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哲学メモ

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哲学っていうとなんですが、考え事をただ書いていきます。
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#直感

「創造的想像力」

 以前、潜在的なものは、全て抑圧されたものである、と書いたと思う。私は存在論的な領野に、精神分析における抑圧を敷衍して使いたいのだ。スーフィズムでは神の慈愛の息吹が、潜在的なものを顕現する働きを持つ。世界の可能性、可能態として存在しているものを創造する時、それは世界に抑圧されていた存在を呼び起こすことなのだが、そこには慈愛が必要なのである。私たちが今必要としている存在は、きっと今まで無視され、忘却

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「宇宙の意味」

 井筒の意識の構造モデルを、そのまま太陽とその惑星と地球に準えることが出来る。つまり、意識のゼロポイントに太陽が在り、そこから熱が放出され、煮え滾るお湯のような阿頼耶識を作り出す。そのエネルギーが元型を作り出す。この元型が惑星である。この惑星からの働きが地球との相互作用で、独特のイマージュ群を作り出す。ここが中間領域になる。そして表層意識がそのまま地球である。

 井筒の意識の構造モデルは、そのま

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「直感と意味―哲学という一者の多化―」

 世界が示されているのは、世界を遡及しいていった時に、無内包のものに至るからである。無内包というのは、それ以上遡及することが不可能なものである。例えば、仏教のように色即是空というのも、西田のように絶対無において、あらゆるものが在るというのも、この無内包の遡及不可能性において、世界のあらゆる意味が示されているからである。

 この無内包の遡及不可能性が、揺るぎないものであり、絶対的なものであるからこ

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「直感の再考」

 直感というのは、働きをそのまま知るということである。それはエネルギーを感じることでもあるし、換言すれば気を感じることでもある。~の気がする、というのは全て、直感的認識に基づいている。例えば赤色の花は私たちに何事かを表現している。青い空も私たちに何事かを表現していると言えるだろう。何かが私たちに表現しているということは、私たちにそう働きかけているということである。この働きかけは述語的なものである。

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