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OSEKKAIが心地いいまち八尾〜対話型ワークショップの紹介@オンライン〜

対面で対話型ワークショップやビジョンメイキング等のワークショップを実践してきましたが、2月頃からの、外出の自粛、パートナー企業さんや行政さんの自宅勤務により、オンライン会議、オンラインワークショップ、研修が当たり前になりました。

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一方で、言葉では「オンラインだからこそできることを。付加価値を模索してオンラインを活用しよう。」と簡単に言えるものの、「対面でできていることをそのままオンラインでもしなければ」という呪いにも近い思考パターンから、なかなか抜け出せないという悩みを抱えているのは私だけではないのではないかな、と感じているところです。

そんな中、今回のワークショップで起きたことは自分の中で、何かターニングポイントになる気がしているので、この気持ちを忘れないように、眠い目をこすりながら文字にすることにしました。


目次
1. ヤオオモイビトつながるプロジェクトとは?
2. 練習でもお試しでもない、ガチの対話型のワークショップ
3. チームとして、複数人のホストで開催する
4.「おせっかいは伝染する」「熱い人が多いから熱くなれる」
5. チームとして、複数人のホストでオンライン会議を開催する
おまけ


1. ヤオオモイビトつながるプロジェクトとは?

新型コロナウイルスの感染を防ぐために、本格的に対面でワークショップができなくなって約2ヶ月。

私が3年前からお世話になり、ファシリテーターとしても、人としても成長させていただいている八尾市も例外ではありません。毎月、近鉄八尾駅直結のデパートリノアス8階に位置するみせるばやおにて、20名近いメンバーが集っていた「ヤオオモイビトつながるプロジェクト〜首都やお映画製作プロジェクト〜」も、会議ができなくなっていました。

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普段はこんな距離感でファシリテーターと相談しながら、その場の話合いを進めていましたが・・・

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ちなみに、メインでファシリテーターをしてくださっている八尾市の矢野さんの他、ファシリテーションやオーガナイズを率先して進めてくださっている八尾市の職員のみなさんが総出で夜の時間に熱量高く参加されています。最近は、グラフィックレコーディングまでしておられて、本気度と熱さと安心感の半端ない職員さんがいるまちが八尾市です。

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さらに、八尾市出身でもなく、八尾に住んでいる訳でもないけれど、八尾の熱さに巻き込まれつつ、さらに巻き込む側になっているむす部のグラフィックレコーダーのにへーさん。私やにへーさんのような「関係人口」が八尾市では急増中。

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「首都やお映画製作プロジェクトとは?」
 ビジョン共有された「プレ異能vationsスクール」メンバーとの市民参画型映画づくりを通じて、郷土愛の醸成や、人々のまちに対する想いをつなぎ合わせる仕掛けを行政が担い、「関係人口」とのつながりをガバメントクラウドファンディングの手法を通じで呼びかけているプロジェクト。映画というプロジェクト型のイノベーションのプラットフォームをつくることを目的に、映画製作を通じて「ワクワクするまち」「オモロイまち」というブランディングのもと、「人にフォーカス」したまちづくりを進めることで、若者を中心に、変化を生み出す人材「〜な人」を地域に流入させ、関係人口となる人材も含めて共に地域づくりの担い手となるようなプロジェクトを推進している。八尾市自体が映画を制作するのではなく、市民等で構成する実行委員会で進めることを計画しており、さまざまな人たちが参加することによって、いろいろな繋がりやそれに伴う関係人口の増加が期待される。


2. 練習でもお試しでもない、ガチの対話型のワークショップ

ついに、市の職員のみなさんと、リモートでのワークショップを本気で開催することに。事前打ち合わせでプロセス設計をし、直前までプログラムの内容を相談しながら、八尾市市役所と八尾市のキーマンのみなさんや私のような関係人口となるメンバーも(喜んで) 巻き込まれながらの2時間。

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インプットの内容をグラフィックレコーディングしたもの by sayo

メインでファシリテーターをされた八尾市の矢野さんの「緊張してます」と言いながらのスタートから、参加する全員でつくっていく笑いの耐えない会議。対面で会えない残念さはもちろんあるけれど、グループワークを取り入れながら、オンラインの特徴を生かした一人ひとりのストーリーの共有や、対話の深まり、オンラインでも顕在の八尾の熱量で、空間を越えて一体感が溢れていました。

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グループワークの話合いで出てきた内容が、3グループ別々に話し合っていたにも関わらず、キーワードが繋がっていったのも、オンラインでも繋がりや共通認識がいくつか生まれている瞬間を感じました。今回、各グループにグラフィックレコーダーがいたのも、短時間での議論を深め、さらに全体共有をスムーズにしていった要因の一つだと思います。

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4. 「おせっかいは伝染する」「熱い人が多いから熱くなれる」

今日の議論のゴールは、「映画製作の際に外せない八尾の要素(魅力)」について、映画監督に伝わるようエピソードやその理由も含めて出していくこと。でも、今の社会情勢にも繋がるキーワードな気がしていいなぁと思ったので、ご一緒させていただいたグループの議論の一部をご紹介させてください。

八尾には色々そろってる!住めば都!
なのに、よさが伝わらへんのはなんでなんか・・・
●困りごとがないことが八尾の課題?

