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日本の国家安全保障90年代 13

護衛艦に搭載される対潜哨戒ヘリコプターは

当初、

シコルスキー(三菱重工業でライセンス生産)HSS-2(SH-3シー・キング)であったが、

1980年代後半に入って、

シコルスキー(三菱重工業でライセンス生産)SH-60Jシー・ホーク対潜哨戒ヘリコプター

に順次切り替えられ、対潜水艦戦能力、運用性の向上に努めている。



地方隊は10個隊とされ、

横須賀、

呉、

佐世保、

舞鶴、

大湊

に置かれた。

DEと称されるやや小型で、情報処理能力などが簡略化された地方隊専用の護衛艦や、護衛隊群の任を解かれた旧式の汎用護衛艦が任に当たっている。



DE229「あぶくま」を1番艦とする

あぶくま級護衛艦6隻は

1988年に起工、1989年に竣工、就役している。

基準排水量2000トン、

満載排水量2900トン、

ディーゼル及びガス・タービン推進、

兵装は

OTOメララ 76mmコンパクト砲1門、

Mk112発射機(Mk46魚雷搭載対潜ロケット8発)、

Mk141発射機(RGM-84ハープーン艦対艦ミサイル8発)、

68式3連装魚雷発射機2基、

である。

近接防御武器システムには

Mk15ファランクス20mm機関砲近接防御武器システム1基

を装備している。DEとしてはじめて対空レーダーを搭載し、防空能力を強化した。



それ以前のDEとしては、

1979年に起工、1981年に竣工、就役した

DE226「いしかり」を1番艦とする

いしかり級護衛艦1隻

がある。

いしかり級護衛艦は

基準排水量1250トン

ディーゼル、ガス・タービン推進

である。


そして、いしかり級護衛艦の改良型であるDE227「ゆうばり」を1番艦とする

ゆうばり級護衛艦2隻は、

基準排水量1450トン

1981年に起工、1983年に竣工している。

ディーゼル、ガス・タービン推進で、

兵装は、

OTOメララ 76mmコンパクト砲1門、

Mk141発射機(RGM-84ハープーン艦対艦ミサイル8発)、

ボフォース4連装対潜ロケット1基、

である。


またDE218「ちくご」を1番艦とする

ちくご級護衛艦が1971年に起工、1972年に竣工している。

Mk112アスロック8連装発射機1基と

OTOメララ 76mmコンパクト砲

を装備し、

対潜能力に重きを置いている。


地方隊配備の護衛艦は、それ以外は旧式の汎用護衛艦DDで補われ、

護衛隊群と地方隊の艦船をあわせて

60隻体制

と旧・防衛計画の大綱では定められている。




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