住まいのジメジメ悩みは、「風の通り道」をつくって解消!玄関をリフォームして秋を心地よく過ごす【断熱先生のダンネツノートvol.10】
最高気温が30度を超えなくなると、エアコンなしでも過ごせるようになりますよね。それでもどうにも蒸し暑くてもうちょっとなんとかならないかな…なんて日もあります。今日は、断熱と組み合わせて知ってほしい、秋のような中間期、風の通り道を確保する玄関とリフォームについてご紹介します。
自然の力を住まいの味方にして、家のなかを通り抜ける風を生み出す!
暑かった夏もようやく落ち着きはじめましたね。台風が気になるところですが、過ごしやすい季節になり、ようやくホッとしたなんて人も多いことでしょう。わたしもそんなひとりです。
今の時期のようにエアコンいらずでも過ごせるくらいの気温の時期(4月〜5月、9月下旬〜10月、11月上旬くらい)のことを「中間期」といいます。このところ電気代も高騰していますし、エアコンいらずで、電気代が少しでも節約できるのはうれしいですよね。
とはいえ、まだまだ暑い日はありますし、湿度が高い日本では家の中がジメジメとして気温以上に暑さや不快感がある、なんてこともあります。そこで、気密性や断熱性能の向上に加えて、風の通り道をつくることがとても大切とされています。エアコンの送風運転・除湿運転を利用してもいいですが、温度差を利用したちょっとした工夫をすることで、住まいに「風を通す」ことが可能なんです。
あたたかい空気は上に移動する性質があります。それを踏まえた、風の入口、通り道、出口を作ると、自然の力を活かして通風をすることができるんです。図のように、風の入口を玄関など低い場所に、出口としてそこよりも高い位置に窓を設置、そのふたつを廊下などでつないで風の通り道を作ってあげます。すると、風が吹かない日でも温度差によって風が通るようになるんですね。自然の力ってすごいです。
実は、窓をひとつあけているだけでは風が通りません。窓がふたつ以上あり、できれば対面している配置になっているとより効果的といえます。
閉めていても風が通り抜ける玄関ドアにリフォーム。電気錠にして日々のストレスも軽減!
そうは言っても、玄関は防犯面から開けっ放しというわけにもいきません。そこでおすすめしたいのが、玄関に網戸がついている「採風タイプ」へのリフォームです。ドアを閉めた状態でも、網戸から新鮮な空気を室内に招き入れることができます。玄関はニオイがこもりやすい場所でもあるので、ニオイ対策にもなって一石二鳥なんですね。換気対策にもなりますね。
玄関ドアも窓と同じように、熱の出入りが多い開口部なので、住まいの断熱においても非常に大切な場所です。玄関ドアは、断熱性能も高いものを選べば、夏はもちろん、これからの冬も快適に過ごすことができます。
また、あわせておすすめなのが、電気錠です。マンションなどで見かけることの多い電気錠ですが、最近では戸建てでも一般的になりました。カードがカギになるので、錠をまわすことなく、パッと解錠できます。ほかにも、リモコンキーをバッグやポケットに入れておけば、ドアのボタンを押すだけで解錠できる商品もあります。自動車ではよくあるスタイルですよね。
電池式なので停電でも安心ですし、手動キーであけることも可能です。後付けではないので、デザインもとてもスリムでスマートです。
断熱や通風ももちろん大事ですが、「カギどこいったかな?」「子どもがカギをなくした」「買い物袋で手がふさがっていてカギが取り出せない!」といった毎日のちょっとした「ストレス」が減ると気持ちよく過ごせるようになります。家族の悩み(と争い)のタネは、少しでもなくして毎日を快適に過ごしたいですよね(笑)
コロナ禍でスタンダードになった、玄関への手洗いのプラス1リフォーム
あわせて、今、玄関まわりのリフォームで取り入れられることが多いのが、「どこでも手洗い」です。感染症対策として帰宅後の手洗いうがいが習慣になった人は多いことでしょう。外遊びや家庭菜園など、もともと玄関まわりはちょっとした汚れがある状態で使うことも多く、『手洗いがあったらな』『水栓があったらいいのに』という声は多く聞かれました。
そんなお悩みを解決してくれるのが、「どこでも手洗い」です。大きさも、奥行き30cm×幅60cm〜あれば設置できます。何より手洗器とカウンター、水栓カラーを自由に組み合わせることで、お好みの手洗いが完成します。今ある空間にあわせてリフォームしやすいですし、こちらもパッと明るい印象になります。
中間期の秋だからこそ、冬に備える1DAYリフォームを
玄関だけでなく、窓に採風タイプのリフォームシャッターや取替雨戸パネルを設置して、通風を確保するリフォームもおすすめです。台風や防犯の対策もしながら、通風も確保できるので、お役立ち度合いは高いといえます。
そして、少し早いと思うかもしれませんが、秋の今こそ、冬にも備えておきたいところです。窓のお悩み、実は冬が本番です。例えば、結露やそれによって発生するカビが挙げられますよね。それに、ヒートショックもあります。これらについては後日、詳しくご紹介しますが、どちらにしても寒さも結露もカビも、窓などの断熱リフォームで一挙に改善することができてしまうのですから驚きですよね。
また、電気代の高騰や電力需給のひっ迫は冬が本番といわれています。『冬はやっぱり寒いな〜〜』『電気代、いくらかかるんだろう』となる前に一度、窓のリフォームをご検討してみてはいかがでしょうか。施工は1日で終わりますが、現地調査や発注、施工日の調整を考えると、秋くらいからはじめると、この冬が快適に過ごせるはずです。
ただ、そうはいってショールームに出かけるのがおっくう、感染症対策で自宅に人が来るのはちょっと……という人は、LIXILのオンラインショールームをご活用ください。オンラインなので、自宅にいながら、スタッフと会話できるだけでなく、住まいの現在の状況をその場で共有することができます。時間はおよそ60分程度、動画やウェブサイトを使って、商品を確認できます。
実際のショールームもよいですが、小さなお子さんがいるとなかなか落ち着いてお話するのが難しいときもありますし、お体が不自由な方だと来館するのもひと苦労、広いショールームを歩くだけで疲れてしまう、なんてこともありますよね。こうしたオンラインをあわせて活用することで、住まいのリフォーム計画がラクに楽しくなることでしょう。
この連載では窓や玄関、断熱についてお伝えしていますが、住まいを快適にする工夫や住宅設備はまだまだたくさんあります。断熱と組み合わせることで、住まいを快適な空間に変えていきましょう!伝えきれない部分もたくさんありますが、次回もお楽しみに。
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