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行政とおれら(経営者/八尾の住民)の距離が近い!
熱い行政の職員多くてどんどん巻き込まれていく
●八尾の巻き込まれ感

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熱い人が多いから熱くなれる
●おせっかいがいっぱい/おせっかいの輪廻?!
●中小企業のエネルギーがスゴい。
 地元愛があって、地元にへばりついている人多い
実は東大阪よりも売上高い部門も多い
●祭り、小学生に起業家
●妊婦のとき、雨の日にしらないおっさんがやってきて、ひったくられる〜と思ったら、傘をくれた。感激
●起業したばかりのとき、近所のおばさんおじさんが「手伝ったるで」と助けてくれたんは涙でるくらいうれしかったな

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●八尾大好き感伝えたい、出したい
●映画観た人に八尾を好きになってほしい
●映画観た人に八尾にすみたくなってほしい

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個人的に思うこと。八尾には、人見知りな人も多いと思います。でも、「人見知り」と自分に矢印(意識)を向けて(自分のことばかり考えて)壁をつくるんじゃなく、相手に矢印(意識)を向けて、思いきって親切をする。それを「おせっかい(OSEKKAI)」とよんでいるんじゃないかな。

自分がよかれと思ってやったことが、相手にとっても良いとは限らない。だから「しない」人もたくさんいる中で。八尾には、何かせずにはいられない空気が流れている。だから「おせっかい(OSEKKAI)やけど。」と言って、「自分にできること」を軽やかにする。おせっかいされた人は、それがうれしかった実体験があるから、他の人にもおせっかいしたくなる。おせっかいされたことがあるから、おせっかいの仕方も知っている。そんな文化がぐるぐると巡っている場所な気がしています。

八尾に流れているような「OSEKKAI」の文化は、日本中どこにもありふれていたけれど、社会のスピードと共に少なくなっていたものの一つかも。この手触り感のある行動は、今の社会の雰囲気を変えていくヒントになるんじゃないかと感じました。

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コロナと共に過ごすようになってから、複雑なことや、不安なこと、答えのない曖昧なことが起きると、人は視野が狭くなるのかもしれないと感じています。例えば、自宅に居続けることで、自分の心配をする時間が増えたり、家族さえよけでばいい。と考えがちになったり。ニュースを見る時にも、実際には私たちの生きる世界には境界線なんて引かれていないのに、都道府県毎に、いかに自分たちの地域から感染者がでないかを心配する。国で見ても、感染者が来ないように国境を閉鎖したり、それは世界規模で見ても例外ではなくて、世界のリーダーシップをとる可能性をもっていたアメリカは、今や、世界のリーダーシップが取れなくなっている。

そんな中、「八尾の魅力を伝えていくぞ」「おせっかいを広げていくぞ」「元気を広げていくぞ」と本気で思っている大人達が、行政も民間も市民も一緒になって、ボーダー(境界線)を壊しながら未来に向かって話合いを続けている会議、私はとても好きです。

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5. チームとして、複数人のホストでオンライン会議を開催する

ホストは一人ではなく、メインファシリテーターの矢野さんに加えて、コファシリ&オーガナイズに後藤さん、コファシリ&グラフィック&オーガナイズに松尾さん、にへーさん、sayo、ICTサポートに鈴木耕平が入っての4角形での実施。オンラインでは、一人で完璧にこなそうとすることを手放して、チーム体制や事前のプロセスデザインが本当に大事だと最近強く感じています。(対面でももちろん大切ですが、よりそれが如実にでる気がする)

ホストになると、参加者が飽きていたり、会議が間延びしていることに気づきにくいところを、他のチームメンバーがサポートできるし、ハーベスト(話の見える化や議事記録)がリアルタイムで実施されることは、音が聞き取りづらい人や、議論に置いてきぼりになってしまいそうなときにもサポートになる。グループワークの後に全体共有するときにもとても役立つ。テックサポートがいてくれることで、技術的なことで困っている参加者のフォローができるし、ブレイクアウトルームに分かれる時にも安心して進行できる。

お互いに存在を尊重して、真ん中に信頼を置いて、感謝しながらチームが組めたときほど、会議の質も高い気がしています。

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最近、オンライン会議、オンラインワークショップ、研修が当たり前になってきていましたが、口では「オンラインだからこそできることを。付加価値を模索して。」と簡単に言えるものの、「対面でできていることをそのままオンラインにしてしまう(呪い)」という思考パターンから、なかなか抜け出せずにいた日々。

今回、対面でできることと、オンラインだからこそできることを切り離した「オンライン対話型ワークショップ」に少し近づけた気がして、可能性にワクワクしています!

でも、やっぱり手が届く距離での対面の方が臨場感があるから。
また、対面ワークショップができるようになった時に、「オンラインで生まれた部分」での良い面を対面に持ち帰りたい

最後に。
オンラインは、ネット環境がない方は参加できないので、IT格差が生まれているのも現状。また、参加が自宅からになる人もいるので、リモート会議中は、家の中にいるのに家族との時間に分断が起きます。このような課題とも向き合いながら、支えてくれる方々の存在に感謝しつつ、自分にできることを模索していきたいと思います。


おまけ

第1回〜第3回の会議の様子や、秘話は、株式会社ビーダッシュの山田さんが主体的にスタートされてみせるばユーチューブでYOUTUBEで見れます!すべての話が笑い話になっていますが、私自身はというと、会議では本気の大人の力が集ると、こんなにも楽しくて可能性が広がるのだね、を間近で感じさせていただいています^^

第2回はわたしも出演させていただきました。。。(笑う担当でお役にたってませんが)

関心持ってくださった方は、ぜひご笑覧ください!


その他のSAYOが携わらせていただいてきた八尾市のプロジェクトは以下です。

この他、観光振興の観光振興プランの会議が進行中です。

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VisualPracticeのオンライン講座のご案内です。
話の見える化に関心のある方、ぜひご参加ください!
今回オンライン開催となるため、当日は4時間程度の実施。
後日の実践のフォローアップを兼ねて2時間の開催予定です。







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