見出し画像

メジャーじゃなかった心の病パニック障害【18】

本当の治療とは


ー 先入観の違い ー

急行電車に新幹線。ましてや飛行機など、
何があろうとも乗りたくない。
床屋に歯医者に飲食店など、
辛い思いまでして行く必要はない。

これら極力避けてきた。

新幹線で大阪へ行けたものの、
その後は乗る機会がなく、
乗るとするならば、また不安で
乗ることなどあり得ない。と
文句をつけて、逃げるだろう。

不安要素がつまった出来事を、
薬のお陰としてでも、達成できれば
それはスゴい自信に繋がります。
これを定期的に継続していけば、
おのずと、その1つの事案はもう完治でしょう。
つまり、へっちゃら。

他の不安要素も、
着々とこうしていけばいいのだろう。
全てのことに自信が持て、
たくさん達成が出来れば、
すべて"へっちゃら"。
この病とサヨナラできるのだろう。

しかし時間がかかる。
お金もかかる。
仕事もしなければならない。

まるで、
一瞬で失った信頼を一生懸命回復しようと
する行為に似ている。

行動療法は、時間とお金もそうだが
勇気と支えが必要だ。
僕の時代は、前に述べたように、
風邪は気合いで治すものだったし、
4日も5日も休むようなら
席はないとおもえ!であるし、
そもそも、お金と時間に余裕がない。
これに於いては不幸なのです。

だから、行動療法など
思っても、現実出来なかった。

新幹線にのれたその後は、
実は飛行機にものれてます。
国内、海外と
行けてるのです。
そりゃもう、旅行の計画時から出発日まで、
吐き気がするほど不安でした。
夢で機内で苦しむシーンを見るのです。
これには、
お金と時間と勇気と支えが有りました。

目的地に辿り着けた時、
また、旅行を終えた時は、ものすごい安堵します。
そして、自慢気になります。
自分のなかにいる不安に自慢してやるのです。
虚しくも嬉しいのです。

でも通勤電車はダメなのです。
これってなぜだろう?と当時は
考えたことがなかったのです。

これは、"公衆の面前のレベルの差"です。
行き先も、目的も違う人たちのなか、
ソソウなことはとても恥ずかしく、
そうなることへの不安と、
次にまた同じ時間に、同じそれを
利用しなければならない。
そして、
あの人って、この間のヤバいヤツだと思われること。
それは、
翌日も、一週間後も、半年後も引き継がれるでしょう。
仕事をやめない限り。

つまり、この場合の発作をおこす要因は、
日常に支障をきたす状況になってしまうことへの
"不安に対する不安"の先取りなのです。

アイツが嫌いで会社に行きたくない、
アイツらがいじめるから学校に行きたくない。
に似ていると思います。

一方、新幹線や飛行機は、長時間束縛され
強烈な不安もあるものの、その単体の中で
トイレやデッキなど、他人の白い目線を
避けられる場所も備えてあり、
万一の時も、車掌やCAが助けてくれるでしょう。
その人数も通勤電車と違う。
乗車、搭乗している他の客も、
移動の目的や、目的地は同じである確率も高く、
少しでも他人同士共感できる環境であれば
ストレスだらけの通勤電車の乗客より、
白く冷たい目線はさけられるのです。

日常と非日常とは、公衆の面前の差があり
この環境差に病気を当て込むと、何か見えてきます。

ここを理解すれば、へっちゃらまでもう一息。

つまりは、
発作になるんじゃないか
の不安より、
発作で取り乱し、その後の回りの目を気にする不安】
気にしている悪い魂がうざったいのです。

これに気づく人は、回復が早いと想像できます。


ボクはずーっと後で気付くのでした。

つづく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?