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神のDB(033)

(033)仲間の絆からの逆襲の時間ですぞぉ~|ω・)どうぞ~

前のお話:https://note.com/daikiha/n/nac2f76990cfa

後のお話:https://note.com/daikiha/n/ne58d8a3dd0c6

/⇒走&巡&店&食=怒×2⇒公園&話⇒襲撃⇒想い⇒刺×体&斬⇒決!

沈黙。
仁はじっとダイキを見ている。
仁はじっとダイキが差し出した右手をみる。

『あんた。本気なのか?』
仁はダイキを顔を見ず、言う。

『うん、本気だよ。』
ダイキは仁をみて、言う。

『そうか。』
仁が顔をあげ、ダイキをみる。

『いいぜ!あんた!あんたの覚悟、来たぜ!』ガシィ!

『やろうぜ!俺はあんたの力になる!そしてあんたの力、借りるぜ!』
『うん、よろしくだよ。仁君。そして、』ダイキは唯さんのほうを見て『唯さん。本部の救援が来るまでに、』(ニコ)笑顔で言うダイキ
『3人であのキモオヤジ、倒しちゃおー!』
『あ?』『え?』驚く仁と唯。
『うん?にゃにか変なっこと言ったかにゃ?』
『あんた、ちょっと待て!今の状況、認識しているのか?』
『うん、こっちは3人、相手はリーダーの岡村含めて、いまだ十数人。プラス、全てが遠隔攻撃。まだまだ弾奏もボウガンの矢もありそうだよねぇ。さらにみんな何も関係ない一般人。』
『おーーーー!!スゲエなぁアンタ!完璧な状況把握じゃないか!見直したぜ』『いや~、そりぃほどでもぉ~(・・ヾ)ポリポリ』
『あははぁ、凄いですぅ、ダイキさん。』『いにゃぁ~、照れるにゃぁ、r(^~^*)』『あははああぁ・・・って、』
ダイキの背中を叩いていた仁が
『違うわ!』突っ込む。

『あんた!それほど把握しているのに、なんで救援待たずに仕掛けるんだ!』
『え?だってぇ・・』きょとんとするダイキ。
『キミ達、精鋭の二人がいれば、楽勝でないかい?』
『うぐぅ!』
『あわわぁ!』
たじろぐ二人。
『でもよぉ』仁がダイキに喰いつく『それでもよぉ。分が悪すぎねえか?相手はどこにいるか分からないしよぉ。』
『ああ、大丈夫。相手がどこにいるのかが分かれば、楽勝ってことでしょ?』
『あうぅぅ・・ダイキさん、なんかとっても楽観的ですぅ~』あうあういってる唯。
『それに、多分だけど、あの手のマインドコントロールは何かの合図で解けるものなんだけど、あそこまでの人数の暗示を解かすのも手間だよね。だから多分、目的を完遂させた後に連動させて解かせる仕組みになっていると思うんだ。と、なると一番いいのがキモオヤジの「意識を失わせること」。ようは、夢落ちだよね。だから、あいつの意識を失えさせれば、解ける可能性が高い、はずだよ。』
『なるほど、それはそうかもな。』『うん、そうだねぇ。意識を失わせた方がぁ、あの気持ち悪い人の記憶も曖昧に出来るもんね。』
『で、よぉ。あんた、そこまで考えがあるってことは、それを実行できる作戦、』ぎろぉっと仁はダイキをみる『あるんだろうな』
『おうぅ~、うんうんうんうんうんうん、あるよぉ~。あるですよぉ。だからそんなに・・にりゃまないでぇ~』
『なんだよ、言ってみろよ』『あー、うん、まあそんな込み入った作戦ではないんだけどねぇ~』
ダイキはニヤリ顔で二人を見る。

『ホンに、ありきたり、なんだよねぇ』


->

『ちっ、あのクズ共が。どこに隠れているんですかねぇ~。往生際が悪いですよ。』
岡村は、焦っていた。
先ほどの襲撃で護衛の主力を潰す予定が狂い始めてから、当初の計画が少しずつ変更しているからだ。
『奴らがまだこの公園から出ていないのは確か。しかし・・・、レジスタンスの救援がきたら、やっかいです。救世主の襲撃ですから、「隊長」クラスが出てくる可能性が、高い!それはかなりの痛手。撤退を余儀なくされる。その前になんとしても。。。』
しかし、ダイキ含めた3人が姿を現すのは、考え辛い。当然だ。既に救援を出しているはず。
『くそっ!やはり一般人などというゴミは使えませんねぇ。』
救援を待った方が良いことなど、小学生でも分かること。
この状態で姿を現すとしたら、、
「・・・ピーブブゥー、岡村様、ターゲットワン、現れました!場所は公園北側、河沿いに向かって逃走してます。一人です!」
ニヤリと岡村が顔を歪める。
『あーはっはあぁー!居ますよねぇ、このド素人のバカが!パニックにでもなって暴走してますか!ナンバーワンからテンまで告ぐ!その馬鹿を射殺しなさい!確実に!』
「は!ただ、それですと残りは4名となりますが。。」
『うふぅん、大丈夫ですよ。どうせ沿岸の船で逃亡を目論んでいるんでしょう。その前に出来るだけ早く仕留めれば、他の護衛二人は戦意を失い、自暴自棄になって姿を現します。ナンバーイレブンからフォーティーンは施設屋上で四方配置で待機!護衛が出てきたら、やりなさい』
「は!畏まりました!ブッ」

