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【Vol.13】九十九トッカちゃんミニコンペ! 質疑応答&業界裏話ボーナス! 前編

こんにちは
DRAW A LOT Collegeです!

STAGE2に突入した我らDRAW A LOT College。
(STAGE1の様子はこちら)

カレッジ生たちがSTAGE2の総決算として挑んだのは、



DRAW A LOT College
×
九十九トッカちゃん

☆★ ミニコンペ ★☆

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前回の記事では、グランプリの発表と、作品をよりよくするためのブラッシュアップポイントを伺いました。


今回はそのアフタートーク! ボーナス回です!

カレッジ生からの質問に審査員の方々が直接回答してくださった質疑応答タイムと、ここでしか聞けない貴重な業界裏話をレポートします。

まずは審査員の方々のご紹介から!


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こまがた (@komagata99)
株式会社Project White 執行役員
初音ミクなどのキャラクターグッズの制作を担当。


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九十九トッカ (@99tokka)
TSUKUMOバーチャルショッピングのバーチャル販売員
好きな色はピンクで、好きな食べものは桃。


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深井涼介 (@fpworks)
九十九トッカちゃんの生みの親
工業デザインを経て、メカニックデザイン、グラフィックデザイン、キャラクターデザイン等々の各種デザイン業、イラスト、漫画などで活躍中。


それでは早速、質疑応答タイムからスタートです!


♢♢♢


質疑応答タイム

Q.1
人物を描くのが苦手。
イラストレーターとして生きていきたいが、どうやったら人物がうまく描けるようになるか。

A.1
深井先生

イラストレーターは美少女が描けないと死ぬ仕事ではない。
人物を描かないイラストレーターもたくさん活躍している。
なので、人物を描けないとイラストレーターとしてやっていけないわけではない。
しかし、ライトノベルやバーチャルYouTuberのキャラクターデザインなどの業界で活躍していきたいのなら、確かに人物を魅力的に描けたほうがよい。
どういう業界のどういうイラストレーターになりたいのかによって(なにを重視すべきかが)変わってくる。
(一概に)人物画にそこまで執着しなくてもよいと思う。



Q.2
バーチャルYouTuberのキャラクターデザインをする際、他のキャラクターとの差別化や、目立たせる工夫など意識していることはあるか。

A.2
深井先生

僕の(=深井先生の)個人的なやり方の話になるが、多くのバーチャルYouTuberは「こういうバーチャルYouTuberになりたい」という意思を持っているので、それを汲み取って表現するようにしている。
けれど、売れているバーチャルYouTuberのデザインをしている人でここまで考えている人は少数派かも。なので、これが正しい方法だとは言わない。
ただ、「この子(=このキャラクターデザイン)だったら(バーチャルYouTuber)やりたい!」と思ってもらえるものを提供するという意味では、(描き手の)エゴを貫き通さないのが大事かなと思う。
例えば、髪型や上着のデザインを数種類用意して「どれがよい?」とやり取りしながらデザインを決めていくなど。
でも実際のところ、バーチャルYouTuberのデザインをするときにクライアントと直接やり取りしながら進められることは少ないと思う。
ケースバイケースだが、自分(=描き手)がよいと思うものより相手や条件に合ったデザインを出せるのが大事だと思う。



Q.3
友人に「ボーカロイドのMVに向いている絵柄」だと言われた。
ボーカロイドのMVのイラストを描く仕事はどうやったら得られるのか。

A.3
深井先生
ボーカロイドのMVの仕事は「欲しい」と言って来る類のものでは無い気がする。
ボーカロイドやシンガー系バーチャルYouTuberのビジュアルを多く手がけるイラストレーターもいるが、それを専門にしているわけではない。
幅広いイラストを描いていく中で、「MVの雰囲気にぴったり(だからイラストを描いてほしい)」となったときに依頼が来る。
自分の意思として、どういう仕事をしていきたいのかを考えて、その仕事に繋がるような絵をアピールしていく必要がある。


△△△

やはり、自分がどういうイラストレーターになりたいのかという意思が非常に重要であるようです!
この問いは、カレッジ生たちにとってずっと考え続けるテーマとなっていますね。




続いて、ここでしか聞けない貴重な業界裏話のレポートです!
非常に大ボリュームなので、今回はいつもと違って対談形式でお届けします。
それでは、スタート!


業界裏話 座談会

【青山P】
バーチャルYotuTuberのお仕事を取り扱うことがあると思うのですが、どういったルートで「この作家さんに依頼しよう!」と決まるのでしょうか。
【駒形さん】
お仕事のプロセスの話ですね。
例えば、皆さんにも親しみのあるバーチャルシンガーのキャラクター。彼女の仕事がしたければ、彼女の絵を描き続けてTwitterに上げてください。
彼女を描いたことがない人に、彼女のお仕事のお話が来ることはまずありません。
「イラストがうまいから描いてください」と依頼がいく形ではないのです。
そもそも、彼女というキャラクターが好きかどうかが、発注する方に対しての一定の基準にあります。
私が挙げたイラストレーターさんの中から発注元の会社さんが選ぶ判断基準は、実は(SNSの)フォロワー数だけではないのです。
もし、あのバーチャルシンガーさんの仕事を受けたいのであれば彼女の絵を定期的に描いて(SNSに)上げるという作業は必要かな、と思います。
【深井先生】
これ聞くと、「僕も描こうかな」って思うのですよね。笑
【駒形さん】
あと、Pixivさんに作品を上げるのも有効で、過去の作品履歴は我々も結構見ます。
Pixivさんだったり(その他のプラットフォームだったりでも)、自分のポートフォリオをきちんと持っているというのは重要だと思っていて、我々も発注する際はそこを見ます。

それから深井先生の仰っていたように「美少女画が描ける必要」は必ずしもない、と私も思います。
例えば今回のコンペティションでカレッジ生の皆さんに描いてもらったトッカちゃんのデザイン。これは深井先生にデザインしてもらっているのですが、SDキャラクター(=ミニキャラ)は別の作家さんにお願いしています。
SDキャラ作家さんは(キャラクターデザインの作家さんとは別に)選んでいることが多いです。
なので、カテゴリーによってそれが得意なイラストレーターさんを選んでいるというのはあると思います。
背景がうまいイラストレーターさんは評価が高くて、例えば、パッケージデザインをする場合「背景がうまい先生にお願いしちゃおう!」とお願いすることがあります。
仕事内容によってはキャラクターだけではなく「背景、メカ、車まで描けますか?」というところから始まる場合もあります。
なので、「自分がどこまで描けるか」という守備範囲を知ってもらう機会が必要なのかな、と思いますね。
【深井先生】
「女の子のイラストが描ける」一言で言っても、「女の子しか描けない」のと「女の子と美しい背景が描ける」、「女の子と自動車が描ける」、「女の子と鉄砲が描ける」、「女の子とドラゴンが描ける」人とでは仕事の幅が全然変わってくるのですよね。
【青山P】
今これ、めちゃくちゃ貴重な座談会になっていますね。笑



♢♢♢


……と、盛り上がってきたところでレポート前編は終了!

非常に大ボリュームとなった今回の業界裏話 座談会。
貴重なトークの続きは後編へ続きます!

次回は九十九トッカちゃんミニコンペ! 業界裏話ボーナス後編!
お楽しみに!


By. DRAW A LOT College


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