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住まいの断熱が地球温暖化対策に!住む人にも地球にも優しい「これからの家」<連載・SDGsと断熱>【断熱先生のダンネツノートvol.11】

9月16日からSDGsが採択された9月25日(「Global Goals Day」)までの1週間は国連の「SDGs週間」です。日本国内でも持続可能な開発目標(SDGs)の推進と達成に向けて様々なイベントが開催されていますね。この「断熱先生のダンネツノート」でも、9月は<連載企画・SDGsと断熱>として住まいから考えるSDGsについてご紹介していきたいと思います。

身近な「住まい」が地球温暖化対策のカギに!?毎日の暮らしではじめられるSDGs

猛烈な暑さと局地的な豪雨に見舞われた2022年の夏。「これから先、こんなに暑い夏が続くの……?」「これは地球温暖化の影響だよね……」と改めて気候変動による影響を実感した人も多いことでしょう。

「地球温暖化」や「気候変動」。いずれもよく耳にする言葉ではありますが、今までは『どこか遠いところで起きていること』『自分には関係ないこと』と、実感がわかなかった人も多いと思います。

地球温暖化対策として、2021年に開催された第26回「国連気候変動枠組条約締約国会議」(COP26)で掲げられたのが、2050年にカーボンニュートラル (温室効果ガスの排出をゼロ)にすることです。日本も世界各国と足並みを揃え、2021年4月、中期目標として2030 年度に温室効果ガス排出を2013年度に比べて温室効果ガスを46%削減しつつ、さらに50%の高みを目指すと表明しています。

カーボンニュートラルを表明した国と地域

そうは言っても、『実際にカーボンニュートラルのために、何をしたらいいの?』という人がほとんどだと思います。

特に今年のような猛烈な暑さの中でエアコンのない暮らしと言われても、現実的とはいえません。そこで、カギになるのは「住まいの省エネルギー化」なんです。日々の暮らしの中で我慢せず、快適に地球温暖化対策につなげることができる理由を説明していきたいと思います。


車の燃費と同じように、住まいにも燃費があるんです!

地球温暖化対策のカギである「住まいの省エネルギー化」とはどういうことでしょうか。例えば、車を買うときには、みなさんは「燃費」を気にしますよね。なるべく少ない燃料で、より長く走ることで、おサイフにも、もちろん地球にも優しい。そういったポイントでの選び方は日本でもスタンダードになりました。

では、住まいではどうでしょうか。駅からの距離、広さ、間取り、価格などを気にする人は多いかもしれません。ただ、住まいの燃費、つまり電気代やガス代といった光熱費につながる「省エネルギー性能」や「断熱性能」に注目する人は、あまり多くはないのではないでしょうか。

国土交通省の調べによると、今ある日本の既存住宅 約5,000万戸のうち、現行の省エネ基準を満たしている住宅はわずか13%しかありません。

出典:社会資本整備審議会 建築分科会 資料(2021年国土交通省)

しかし見方を変えると「住まいの省エネルギー化」を行う余地がたくさんある、と捉えることもできます。今ある住まいの「省エネリフォーム」が進むと、日本全体で見たときに大きな省エネ効果が期待出来ると考えられます。

そして「省エネルギー性能」が高く「高断熱」の住まいは、住む人にとっても、少しの電力で「夏は涼しく、冬は暖かく」暮らすことができる住まいなのです。電気代も抑えられて、CO₂排出量も抑制できる。人にも家計にも、そして地球にもやさしい住まいが、エコカーのようにスタンダードになる世の中にしていきたいですよね。


住まいの燃費はあとからでも改善出来る!「急所」である窓と玄関がポイント

「住まいの省エネルギー化」に大きく貢献するのが、窓と玄関といった開口部。夏なら外の熱が入ってきたり、冬には熱が外に出ていったりと、家の中でも特に熱の出入りが大きい部分なんです。例えるなら、穴の開いたバケツに水を貯め続けるようなもので、無駄なエネルギーを使い続けることにもなってしまうんです。

この窓をはじめとした開口部でのエネルギーロスは非常に大きく、仮に日本のすべての住宅を断熱性能の高いトリプルガラス(3枚ガラス)にリフォームした場合、CO₂削減量は年間で1,509万トンにもなるといわれています。

また、既存の窓はそのままに、簡単に設置が可能な内窓をつけるだけでも、かなりの効果が見込めます。例えば、9カ所の窓に内窓「インプラス」をつけ断熱性能を高めた場合、748kwh(※)もの節電になり、年間冷暖房費にして約20,000円(※)もの節約になるんです。今住んでいる家でも、あとから、ちょっとした改善をするだけで燃費が向上できるのです。

内窓(インプラス)と外付日よけ(スタイルシェード)で、住宅の燃費は大きく改善しますよ!

※インプラス(9窓)の場合。数値はあくまで参考です。ご自宅の状況により異なります


住まいの「もったいない」をなくす、人にも地球にも優しい暮らし方

環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさんが使ったことで、世界的に知られるようになった「もったいない」という言葉があります。せっかく冷暖房しても熱が窓から逃げたら、本当に「もったいない」ですよね。この「もったいない」という考え方が生まれた日本だからこそ、貴重なエネルギーを無駄なく有効に使うためにも、ぜひ窓や玄関のリフォームによって、地球に優しい住まいが増えてほしいなと思います。

また、LIXILでは毎年、LIXIL リフォームショップを対象に「LIXIL リフォームショップ年間コンテスト」を実施しているのですが、今年から「CO2削減賞」が新設されました。この「CO2 削減賞」で、CO₂排出抑制効果の高い建材として使われているのが、リフォーム用の内窓や樹脂窓、玄関ドア、スタイルシェードといった商品です。

(左)「インプラス」、(右)CO₂削減貢献対象商品一覧

どれも省エネルギー性にすぐれるだけでなく、すばやく施工でき、デザインや色合いも今のインテリアに調和したりと、自信を持っておすすめできる商品です。

『夏の暑さにうんざりした』『冬の電気代が今から気になる』と思ったら、ぜひ一度、「住まいStudio」やLIXILのショールームで、窓や玄関の断熱性能、これからの住まいについて知っていただきたいと思います。地球環境ももちろん大切ですが、これからの家は、「人にも地球にもやさしい、がまんしないで心地のよい住まい」です。建てる前、リフォームする前に。ぜひ一度、楽しく学びに来てもらえたら嬉しいです。

次回は「【連載企画「SDGsと断熱」】これからの省エネ基準「HEAT 20」って知っていますか?」についてお届けする予定です。もし良かったらフォローしてお待ちいただけたら嬉しいです!

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