『ふうぅ~』岡村は笑みと共にため息をつく。
『これで、串刺しの救世主を我が主に献上することができる。そうすればぁ、私はぁ~、幹部だぁ。あは、あは、あひゃぁひゃっひゃひゃああああああああぁぁぁぁああああ!』
施設1階にある監視モニターがひしめき合う部屋におぞましい笑い声が満ちていた。


->

『はあっ!はあっ!はあっ!はあっ!』
ダイキは走っていた。
沿岸側のほうに。そこに向かうには少し上りの開けた場所を横切らないといけない。
『おおう、きつ!走るの苦手だよぉ』
右手にはソード。重さは感じない。
あと少しで河沿いにでる。全力で走る。川沿いの入り口は茂みの中になる少し蛇行した道を抜けないといけない。
潜んでいる敵は・・・いない。
ただ、常に見られている感じはしている。左右、後ろ、上空から。
でも、そんなことは言ってられない。
早く行かないと、早く辿り付かないと。でないと、時間が、無い。
『うおおおおりぃやあぁぁあああああああああ!』
ダイキは全力で茂みを抜ける!
ブアァ!
そこは開けた場所。
目の前に大きな河がある。
ダン!
ダイキはその場所の中央で止まる。

同時だった。
ガサァ!ガサガサガサガサジャキジャキジャキジャキジャキジャキ!
公園側の茂みからボウガンを持った人達がダイキに向けて狙いを付けて立っている。
そして、彼らは一斉にボウガンを・・・・


->

ダイキが現れてから3分後、再び岡村の無線が入る。
「・・・ピーブブゥー、岡村様!施設前にターゲットツゥーが現れました!岡村様をしきりに呼んでます。」
『ほおぅ~』
岡村は監視モニターのひとつをみる。
確かに、この施設前に先ほどやり逃した護衛がいた。
『喚いてますねぇ。なるほどぉ。救世主が暴走したからでしょう。先に私をやりに来ましたかぁ。あひゃ!』
丸メガネを指で持ち上げながら笑みを浮かべた岡村。そして、
『良いでしょう。メインディッシュの前の前菜として、こいつをやりましょう。ナンバーイレブンからフォーティーンは施設入り口側に集結。ターゲットツゥーをロックオンしたまま、私の命令あるまで、待機、だぁ』
「は!畏まりました!ブッ」

ぬらりぃ、と岡村が立ち上がる。
『さてぇ~、ではいただきに行きますかぁ。』
シュウンン!レイピアをふる。
『お楽しみの時間ですよぉ』
レイピアを舐めながら部屋を後にした。


->

『出てこいや!キモおやじ!決着つけてやるぜ!!』

仁は先ほど襲撃を受けた施設前に居た。
しかし反応は無い。が、確実に居る。その気配を仁は感じていた。
『くそがぁ!怖気づいてビビッてるのかぁ!』
『ほっほー。私が怖気づいているのですかぁ。それはそれは、』

仁が声のする施設入り口を見ると、
『大きな間違えですよぉ。木偶の坊、くーん。』
丸メガネを指で押さえながら岡村が出てきた。

『ふん!取りあえず、出てくる度胸だけはあるんだなぁ。それだけは褒めてやるぜ!』
『ふっふーん、ほっほー。何を言っているのですかね。当たり前でしょうがぁ。何もお前のようなクズを恐れる必要なんぞ、ないのですよぉ~』
岡村は、入り口の階段を下りながら、
『それにぃ。もう飽きましたので、早く帰りたいのですよぉ』
岡村はレイピアの持つ左腕をあげ、
『あー、なんだぁ、帰ってママのおっぱいでも吸いにいくのかぁ。怖かったよぉって。』
『いえいえ~、あいにく私の家には一匹の肉便器しかいませんので~』
ニヤリと口を大きく歪めながら、
『はやくあの便器に捻じ込みたくってしょうがないのですよぉ。だからぁ~』
左腕を降ろす。
『地面に這い蹲りなさい。』

バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!

『うおお!!』
ブシュ!ブシュ!!仁の両肩、両太ももから血しぶきがあがる!

『くそぉおお』
仁はその場に膝をつける。
岡村は仁の目の前まで近づく。
『うーん、それほど面白くないですねぇ。地面に這い蹲らないです。まあ、これはこれで、』
岡村はレイピアを構える。そして、
『クズの顔をみながら、心臓が刺しやすいのですけどねぇ』
これまで以上の醜く歪んだ笑みを浮かべながら、
『ジ・エンド、ですよぉ』
レイピアを押し出した!!

