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DAZ on Blender|Windows版をWINEで動かす - DAZ.Ble 実験室

DAZモデルを、DAZ StudioからBlender Windows版にインポートし、髪や衣装の物理シミュレーションやアニメーションなどにチャレンジします。

今回は、ChromebookのLinux開発環境のWINEから、Windows版のBlender 3.6.12 LTSをインストールします。

前回の記事で無料ダウンロード提供中の、デジタル美少女の軽量サンプルモデルを、OBJ経由でBlenderにインポートし、レンダリングにチャレンジします。


はじめに

ChromebookのLinux開発環境にWINEをインストールし、DAZ Studioで3DCGデジタル美少女モデルの作品づくりを始めました。

クラウドGPUを使ったIrayレンダリングの高速化は、「Boost for Daz3D」を使うことで、ローコストで簡単にNVIDIA RTX 4000相当のパワーが得られました。

残る課題は、dForce物理シミュレーションですが、DAZ Studioで行うにはChromebookでは無理があるので、動作が軽快なBlenderにDAZモデルをインポートし、髪や衣装の物理シミュレーションにチャレンジする予定です。

Blenderをインストールする

Windows版をダウンロード

ChromeOSのChromeブラウザーからは、Wndows版がなぜか直接ダウンロードできなかったので、私の場合は、クラウド仮想Windowsでダウンロードしました。

DAZ to Blender Bridgeに合わせて、バージョンは3.6 LTSとしました。

Blender 3.6.12 LTS Windows版.msi をダウンロード

Windowsでダウンロードする手段が無い場合は、以下からZIPファイルをダウンロードし、展開してお使いください。
Blender 3.6.12 LTS Win64bit msi > zip >>> DAZGEN サイト へ

WINEのWindows環境でインストールするので、「…/Downloads」フォルダーに.msiファイルをコピーしておきます。

WINEのWindows環境のDownloadsフォルダーに.msiをコピー

WINEのexploreを開く

ターミナルで「$ winefile」と入力しリターンキーを押して、explorer(winefile.exe)を開き、「…/Downloads」フォルダーを開きます。

WINEのexplorerでDownloadsフォルダーを開く

インストールする

blender-3.6.12-windows-x64.msi」をダブルクリックし、Blenderインストーラーを起動します。

Blenderインストーラーを起動

Next」をクリック。

「I accept …」にチェックを入れ「Next」をクリック

I accept the terms in the License Agreement(利用規約を承諾する)」にチェックを入れ「Next」をクリックし、以降の画面でも順に「Next」をクリック。

インストール中
インストール完了

インストールが完了したら「Finish」をクリック。

Blenderを使う

Blenderを起動

Blenderを起動

WINEのexplorerで「Program Files > Blender Foundation > Blender 3.6」を開き、「blender.exe」をダブルクリック。
(ショートカットはトップの「Desktop > Blender 3.6.lnk」)

初期設定

日本語を選ぶ

Language > Japanese(日本語)」を選びます。

「次」をクリック

」をクリック。

「全般」をクリック

とりあえず「全般」をクリックします。今後は、すでに保存したシーンファイルがある場合は「開く…」か、右に表示される最近のファイルから選びます。

初期画面

なぜか全画面表示を解除できないので、しばらくは全画面表示の状態で作業しますが・・・

カメラ操作

大雑把なカメラワークはマウスの操作で行えます。

・回転(ドリー):マウスの中ボタン(マウスホイール)をドラッグ
・拡大縮小(ズーム):マウスホイールを回転
・移動(パン):マウスの中ボタン(マウスホイール)をShift+ドラッグ

カメラをマウスで操作して、キューブの底面を覗いてみます。

カメラのマウス操作でキューブを拡大・回転・移動

レンダリング前などのカメラワークの微調整は、シーン右上のアイコン列の上3つのアイコンをドラッグすることで行えます。

Blenderを終了

Blenderを終了

Blenderを終了するには、メニュー「ファイル > 終了」をクリックし、「保存」「保存しない」を選んでクリック。

シーンを保存するかしないかを選択

デジタル美少女モデルをレンダリング

DAZ Studioでレンダリング

DAZ Studioでレンダリング

アニメーションの途中の静止ポーズで、新しいカメラ(Camera(3))を追加し、カメラアングルや表情などを調整して、1000x1000pixでレンダリングしました。

DAZ Studioでレンダリング(1000x1000pix PNG)

レンダリング時間は、CPUのみで約20分Boost for Daz3DによるクラウドGPUで高速化した場合は、初回で約5分、2回目はキャッシュが効いて約1分でした。

Blenderでレンダリング

DAZ StudioからOBJ形式でエクスポートしたデジタル美少女モデルを、Blenderにインポートし簡易的にレンダリングしました。

レンダラーはCycles(CPU / 標準)を用いています。

Blenderでレンダリング
Blenderでレンダリング(1000x1000pix PNG)

レンダリング時間は、CPUのみですが、約1分30秒でした。

DAZ vs Blender 画像比較

レンダリング画像を重ねて比較できるようにしてみました。元の画像はPNG画像ですが、以下はJPEG画像です。

DAZ vs Blender レンダリング画像比較

ライティングやカメラアングルなどが異なるので、厳密な比較はできませんが、今後Blenderで髪や衣装などの物理シミュレーションやアニメーションなどを行う上での実用性の参考にします。

CPUのみでレンダリング時間を比較すると、20分 vs 1分30秒と、かなりレンダリングが速いので、Blenderによるレンダリングの活用方法について、今後検討したいと思います。

まとめ

無料でダウンロード提供中のデジタル美少女モデルを、DAZ StudioとBlenderでレンダリングし、レンダリング速度や画像の比較を行ってみました。

今回はOBJ形式でエクスポート・インポートする方法を採用しています。

BlenderはDAZ Studioとの互換性を考慮し、Windows版をWINEのWindows環境にインストールして使えるようにしましたが、Linux版もあるので、用途によってはLinux版の方が好ましいかもしれません。

次回以降では、Diffeomorphic DAZ Importerを用いて、アニメーションを含むDAZモデルの転送とBlenderによるアニメーションや物理シミュレーションなどにチャレンジします。

参考リンク





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