の1つの国だけをみても、世界は到底語れませんよね。 

こんなことを言う人が皆さんの周りにはいませんか。

「〇〇の国では△△なんだよね」

△△にはいろいろ入ります。たとえば下のような感じ。ただ実態はその国特有の事象ではなく、多くの途上国で共通することも少なくありません。

「レストランに行っても、料理が出てくるのは遅いけれど、お皿を下げられるのは早いんだよね」

この理由を考えるのがおもしろい(こんな話をするのがganas!)。途上国でも経済が発展していくと、この傾向は薄まってきます。 

「時間を守らない(遅れて来る)人が多いんだよね」

人によるので一概に決めつけるのはどうなのかという問題はさておき、その理由と、どうすれば守ってもらえるのかを考えるのが楽しい(こんな話をするのがganas!)。そもそも時間を守らない日本人も少なくありませんよね。 

例を挙げるとキリがありません。何を言いたいのかといえば、脱・ステレオタイプ(先入観)を目指そう、そのほうがいいよ、ということです。

というわけで、途上国を少しでも深く知るべき理由5つ。

1)世界の8割が途上国、先進国はマイノリティ

「なんで途上国なの?」と思う方、ご存知ですか。途上国で暮らす人はざっと計算して世界人口(国の数でも)の8割を占めます。先進国の人口の4倍です。

また国連は、世界人口に占めるアフリカ人の割合を2050年は25%(4人に1人)、2100年は40%になると推測しています。

世界のマジョリティは実は途上国なのです。つまり途上国を知ることは世界を知ること(ちなみに民主主義も世界的には当たり前ではありません)。日本では○○だ、という固定観念に縛られていては、自分の思考は国境を超えられません。

価値観が異なる国について少しずつ知ることは世界を知ることにつながります。西側諸国の考えがスタンダード? 違います。世界は想像以上に広い!

2)日本の常識を疑うことが学びになる

巷でも指摘されるとおり、日本のサービスは過剰ですよね。日本はいつの間にか、「客の立場が異様に強い社会」になってしまいました。低価格なのに、求められる細かいサービス。その結果、どうなったのか。サービスを提供する側は疲弊するばかり‥‥。仕事が無意味にきつくて、精神を壊す人も少なくないですよね。もっといえば「生産性の低下」を引き起こす一因にもなっているのではないでしょうか。

料理が出てくるのが早かろうと多少遅かろうと(20分以上かかるならともかく。料理が来るまでは楽しくお話しましょう!)、食べ終わっていないお皿を下げられようと(「まだですよ」と一言伝えればいいだけ)、目くじらを立てる話ではありません。むしろ、「(過剰に要求しない)許容する心の広さ」を途上国から学べる気がします。

細かいことを気にしない社会のほうが生きやすいのでは?

3)物事を深く考えるきっかけになる

時間を守る、守らないの話。時間の厳守はすべてに優先すべきなのでしょうか。そもそも時間に比較的厳しい日本はそんなに素晴らしい国なのでしょうか。

通勤・通学ラッシュの時間にしばしば人身事故が起きますよね。そこで電車が5分遅れるとします。多くの人は「ちぇっ、困ったな。遅刻するよ」と、「時間通りにいかないこと」をまず気にかけませんか。

でもよく考えてみてください。5分の遅れは本当に問題ですか。

その人身事故では誰かが亡くなったのかもしれないのです。その人には家族も、友人もいたことでしょう。一人の命が失われることは、周りの人間に大きな悲しみ、計り知れない影響を与えます。

そういったことを思いやるのではなく、わずかの遅刻を気にしないといけない日本社会。時間に束縛される日本社会。社会としては効率的かもしれない半面、「時間中心主義」(厳しいのは時間だけではないですよね)、もっといえば「みんながこうだから、あなたもこうしないといけない」という同調圧力についていけない人は社会から脱落してしまいます。

無理して頑張って、ストレスをためて、心のバランスを崩す人も少なくありません。日本の年間自殺者数は2万人以上。若者の死因のトップは「自殺」です。

途上国と日本を比べると、こういったことも深く考えさせられますよね。日本や、日本と価値観が似ている西洋だけを見ていてはこういった思考になかなかたどり着きません。

4)自分の人生が楽になる

途上国から学べる大きなことのひとつ、それが「なんとかなるさ」という価値観です。マイペンライ(タイ語)やハクナマタタ(スワヒリ語)といった言葉がまさにそれを象徴していますよね。良い意味で適当。

多くの途上国(とくに後発開発途上国や深刻な危機にある国)では、学校を卒業しても、まともな仕事に就けないケースは珍しくありません。また働いても手にするお金は微々たるもの。遅配だってあります。

こうした境遇を生き抜くには、「まあいいさ」「なんとかなるさ」と慰めの言葉を時には自分に投げかけることも大事。さもないと、やっていられませんから。

翻って日本。いまの時代、まじめに生きていても報われないことが増えてきました。その気持ち、痛いほどわかります。ですが、その恨みつらみを誰かに向けて罪を犯しても、境遇は何ひとつ変わりません。自分の人生が終わるだけ。かといって過剰な忍耐は自分の精神を壊すことにつながりかねません。危険です。

追い込まれないために必要なのは「適度に逃げる」こと。とはいえ、なんでもすぐに逃げていては、スキルは積み上がっていきません。どこからが「適度な逃げ」なのか、は難しいですが、少なくともまずは自分を解放してあげる言葉(マイペンライ、ハクナマタタ、バハラナ=タガログ語、ティダアパアパ=インネシア語、ヤーバーデー=ビルマ語など)を知っておいてください。

人生はある意味、壮大な暇つぶし。生き方をやたらまじめに考える必要はそもそもないかもしれませんね。なるようになれ。

5)知らないことを知るのは単純に楽しい!

日本に入ってくる海外の文化はなんだかんだいって欧米発が多いですよね。最近でこそ韓国やタイも人気ですが、それ以外の国となるとまだまだマイナーです。

ですが音楽ひとつとっても、それぞれの国には素晴らしい歌手がたくさんいます。世界の音楽は英語市場だけではありません。スペイン語市場、フランス語市場、アラビア語市場、もちろんタガログ語、インドネシア語、ビルマ語などの市場も! メジャーでないけれど、自分のお気に入りの曲が見つかると、世界が一気に広がって楽しくなります。

音楽に限らず、世界の料理、世界の調味料、世界のお酒なども、知らないことだらけ。飽きが来ることも絶対にありません。なぜなら世界には膨大な数の文化があるから。早い話、「途上国」は趣味にもぴったりなのです! 何歳になっても、刺激をずっと得られます。しかも体力は不要。お金もさほどかかりません。人生を豊かにしてくれるのが途上国。

▽コロンビア、インド・ラダック、ルワンダ、ミャンマーについて学びながら、いろんなスキルアップもできるプログラムの詳細はこちら。

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