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人生の99%はただ待って暮らしている


高校生の頃は電車やバスで小樽まで通っていたので
冬は雪のために電車がよく遅延になった

30分や1時間待たされる事など日常茶飯事で
皆んな自然には勝てないと諦めていて
ただ黙って従っていた

今の様にスマホもないから
どうやって時間を潰していたんだろう

寒いホームで、まだかまだかと
多分イライラしながら電車を待っていたと思う
只々、暖かい家に辿り着く事だけを拠り所にして

でも何もする事が出来ないあの時間が
果たして無駄な時間だったろうか…


教科書を開いている人もいたし
本を読んでいる人もいたけど
私はただぼーっとして人を見ていた

学校と家との中間地点
遅延なんかなければ立ち止まる事のない
ただの通過点に過ぎない場所なのに
30分以上もそこに立っている

頭の中で色んな空想をしていた
そこで一人で待つしか無いんだから

この無駄に思える時間のせいで
私は人を観察する癖がついてしまった様だ
加えて妄想する癖も…


太宰治の『斜陽』の中に当時の私に
刺さったフレーズがあった


待つ。ああ人間の生活には喜んだり怒ったり
悲しんだり憎んだりいろいろな感情があるけれども
それは人間の生活のほんの1%を占めているだけの
感情で後の99%はただ待って暮らしているのでは
ないでしょうか。幸福の足音が廊下に聞こえるのを
今か今かと胸の潰れる思いで待ってからっぽ
ああ。人間の生活ってあんまり惨め


こんな文章に心を強く揺さぶられた

とにかく『待つ』ことを沢山強いられていたからだろう

今は待つ時間を皆さん、有効に活用されている
『待つ』時間を少しも無駄にしたくないご様子

娘もスマホさえあれば待ち時間は気にならないと言う

駅のホームでも車内でも80%以上の方が
スマホをいじっている
だから人を見ないし目も合わさない

面倒な事に関わりたくない…みたいに感じる

無駄な時間は必要だと思うんです
心を休めたり、もちろん目も休めたり
ぼーっとして何もしない時間って必要です
少なくとも私には…

待ち時間にはぼーっとして
周りの人を観察したりしてただ待つっていうのも
たまにはどうですか
体も心も休まりますよ❣️

ではまた明日 See you again 👋

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