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挫折の先にあるもの

こんにちは。

私は5歳から28歳までの23年間、ラグビーという競技をつづけてきました。
その過程には、全国大会に出場したりAチームで試合に出たりといったかけがえのない経験だけでなく、苦しいことやくじけそうになったいわゆる『挫折』というものも味わいました。

今回は、私が経験した「挫折」「その先に見えたもの」を紹介できればと思います。

・中学3年生の夏合宿

自己紹介の記事でもお伝えしたとおり、私は京都の中学のラグビー部に入部し、3年生の時にはスタンドオフとしてプレーしていました。
京都市内ではベスト4に入るか入らないかというチームでしたが、
「最後の大会こそは優勝するぞ!」とチーム全員が高い士気をもって、夏合宿を岡山県で実施していました。

合宿終盤、練習試合の中でクロスダミーをしDFのギャップをついてオフロードパスをしようとしたところ、DFにもろにタックルをされて左肩から地面に落ちてしまいました。
肩から落ちたと同時に、僧帽筋(首の付け根の筋肉)あたりに激しい痛みが走り、腕が上がりませんでした。
すぐに顧問の先生が来てくれて診てもらったところ、左鎖骨がきれいに折れていました。

幸いにもその日は両親が練習試合に来てくれていて、すぐに合宿から離脱し京都にある整形外科で応急処置をしてもらいましたが、初めての大きな骨折で麻酔もせず人力で処置をされ、あまりの痛さに先生を蹴ってしまったのを覚えています。(その節は申し訳ございませんでした)
その後はコルセットを付けて安静に過ごすのみでしたが、はじめの一週間ぐらいはベッドから起き上がることもできないぐらい激痛でした。
2ヶ月ぐらいで少しずつ骨も回復し、パスやランニングまでできるようになりました。

しかし、この何もできない約2ヶ月というはとても苦しい時間でした。
「大好きなラグビーができない」「パスも投げれない」
今までに味わったことのない経験でしたが、無事に医師からOKをもらい12月に開催された全国交流大会メンバーにも選出され、大好きなラグビーをまたプレーすることができました。

・社会人3年目の春

中学の骨折以降は大きな怪我をすることもなくラグビーを続けることができ、社会人になり2年目にはトップリーグデビューも果たし、1シーズンで10試合に出場することができました。

3年目もさらなる飛躍と成長を誓い、春シーズンから貪欲に早朝練習やウエイトトレーニングなどに励んでいました。

「好事魔多し」
物事がうまく進んでいる時ほど、意外なところに落とし穴があるという事

この言葉がぴったりあてはまると思います。
春の練習試合シーズン。その日は何度もラインブレイクをし、自分の思うように体が動いているように感じていました。
しかし、自陣からラインブレイクしフルバックとの1対1でステップを踏んだ時に右足に全体重が乗ってしまい、崩れ落ちてしまいました。

「右膝前十字靭帯断裂・半月板損傷」

それを聞いたとき、はじめは信じられませんでした。
信じられないというのは現実逃避的な意味ではなく、強い痛みや腫れがなかったからです。

レントゲンとMRIの写真を見てようやく実感が湧き、ここから果てしないリハビリ生活がスタートしました。

(2010年5月撮影)
怪我から5日後には靭帯再建手術をし、歩行ができるまでおよそ1ヵ月の入院となりました。

始めの数ヶ月は、膝の曲げ伸ばし・大腿四頭筋やハムストリングのトレーニングのみ。
そこから徐々にランニング(直線・曲線)や切り返しなどができるようになり手術からちょうど1年後、ついに試合復帰することができました。

(2011年6月撮影 対近鉄ライナーズ)


ラグビーはとても怪我が多いスポーツなので、同じような経験をされている方も少なくありません。
だからこそ私は、経験者や専門の方から話を聞いたり聞いてもらったりして怪我と向きうことができました。

決して希望を捨てず、目標を立て、地道に一歩ずつ進んでいけば、必ずたどり着くと思います。
その時に見える景色は、人生においてとても貴重な財産になります。

私の場合、怪我という『挫折』を味わい、どん底に突き落とされましたが、
「またグランドに立ってラグビーをする」という目標を達成する為に、つらくて地味なリハビリを乗り越えることができました。
それは、応援してくれる人たちや周りの仲間に対する感謝の気持ちをグランドで表現したかったからです。

挫折を経験したことで、改めてその大切さに気づくことができました。

そして、挫折の先には「感謝」「謙虚」「仲間」の存在があるということを再認識できました。
夢や希望は必ず自分の今の行動を変えてくれるはずです。


長文になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

D2

(2010年7月撮影 RICOH CUPにて)

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