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言葉の価値

人類が生み出した
もっとも素朴で
もっとも偉大な発明は言葉だと思う

どんな人間関係のトラブルも
言葉にすれば
たちまち解決することができる

それは言葉を扱う者と
言葉を受け取る者が
愛を持っているからだ

あなたを思ってこうした
あなたにこう言われて傷ついた
そう伝えることで
相手は自分の気持ちを理解できる
互いに相手の気持ちを正しく理解することが
関係を前へと進めてくれるのだ

けれど、気持ちを言葉にできない時がある
それは、何かが気持ちと言葉の繋がりを
遮っているときだ
たとえば
自分自身の感情に捉われすぎてしまっているとき
相手への愛情よりも、自己愛を優先してしまっているとき
言ってもどうせ伝わらないと諦めているとき
何か社会的な圧力がかかっているとき
誰かや何かが隠蔽していることに対して、腹が立っていたり不快に思っているけれど、その正体がわからないとき

言葉にならない声
言葉にならない気持ち
言葉を大切にするということは
それらに耳を傾けるということ

かつて不良と呼ばれた若者たちが
社会に反抗したのも
正当な社会批判の気持ちの表れではなかったか
大人たちが仕方ないと諦め従っていることに対して
おかしいと思うけれど、
それを言葉にすることができなくて
もどかしくて、腹が立って
大人たちを困らせていたのではなかったか

そんな健気な彼らに対して
当時の大人たちはどんな対応をしてきたか
社会のはみ出しものとレッテルを貼り
排除してきたのではなかったか
本来ならば、彼らの本当の気持ちに耳を傾け
非言語の言葉として大切に受け取ること
それが大人としての責任ではなかっただろうか

君たちの気持ちは
この社会にとって必要な言葉だ
君たちがこの社会に必要で大切な存在なんだと
認めることが必要だったのではないか

正しさはいつだって若者の中にある
大人たちは嘘が上手くなりすぎて
諦めが当たり前になっている
無垢な感性のままに生きる彼らを
押さえつけて
黙殺して
嘘と諦めを押し付けようとした罪は重い
声にならない言葉すら
諦めざるを得なくなった彼らは今
どうしているのだろう

言葉が軽くなっている
言葉を大切に扱うと
誤解が減って
平和が広がる
ということは
このまま言葉が荒れ続けると
わたしたちは互いを誤解しあって
争いが絶えなくなるのだろうか

なにより
残せなくなるだろう
わたしたちが
一生懸命に
生きた証を

縦社会に同調圧力
そんな社会に屈することなく
言葉を発し続けること
なぜそれを恐れる必要がある?
それはけっして社会を潰すためではなくて
皆が幸せに生きるためなのに

2023.02.16

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