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がん と 生きること

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2022年5月の記事一覧

甘い誘惑に負けることはがん患者にとって良くないことなのだろうか?

甘い誘惑に負けることはがん患者にとって良くないことなのだろうか?

昨日、朝日新聞be「それぞれの最終楽章」第6回が掲載された。この連載もあと一回を残すのみ。原稿は既に最終回まで書き終わっていて、もう締切を気にすることもないのがちょっと寂しい。

第6回目のテーマは「がんの社会的イメージ」と「自分の中のがんへの恐れの変遷」。がんはある意味「社会病」だと思う。「がんは死の病」「余命」という言葉がいまだに跋扈し、患者は怯え、そういう社会が作ったがんのイメージが患者の気

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病歴26:第1クールから第2クールへ

病歴26:第1クールから第2クールへ

この記事では、今回の抗がん剤治療のスケジュールについて、書いていこうと思う。
今週からは第2クールに入った。クールというのか、二回目というか。この表現の統一が難しい。
前回は1クール3セッションだったので、クールという表現がしっくり来たが、今回は1クール1点滴なので、クールというのもなんだか違うのかなぁ…?

さて、おさらい。
4月18日(月) 再発の告知。抗がん剤で治療していく方針決定。
4月2

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病歴25:精神的なケア

病歴25:精神的なケア

現在、私は、がんの治療に関して、婦人科、緩和ケア内科、精神科で治療を受けている。耳鼻科や眼科にも通っているが、それは直接、がんには関係ない。

婦人科の主治医は、大変、忙しい。
服薬について、症状について、なかなか相談しづらい。
それで、緩和ケア内科にも相談するように、取り計らってもらうようになった。
それが一年ぐらい前だっただろうか。
抗がん剤治療が終了して1年が経過しても体力が戻らず、リムパー

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病歴24:剃髪のススメ

病歴24:剃髪のススメ

これから抗がん剤治療を受ける方は、抗がん剤治療を開始する前か、直後でもよいので、髪の毛を短くしておくことをお勧めしたい。
抗がん剤は、細胞分裂が盛んな部位に作用する。その細胞分裂にブレーキをかける薬剤だ。
そういう細胞分裂が盛んな場所であるのが、腫瘍であり、骨髄であり、毛根であるのだと教えてもらった。
髪の長さが長いと、弱っている毛根が髪の自重に耐えられず、引っ張られて頭皮が痛く感じる。
私の体験

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病歴23:換毛期の猫

病歴23:換毛期の猫

換毛期の猫は、撫でれば撫でるほど、毛が抜けて、まとまり、ふわふわと風に舞う。
ブラシや櫛をすると、無限に抜け続けるのではないかというぐらい、毛が抜ける。
もしかしたら、抜け毛を集めると、もう一匹、猫ができるんじゃないかというぐらい、抜けるものだ。
特に、冬毛から夏毛に入れ替わる時がすごい。

前回の抗がん剤治療の時は、櫛を通せば、櫛に絡みつくように髪が何本も抜けるのを見て、お岩さんを思い出した。

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病歴22:抗がん剤治療中にあるとよいもの

病歴22:抗がん剤治療中にあるとよいもの

退院したのは日曜日の午前中のことだった。
病院の中では歩き回っていたつもりだったが、荷物をごろごろと引っ張りながらタクシー乗り場へと歩いていると、途端に息切れがした。
この病院からタクシーで帰宅するのは、前回の抗がん剤治療のラスト以来だ。

午後、私は体力的にちょっと無理をしてでも、買い物しておきたいものがあった。
欲しいものは、近所のドラッグストアと、通販で事足りる。
この記事では、私が抗がん剤

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病歴21:抗がん剤治療2回目の1クール目

病歴21:抗がん剤治療2回目の1クール目

2019年に卵巣腫瘍を再発し、手術と抗がん剤治療を受けたことの記録を書いておいたことは、今回の自分にとって、よい資料になっている。
だから、今回も記録をつけて行こうと思うのだが、見出しの管理が難しいものだなぁ。

さて、二泊三日と言われて入院したのが、再発が分かった二日後の水曜日のこと。
この記事では、その入院のことを記録しておこうと思う。

抗がん剤治療の1クール目が入院で行われるのは、アレルギ

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