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シーシュポスの神話【基礎教養学部】

本記事は『シーシュポスの神話』と以下書評を読んで書いたものです。 url 本書の著者であるアルベール・カミュの哲学は「不条理の抵抗」と呼ばれている。 「不条理」とは、人間は死という不可避の運命に直面している等の理由から人生は不条理であるというその不条理さことを指しており、 「抵抗」というのは、「不条理」を受け入れつつもそれに抗って、生きる意味を探求していくことである。 「不条理」を受け入れようとする人間が「絶望」に直面することも不可避であると主張したが、それでもなお、人間

    • 『ドーパミン中毒』【基礎教養学部】

      本記事は、J LAB基礎教養部の活動の一環です。また、以下書籍とHirotoさんの記事を読んで作成したものです。 シーソーゲーム個人的には7章が面白かった。私も冷水シャワーを実践していた時期があり、苦痛に重さをかけて押すことによって苦痛から得たドーパミンで快楽を味わう体験をしたことがある。冷水シャワー実践期と同時期にサウナにハマっており、もっともっとと冷温による苦痛を追い求めて“整う”という体験ができなくなってしまってからは同時に冷水シャワーで締めることも辞めてしまった。苦

      • 『多動力』【基礎教養部】

        この記事は『多動力』と以下記事を読んで書いたものです 高校生の頃、やるべきことが出来ない自分をなんとか変えようと方法論の本に頼って役立ちそうな本を読んでいた時期がある。自己啓発本は役に立つことが書いてあり、読み終わった直後から数日間はモチベーションを上げてくれるので、ブーストされたやる気のままに行動した結果、何度か良かったと思うこともあった。一般に成功者と呼ばれる自己啓発本の筆者は自身の成功体験をもとにかなり具体的に成功への道筋を書いてくれている。具体的なのでわかりやすいと

        • 【基礎教養部】Part8

          本文はJ LAB活動の一環として書いています。 こういう本を読むと自分は普通とは違うのだと改めて思い知らされる。著者が驚いていた非行少年たちの特性についてなぜショックを受けたのか何一つ共感できなかった。共感出来ない理由はみんなが出来ることを出来ない人もいるということを身を持って知っているからだ。私は物心ついた時から社会で必要とされる「能力」という面で周囲と比較すると大きな差があることに気づいていた。少なくとも日本の現代社会では「能力」はわかりやすく上下関係を表す指標であるの

        シーシュポスの神話【基礎教養学部】

          『古武術の発見』基礎教養部 

          近況とJLAB書評活動とコミュニケーションと。この記事は人に読ませようと書いているというよりかは自分向けに書いている。人に読ませるように書いていない記事を上げるなと自分でも突っ込みたくなるのだが、私自身の脳内整理としてまとめさせてほしい。書評の最後に少し触れたが、個人的に本書を読むことはかなり苦痛だった。対談形式だったことで読む気がしなくなったのはそうだが、内容も全くわからなかった。同じ行を何回も読み、さっき読んだ内容を忘れててなんの話をしているのかわからず何十ページも前に戻

          『古武術の発見』基礎教養部 

          『子供の宇宙』基礎教養部

          この記事は『子供の宇宙』と以下記事を読んで書いたものです。 私自身の子供のころのことを思い出したり、子供ができたらどう接するのかなど色々思う事があったので、この記事では私が思い出せる範囲で幼少期のことを振り返ってみて、合わせて子どもについても考えれたらと思う。 私の幼少期 いわゆる悪ガキと呼ばれる類の子供だった。やりたいと思った時には体が動いてしまって毎度怒られていた。中でも二つ特に記憶に残っている出来事がある ・車の上ピクニック 車の上で遊びたくなった私は、いつも一緒

          『子供の宇宙』基礎教養部

          『人工知能と人間』

          書評紹介本記事は書籍『人工知能と人間』と以下記事を読んで書いたものです。 AIAIについて雑記。 AIについて詳しくない。それでも数年前からAIの成長は目まぐるしいとはよく聞く。AIが成長したら人間社会はどうなってしまうのか、人間にしかできないことってなんだろう、そんな類の議題を目にしたこともある。最近ではChatGBTという奴がかなり高いレベルにまで成長してきたらしい。 この本はそんなAIについてを約30年前に書いた本である。AIはここ最近で急激な成長を遂げたようだが、

          『人工知能と人間』

          『運動脳』【基礎教養部】

          書評を書いた 最近ビーチラグビーというマイナースポーツを始めた。普通のラグビーと違い、タックルがないので比較的参入はしやすいのだが、久しぶりのダッシュは足ちぎれると思うくらいきつい。めちゃくちゃきついのに、終わった後の爽快感がクセになってしまった。何より脳がクリアになった感覚があり、面倒だと思うことが格段に減った。ビーチラグビーの効用だろう。 最近、特にJ LABというコミュニティとズブズブになってからは、具体的な方法論や〇〇をわかりやすくの類にほとんど触れなくなっていた

          『運動脳』【基礎教養部】

          『正欲』【基礎教養部】

          書評を書いた ↓本を読んでの自分語り 基本的に私は誰が何に興奮しようが、まずは「そうなんだ」と思う。突き放すことはない。その人がなぜそれに興奮するのか、そっちによっぽど興味があるからだ。たとえ「罪」となる「もの」に興奮するという人を前にしても同様である。 人は法律という線引きで秩序を守っている。成人が幼児に興奮して手を出してしまえばアウト。世間では、「幼児好きの成人」は「多様性」として受け入れてもらえない。 ただ、今の社会の「多様性」は「幼児好きの成人」をも飲み込まん

          『正欲』【基礎教養部】

          『心と脳』【基礎教養部】

          書評を書いた。 一つこの本のお気に入り箇所を紹介。 第一部に『心の研究を重視する人たちは、脳の研究をしたところで心はわからないと考えていることが多く、脳の研究を重視する人々は、脳がわかれば心がわかると思っていることが多い』とある。これを読んで「人間」の研究をしている(きた)のもまた「人間」なんだなと感じた。当たり前だが、それを再確認できる一文だった。 本を読んだら知識が増え、視野が広がる。本を読み終えたあと、また己の疑問と向き合う時、読む前より更に深いところに潜れる気がす

          『心と脳』【基礎教養部】

          『君たちはどう生きるか』【基礎教養部】

          『君たちはどう生きるか』を読んで書評を書いた。 最初にこの本を知ったのは中学2の時だった(と思う)。読書レポートの課題図書としてこの本を渡されたのだが、当時の私は活字がムリだったので、読書の課題はいつも適当に数ページ読んで、なんとか終わらせていた。 それから数年、ずっと本棚にはあるが、内容を知らないこの本が急に気になり出した。人は死ぬ間際、「もっとこうしておけばよかった」と後悔するというのは、よく聞く話であるが、今の自分はどうなのか、何か得るものがあるかもしれないと思った

          『君たちはどう生きるか』【基礎教養部】