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ポジティブ農業「やっぱお花がいいんじゃない?」

こんにちは。デンソー先行デザインチームの平賀です。
今日は今進めている実験計画についてのご紹介です。

このプロジェクトを始めてから、農業を通じて幸福度をあげるには結局何を育てるのがいいのかということをずっと考えているのですが、最近お花が一番いいのではないか?と思うようになりました。

理由はいろいろあるのですが、一番は「好き」という感情を刺激しやすいから、でしょうか?
以前のマガジンでも触れた通り、幸福には自発性の向上が重要だと考えているのですが、自発的な行動はポジティブな感情から始まります。
便利だ、合理的だ、役に立つ、という理性的な感情ではなく、好きだ、楽しそう、面白そう、という感情が自発性を刺激します。
そう考えると、合理な機能が無いにもかかわらず愛好家が存在しているお花は、人のポジティブな感情を刺激することに特化した作物と言えるかもしれません。

実は最近、順天堂大学の千葉先生という方が、幸福×農業をテーマに、近しいことを先行して研究を始めているということを記事で知りました。

先生は農作業によって人のストレスホルモンや幸福ホルモンが変化することに着目し、農業をストレスケアや幸福度向上につなげられないか研究をされています。
私の考える、ポジティブ感情とお花の関係性についてご意見を頂けないか、早速コンタクトをとってお話を伺ってみると、

・幸福を感じると分泌されるホルモンは通常はストレスも同時に上げてしまうが、植物との触れ合いではストレスを上げずに幸福ホルモンが分泌される
・視界に植物が見えているだけでもストレスは下がる
・視覚に加えて匂いや触覚などの刺激が加わると効果が高まる
・お花に対してポジティブな感情を持つ人がお花に触れ合うと特に幸福ホルモン(オキシトシン)が分泌される
・お花を見ながらローズティーを飲んだ時に一番幸福ホルモンが分泌されたので、効果を高めるには五感の同時刺激が重要

などなど、大変興味深いお話をたくさん伺うことができました。

もし、
「お花は人のポジティブな感情を刺激して自発性を高め、それが定性的にも生理的にも幸福に良い影響を与える」
とするなら、お花を生活空間に取り入れるハードルを下げたり、その効果を可視化することができれば、幸福度の向上に貢献できるかもしれません。

そこで、千葉先生と色々議論を重ねて、簡単な実験を行うことにしました。お花の管理を機械で自動化しつつ、花屋さんや他のユーザーとつながることで生活空間でお花を気持ちよく維持できるサービスのプロトタイプです。

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来年の一月末ごろから、試作機を用いて、実際にお花をモニターの方達と育ててみようかと思います。

実験の進捗はつどこちらのnoteで公開していきますので、引き続きご意見ご感想お待ちしています。

最後まで御覧いただき、ありがとうございました。