着信アリ
しんどい
苦しい
お金もないし辛いばっかりだし
もう全部やだ
生きていたくない
死にたい
こんな犬も食わないようなメールに
返信が来るとは正直思っていなかった
でもすぐに着信音が鳴った
そこに書いてあった言葉
愛してるよ
帰ったら抱き締めて
美味しいご飯を作ってあげるからね
ねえどうしてそんなに優しいの
私にその価値があるのですか
いやそんなはずはない
こんな醜い死に損ないに
あなたは私を可愛いと言ってくれる
顔だけが取り柄だねなんて冗談を言う
そんなわけないのわかってる
私は至って普通だ
愛してる
魔法の言葉
あのメールをもらった時
涙が溢れて溢れて止まらなかった
ずっと見ていたいのに
画面がかすんで読めなかった
俺は君が病気だということも含めて結婚したんだ
いつだったか腕枕をしながら言ってくれた
それはどれほどの覚悟だっただろう
諦めなければならないことだって沢山あっただろう
それでも私でいいと
それでも私がいいと
心に誓ってくれたのは何故だろう
取り柄もない
頭も良くない
取り立てて可愛くもない
そんな女を人生ごともらってくれた
それはどれほどの重荷だったろう
今もどれほどの重責だろう
悲しい涙が嬉し涙に変わる瞬間が
わめきちらしてても分かった
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