ガアキィイイイ!!!!!!

『あーははっはあああああああああああぁ!あれぇ?』
レイピアを刺した岡村は疑問を感じた。
そう、妙な音がした。
今まで何度も刺した時の感触とも違った。
なんだぁ、と岡村が俯いている仁を見てみると・・・


->

そして岡村をみて仁は、
そしてボウガンを持つ彼らに向かってダイキは、
言い放つ!

『『かかったな』』


->

『唯ちゃん!!!』
ダイキは大きく唯の名前を叫んだ!!

・・・・ブファァァ
ダイキの後ろ、河の方から音がした瞬間!
ジャジャジャアジャヤアアアアアアアアアアアアアア!!
一瞬で河の水が上空に舞い上がり、
ヒュン!ヒュッヒュン!ヒュヒュッヒュン!!
無数の水の矢が襲撃者を襲う!!

「あが!」「うわぁ!」「がはぁ!」
水の矢は正確に襲撃者の胸やボウガンをもった腕を狙う!

それは一瞬のこと。
一瞬で、襲撃者10名は地面や茂みの中に倒れ、気を失っていた。

『ダイキさん!』
ダイキの目の前、公園の茂みから唯が現れる。
『大丈夫ですかぁ!?お怪我ありませんかぁ?』
『大丈夫だよ、唯ちゃん。それより、次だ!お願い唯ちゃん!』『あうぅ、あ!はい!わかりました!』
唯は目をつぶり、両腕を腕を下ろしたまま軽く広げる。
・・・・ブファァァ
唯の体が光る。

ジャジャジャアジャヤアアアアアアアアアアアアアア!!

再び河の水が舞い上がり、そして、風がその水を包む!
ブリザード
『ダイキさん!乗って下さい』
『うん!お願い!唯ちゃん!!』
ダイキはその水のしぶき、ブリザードに飛び込む!

『いきまーーーーすうぅ!!』

ズボボボォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

ダイキを飲み込んだブリザードは急速に上空に舞い上がり、そして・・・


->

ガシィ!

仁は岡村の腕を取っていた。
『うなぁああ!なじぇですぁあああ!おまえぇ~、』
『ふん!こんなヘニャチョコな武器でオレを貫けるかってっていんだよ!』
岡村はレイピアの先をみてみる。

『な、なんですかぁ、これはぁあああああ!』
レイピアの先は90度に曲がっていた。そう、仁の鋼鉄になった胸によって。
『なんだぁ。知らなかったのか、オレの能力。オレはなぁ、体を鋼鉄に出来るんだよぉ。そしてなぁ。』
仁は岡村の腕を握り締めて、
ぼきぃ!!!

『うぎゃあああああああああああああ!!!腕があぁああ!!』
『腕の腕力も強化できる、まあ、基礎系中心だな。』
もがき苦しむ岡村。
『くそぉおおおおお!ナンバーイレブンからフォーティーン!!何をしている、こいつの眉間に弾丸を撃ち込め!!』

しゅううううううううううううう ブシャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
『なんですかぁ!!今度はぁあああ!!』
突然、岡村たちの目の前に空から水の塊が降ってきた。そして、

『うにゃ~、こりぃはかなりのスリリングなジェットコースターって感じで・・・おお!!寒い!!さむすぎるーー』
そこにはびしょぬれになっているダイキがいた。
『あああ!なんですぁあ!!なんで、お前がここにいる!お前は今頃、矢の蜂の巣になっているはずぅ!!』
うん?と、ダイキは岡村の方をみる。
『あー、それはもう終わった。』
『なにぃぃ。』
『ついでに、この建物の上にいた人たちも、寝ているよ。』
岡村は目が飛び出るほどに驚き、ダイキをみる。
『それでもって、あとはお前、だけだ。』
ダイキは仁をみる。
『仁君、ありがとう。』『おう!』『ごめんね。また怪我させちゃった。』『気にするなよ。』『危険なこと、させた。命、の。』『大丈夫だっていったろ。信頼しろよ。』『うん、そうだね。「仲間」だもんね。』『おう、そうだ!』

ダイキは仁に柔らな笑顔を向ける。
そして、

『そんな仲間を、』
ダイキの表情から笑みが無くなる。

『ここまで傷つけた、』
岡村はみた。

『その代償、』
その目を、その殺意にまみれた目を。

『分かっているよね。』

『ああぁああ、』
「こいつはなんだ。さっきまでのと、違う。この目は、この目は・・・・」
ダイキは髪から滴る水を気にせず、
ブラディソードを持ちながら、
岡村に近づく。

岡村は、ただ、ダイキの目をみていた。
怯えていた。恐怖していた。泣き出していた。口からは嗚咽しか出てこなかった。そして、
「主と一緒だ!」
「支配」されていた。

ダイキはソードを振り上げる。
そして、無慈悲にそのソードは、

『あ、はぁ』
岡村の意識はそこで、途絶えた。

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