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中編純愛小説【好きを伝えきれなくて】

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#愛するということ

中編純愛小説【好きを伝えきれなくて】4

この作品は過去に書き上げた小説です。

『愛、この店だよ』

『綺麗なお店だね。最近、出来たの?』

『いや、そうでもないよ。随分と以前からあるよ。ただ半年ほど前にリニューアルオープンしているけどね』

愛がつぶらな瞳で店内を覗き込んだ。

無邪気な幼子のような表情で店内へと入る。

『私、何を食べようかな』

愛のほころぶ顔。

涼はまだ口には出してはならない想いを胸にそっと閉まった。

心のな

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中編純愛小説【好きを伝えきれなくて】1

過去に書いた中編純愛小説です。


樹齢百年以上だろうか・・・。

随分と昔からこの場所に立っている気がしてならない。

麻倉涼は桜の木に背もたれしながら、木々の枝先の切れ間から射し込む太陽の光を顔に浴びながら、ぼんやりと空を眺めていた。

透き通るコバルトブルーが様々な形状をなす白い雲を際立てている。

涼は大きく深呼吸をした。

そっと瞼を閉じて幾度となく繰り返したのち、視線を少し落とした。

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