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オールウェイズ・ラヴ・ユー

こどもたちが小さい頃は毎週近所の図書館に通っていました。
2人とも小さくて、目が離せなくて、静かに過ごすのも大変でしたが、3人でキッズスペースで絵本を選ぶのが楽しかった。

恐竜が大好きだったこどもたち。いろんな恐竜の絵本も読みました。
そこで出会ったのが宮西達也さんの絵本です。
初めて読んだのは、ティラノサウルスシリーズの『おまえうまそうだな』。
タイトルと、少しいじわるそうで可愛い恐竜のイラストに惹かれました。

内容
おなかをすかせた大きな恐竜が、あかちゃん恐竜を見つけてとびかかろうとすると…。お父さんにまちがえられた大きな恐竜と、あかちゃんの愛情の物語。

「MARC」データベースより

赤ちゃんアンキロサウルスの「ウマソウ」は、お父さん大好きで、お父さんみたいになりたいと思ってる。
でもティラノサウルスは、ウマソウは自分のようにはなれないことを知ってる。
ネタバレになってしまうので、すべては言いませんが、最後のシーンではティラノサウルスの優しさと、ウマソウの可愛さにじーんと来ます。
思い出しただけでも胸に来ます。

この本がきっかけで、宮西達也さんの絵本もたくさん読みました。
ティラノサウルスシリーズに、ウルトラマンシリーズ、トラックレッドくんシリーズ、どれもとてもおもしろかった。
こどもたちも楽しんで読んでくれました。

そして、1年生になった次男が図書室で自分で選んだ本を借りてきました。
これ借りた!お母さんこれ読んで~!と持ってきた本が、
『あなたをずっとずっと愛してる』です。

内容
こころやさしいマイアサウラのおかあさんは、あるひ、たまごをひとつひろいました。じぶんのたまごといっしょに、たいせつにそだてていると、うまれてきたのは…。大人気のティラノサウルスシリーズ第4弾。

「BOOK」データベースより

こ、これは…!初見で絶対泣くやつやん!ちょっと読める自信ないわ…。
タイトルから絶対泣けるのが確定しています。
それでも読んでほしいとせがまれたので、寝る前のお布団での絵本タイムで読み聞かせをしました。

実はわたくし朗読にはちょっと自信があるんです(このお話はいつかまた)。
朗読するとき、視線をいつも数行先に送るくせがある私。
この本はダメでした。
もうね、数行先を目で追ってしまい、涙で読めないんです。

やさしく温かいマイアサウラのお母さんは、ひろったたまごから生まれた赤ちゃんを、我が子と同じように育てます。
強くて力持ち、でもやさしい子になってほしいと、ティラノサウルスの我が子には「ハート」と名付けました。
育てのマイアサウラお母さんの、やさしく温かい言葉にほろり。
実のお父さんの静かな愛情にもほろり。
ハートの成長と優しい嘘、親子の絆、そして最後にハートが残したもの。
温かくてちょっぴり切ない、愛溢れるお話。
時の流れは妙におかしなもので 血よりも濃いものを作ることがあるね(B'z/RUN)。

やっぱり嗚咽で読めない。
予想通り、涙涙でした。
準備しておいたタオルで涙を押さえながら朗読しました。
こどもたちのリアクションが気になるけど、それすらも読み取れないくらい泣いてしまいました。
「よーし!泣き虫な次男を感動の渦に…!」と思っていましたが、玉砕です。残念。これは初見は無理。
そして泣いて読めない自分が段々笑えてきて、みんなで泣きながら読みながら読了しました。
はー、デトックスした気分です。清々しい気分でいっぱいです。

先日言い合いになった長男とは、きちんとその日の夜に仲直りしました。
「朝さー、ごめんね、お母さん怒り過ぎたよね。」
「うん、思った。でももういいよ。」
「お母さんさ、長男がお兄ちゃんとして頑張っとるん知っとるよ。ストレスもプレッシャーもあるもんな、お兄ちゃん大変よな。ありがとうね。」
「うん。」
ぎゅっとハグして仲直りです。

そして次男は先日初めて一人でにこにこで下校してきました。
「おかーさーーーん!ただいまー!!!(にっこにこ)」
えーおかえり!すごい、1人で帰ってきたの!
お兄ちゃんが教室までお迎えに行かんかった?
「あー!そうやった!1人で帰ってきちゃった……(しょぼん)」
朝一緒に下校する約束をしたはずなのに、ほっぽって帰ってしまったそうです。信じられない。そんなの兄ちゃん怒るに決まっとるやん。
と思っていましたが、長男は友達と楽しく下校し、「次男、先に帰ったやろ~」と言うだけでした。
長男ってば、やっさし~!大人じゃん。やるじゃん。

2人とも、ティラノサウルスのハートのように、強くて優しくてかっこいい男の子になってほしいな、と思いました。


ここまで読んでいただいてありがとうございます。今日も良い日でありますよーに。