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『笑の大学』を観て喜劇と真面目の関係について考えたよ #週報「だれかにあのね」 #12

こんにちは。今週のできごとをお伝えします。

『笑の大学』を観た

舞台『笑の大学』を観てきました。

舞台は、戦時中。劇団の座付き作家である椿が、自身の書いた喜劇の脚本を、生真面目な検閲官・向坂さきさかによって厳しくチェックされていく。その喜劇の脚本をめぐり、2人の攻防を描いた作品。2人芝居です。

ずっと前、役所広司さんと稲垣吾郎さんの映画版を観ていましたが、今日はいよいよ舞台版です。この名作を生で観れる日が来るとは!

あぁ、面白かった……。

ただ堅いだけではない人間味ある向坂(内野さん)と、三谷さんの脚本から飛び出してきたかのようなチャーミングさ溢れる椿(瀬戸さん)。 この二人のキャラクターのやり取りがとにかく面白い!特に、後半すごいことになっていきます。

そして、クライマックスは一気に切ない展開に。脚本について言い合いしていただけの2人が、いつのまにか絆が生まれているのが、とても自然ですばらしかったです。

観劇を終えて、僕は、「喜劇とはなんだろう?」と考えていました。というのも、脚本・演出の三谷幸喜さんが「僕は喜劇作家だ」といつもおっしゃっているのですが、その「喜劇」が理解しきれていなかったのです。

「喜劇」はコメディとも言える。じゃあコメディってなんだろう? 笑わせること? 笑わせるには? 面白いセリフを言う。何かギャグをやる。そうなると、コントとは何がちがうのだろう?

そんなことを以前から考えてきました。ただ、いまひとつ「これだ!」という答えが見つけられなかったのです。

でも、今日の『笑の大学』を観て、「これじゃないか?」という言葉がひとつ浮かびました。

それは、「真面目」という言葉です。

喜劇に出てくるキャラクターは、ふざけてない。真面目。必死に真面目。だから、観ている観客たちは、その真面目なキャラクター達を笑う、おかしくてチャーミングで愛おしく感じる。

もちろん、これだけが正解とは言えないですが、僕の中でかなり腑に落ちる言葉でした。真面目に徹することで喜劇になるのではないか、と。

そういったことを、向坂さんと椿さんから教えてもらったような気がします。僕もこれから、キャラクターを描く上で、大切にしていこうと思いました。

とにかく最高な喜劇です。3/5(日)まで、PARCO劇場でやってますよ!

脚本をnoteにあげてみた

「身の回りで起こったことや考えたことを発信したいな」と、思って始めたこのnote。そして、週報として『だれかにあのね』を毎週みなさんにお届けしています。

さらに、新たな試みとして、脚本をnoteにアップしてみました。

「脚本を書いてるよ」とちょいちょい『だれかにあのね』で報告してきました。その脚本、過去に書いたものがパソコンに眠ったままストックされているのです。なので、せっかくだしそれらをnoteに掲載していこうと思った次第です。

良かったら読んでみて頂けると嬉しいです。これからも、今まで創った作品を少しずつアップできればと考えています。ショート・ショートのような作品が多いので、気軽に読めるかと思います。ぜひ。

前にも少しお話ししましたが、脚本はあくまで、完成しても未完成の創作です。誰かがセリフを声に出したり演じたりすることで、はじめて完成するもの。パソコンの中で眠ったままだと、未完成のままで、さびしいのです。

なので、みなさんに作品を読んで頂き、皆さんの頭の中で完成させてもらえたらなと思います。よろしくおねがいいたします。

今週も読んで頂きありがとうございました!

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