「リバー、流れないでよ」解説します
ヨーロッパ企画の映画「リバー、流れないでよ」がめちゃ面白かった。
よく比較に出される映画に「カメ止め」があるけど、
「カメ止め」はとても面白いけど弱点があって、
「仕掛けが面白くなるまで時間がかかる」という点。
これが「リバー」だと始まってすぐ仕掛けが面白くなる。
普通のループものだと数回ループしてやっと「あれ?まさか・・・」と疑い始めるところを、
「リバー」の登場人物はすぐ「あ、これループしてますね」って自覚してくれるので話が早い。
とにかく観客とのコミュニケーション速度が早いのでストレスがない。その辺り、生の舞台をやってるヨーロッパ企画さんだからの肌感覚か? さすがです。
「初期位置」とか「ターン」とかSFやゲームでしか使わない用語を和服の中居さんがバンバン使ってる可笑しさとか、SFやファンタジーの中に日常あるある小ネタを詰め込むのが得意な上田誠さんの「熟練の職人の技」みたいな脚本で最高。
あと日本のエンタメ好きなお客さんって「なるほど」「そういうことか」ってのが好きで、観終わってから「解釈」で盛り上がるのもそれだし、「伏線回収」って喜ばれる。
この映画の「2分間をループで繰り返す」ってまさにそういう「なるほど」好きなお客さんたちにぴったりな仕掛けになってて、それでいて関西らしい笑いが飽きさせないからエンタメとして強い。
【#七ノ学校分校】
「リバー、流れないでよ 解説します」
上記のようなことをネタバレなし、ハイテンポで喋ってます。
最後はヨーロッパ企画の魅力は「京都の学生気分」って結論出してます。
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