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くらしのともしび

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病とともに生きること
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2024年6月の記事一覧

不便はあたたかい

不便はあたたかい

こまったときにヘルプをたのめる
もよりの事業所さんを探していて
手紙をしたためているところです

というのもわたしは障害のために
お話するのが少しむずかしいから
こんなときは手紙を送るのですが

あまり長く座っていられないので
体のようすを見ながらすこしずつ
何日かにわたって作ってゆきます

びんせんに文字を書いて封をして
ポストに入れたときの気もちには
何ともいえない暖かさがあります

🌸

いっしょに生きる

いっしょに生きる

いつかなおることを祈るのは
いなくなるのをねがうようで
たとえそれが病であったとて
なんだかこころぐるしくなる

いたいだけそこにいていいよ
けれどもし消えたくなったら
いなくなってもかまわないよ
とわたしは思っていたいから

たたかうことをしたくないし
なくなることを望みたくない
そこにいるかぎりはただもう
いっしょに暮らしていきたい

なおることなおらないことは
きっと気にしなくていいこと

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からだと暮らしと

からだと暮らしと

くるまいすと人工呼吸器をつかいつつ
お庭のある森のおうちで暮らしている
山崎りょうこさんのことを知りました

りょうこさんの森の中のお庭づくりは
体の動かしかたや体力にかぎりのある
りょうこさん自身にちょうどいいもの

進行性の難病をかかえているわたしも
おうちのことは小分けにちょっとずつ
わたしの体の負担をすくなくしたもの

じぶんの体と暮らしのいろんなことに
折り合いをつけられるようになったら

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目に見えない自由

目に見えない自由

くるしくなってしまうから
すこししか笑えないことも

病のためにできなくなって
不自由に思うことはきっと

何かから守ってくれていて
いつか何かをもたらすこと



いまはまだわからないけど
それでも信じられることは

目にみえないだけできっと
自由は目のまえにあること

どんな闇もひとつのこらず
光によって照らされること

***

とくべつな朝景色

とくべつな朝景色

終わりのみえない入院

痛みにねむれない夜

明け方へやを出て

病棟のはしまで

歩いていって

大きな窓に

手をふれ

外では

日が

昇って

雲をそめ

澄んだ空を

鳥たちが飛び

見るまに空気が

光にみちていって

美しさはどこにでも

始まることを知った朝

***

ミミポポさんのお話を
読んでおもいだした

忘れたくない景色
涙のうかぶ記憶

思いがけない
とくべつな

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