公開から45年『多羅尾伴内』スター残酷お笑い歌唱サスペンス映画 松尾伴内語源
多羅尾伴内
1978年 東映
東映
製作 東映
配給 東映
小林旭
八代亜紀
夏樹陽子
成田三樹夫
江木俊夫
アン・ルイス
キャッツ・アイ
天津敏
南利明
高野真二
倉石功
安部徹
石橋雅司
水野晴郎
浜田寅彦
佐伯秀男
原泉
関千恵美
三崎奈美
竹井みどり
川口敦子
福田豊士
佐藤京一
成瀬正
中田博久
河合絃司
高月忠
山本緑
和田瑞穂
財津一郎
池部良
企画
渡辺亮徳
天尾完次
橋本新一
原作
比佐芳武
脚本
高田宏治
音楽
菊池俊輔
主題歌
「霧の都会」小林旭
挿入歌
「昔の名前で出ています」小林旭
監督
鈴木則文
観客5万人、超満員の後楽園球場ではプロ野球ナショナル・リーグの優勝決定戦レッドソックス対セネタース戦が行われていた。
9回裏、人気スター選手の高塚が逆転満塁サヨナラホームランを打つ。
大歓声の後楽園球場。
逆転満塁サヨナラホームランに喜ぶ高塚だが、一塁ベース前で高塚は死ぬ。
高塚の首にはアルカロイド系の毒物が塗られた小さい矢が刺さっていた。
探偵の多羅尾伴内も観客だった。
多羅尾伴内は、
「毒物はアコニチン、トリカブトから採れる猛毒でアイヌが熊狩りに使う毒だ」
と言う。
大朝スポーツのカメラマン川瀬が死んでいた。
川瀬の部屋にはカメラに偽装したガス銃が置いてあった。
ガス銃でアコニチンを塗った矢を撃ち、高野を殺したと思われた。
川瀬は元プロ野球選手で、高塚とともにプロ野球の大阪メッツに入団していた。
しかし川瀬は練習中、高塚の打球を目に当て失明寸前になり、退団に追い込まれていた。
一方、高塚はレッドソックスに移籍、大活躍でスター選手となった。
川瀬はその後、大朝スポーツのカメラマンとなったが、高塚を恨み妬み、酒と女に溺れるうだつの上がらぬ人生を送っていた。
警察は川瀬が高塚殺害後に自殺したと断定する。
多羅尾伴内は、川瀬が当日、妹・ゆう子に更正を誓う電話をかけていたことを突き止める。
多羅尾伴内探偵事務所の隣には、藤村大造法律事務所があった。
藤村大造に来客があったが藤村大造は海外に行っており、留守を任されていた多羅尾伴内が応対する。
来客は信愛医科大学理事長の木俣信之、事務長の望月、秘書の新村真砂子だった。
木俣信之は藤村大造が表沙汰にできないことを解決する優秀な法律家と聞いていたので訪れていたのだが留守だったので、優秀な探偵と言われる多羅尾伴内に仕事を依頼する。
木俣信之のもとに、高塚を殺したのは自分だと言うチロヌプカムイからの脅迫状が届いていた。
チロヌプカムイは第2の犠牲者を防ぎたければ10億円を東京ロイヤルホテルにもって来いと言う。
チロヌプカムイはアイヌ語でキツネの神、アイヌの信仰する魔神のことだった。
木俣信之は10億円に模した新聞紙を東京ロイヤルホテルに持っていくが、チロヌプカムイに見抜かれてしまう。
木俣信之は暴力団・大島と緊密な関係であった。
潰れかけていた信愛医科大学を再建し、一流大学にした木俣信之。
木俣信之の息子・木俣良教はかつて、高塚とアイドル穂高ルミとともに北海道に行った。
木俣信之の息子・木俣良教と高塚とアイドル穂高ルミは北海道で揉め事を起こしていた。
揉め事は経団連会長と政治家がもみ消していた。
アイドル穂高ルミはアン・ルイス、キャッツ・アイとともに歌番組に出演する。
アイドル穂高ルミはワイヤーに吊られた椅子に空中で座って歌っている。
椅子を吊る舞台装置のワイヤーを何者かが切断する。
アイドル穂高ルミの胴体にワイヤーが巻き付く。
アイドル穂高ルミの胴体に食い込むワイヤー。
ワイヤーは少しずつアイドル穂高ルミの胴体を刻んでいく。
出血量が増えていくアイドル穂高ルミ。
苦しみ叫ぶアイドル穂高ルミ。
ついにアイドル穂高ルミの胴体は切断される。
切断されたアイドル穂高ルミの胴体が大量の血とともに舞台に落ちる。
新聞は「美女生き胴真っ二つ」と書き立てる。
アン・ルイスとキャッツ・アイも新聞で証言する。
七つの顔を持つ男、多羅尾伴内。
探偵・多羅尾伴内、白バイ警官・地獄の警視庁、顔ケロイド出っ歯せむし男、弁護士・藤島大造、など変装扮装しまくる小林旭。
超満員の後楽園球場、プロ野球ナショナル・リーグの優勝決定戦レッドソックス対セネタース戦。
プロ野球レッドソックスのヘルメットは両耳に耳当てがあるアマチュア用である。
プロ野球用のヘルメットを用意できなかったのか。
レッドソックス対セネタース戦なのに、観客はなぜか「王貞治756号おめでとう」など、巨人の応援グッズを掲げている。
警察には東映所有の日産フェアレディZの白黒パトカーが停めてある。
トヨタ・コロナマークⅡと日産グロリアが破壊される。
アメリカン・ポリスが趣味の水野晴郎が警察幹部で出演。
水野晴郎が着ている制服はアメリカン・ポリスのものではない。
小林旭の歌唱は個性溢れすぎである。
個性溢れすぎの小林旭歌唱だが、なぜか心に刺さる。
主題歌も挿入歌も心に染み入る。
キャッツ・アイなる謎の歌手が登場。
露骨なまでのピンクレディーのパクリである。
多羅尾伴内は、たけし軍団の松尾伴内の元ネタである。
七つの顔を持つ男・多羅尾伴内から歪な顔を持つ男・松尾伴内となった。
松尾伴内は本名・松尾憲造で、ビートたけしは芸名に「松尾伴内」と「いびつ米びつ」を用意した。
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