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反出生主義⑧ おまけ。誤解しないで欲しいんですけども。
まぁ長々つらつら読む人のことをあんまり考えないでバーッと書いてきた訳ですが、読みました?てか読めました?自分ですら結構読むのダルいなと思ったんですけども。
最初に言った通り、自分自身は反出生主義者では無いんですよね。ベネターの議論は正しいと思うし、子供を産むことは道徳的じゃないなとも思うんですけど、ぶっちゃけ知ったこっちゃ無いですよね。
そもそもそんな道徳的に生きてないですからね。電車で目の前
反出生主義⑦(終)人口問題と滅亡計画
これまで反出生主義の議論を見てきた。(偉そうに書いている自分も正直自信はないのだが)正しく理解出来ているならば、行き着くのは人類の滅亡に違いない。では、反出生主義において、人類滅亡をどのように捉えているのか。
①人口に関する議論
さて、現在世界規模で言われている懸念のひとつに人口過剰がある。今この瞬間も人間は増え続けており、いずれ地球の資源では賄えない人口になるだろうという見込みなのだ。そこで問
反出生主義⑥妊娠中絶
現状では中絶をする場合、何らかの理由が必要だと考える人は多い。しかし存在は常に害悪で、普通の人生でも大きな害悪を被っているとするならば、むしろ中絶をしないことに理由が必要なのではないか。
中絶をする場合、子供はいつ存在するようになると言えるようになるのかは重要な問題である。
①存在の意味
「存在するようになる」という言葉には、生物学的な意味と道徳的な意味が混ざっている。ここでは受胎した瞬間に存在
反出生主義⑤ 障碍とロングフルライフ
子供を持つことの法的制限に気乗りしない人は多い一方で、障碍者はなるべく存在させない方がいいと思っている人は多い。障碍をもって生まれてしまった、あるいは障碍を持つ子を産んでしまった、ということで訴えを起こす場合すらある。このような訴えをロングフルライフ(望まずに生まれた命)訴訟と言う。
①障碍は社会に作られたもの
障碍者の権利を守ろうとする主張の中には『障碍は社会に作られたものだ』というものがある
反出生主義④ 子作りの権利
前回は子作りの義務について考え、反出生主義の立場から子作りを作らない道徳的義務があることを主張した。子作りを禁止するとなると、本来もっている子作りをする権利を脅かすことになるが、それは本当だろうか。
①子作りの権利を理解する
子供を作る自由があるという権利が道徳的権利の側面だけなのであれば、問題はすんなり解決する。これまでの議論から子供を作るという行為は道徳的では無いと認められるため、子供を作っ
反出生主義③ 子作りの義務
これまでに存在は常に害悪であり、人生は思っているよりも悪いということが分かった。この結論は子供の誕生に関わってくる問題だろう。今回は子づくりについて考えていく。
①子作りをする義務
子作りをする義務があると主張する人もいる。(a)産まれてくる子供の為(b)親や国などの産まれてくる子供以外の利害や功利心や宗教的な要求というのがこの義務を正当化させている。
ベネターの意見は(a)の理由に強く反対する
反出生主義② 正しい絶望の仕方
存在は常に害悪という事は前回で示された。誰かを存在させることは道徳的な行いでは無いことも理解出来たと思う。今回は私の、そして貴方の人生は自分が思ってるほど良いものでは無いということを示そう。
①人生の質
人生が良いものなのか悪いものなのかを判断する時、良さの量から悪さの量を引くことで勘定しようとする人は多い。しかし、薄々勘づいているかもしれないが、そんな簡単には人生の質は決まらない。まず順番の問
反出生主義① 誕生否定と存在否定
反出生主義ってなに?なんか人生暗く考えてるしょーもないやつでしょ。子供の発想じゃん。大人になれって。勝手に死んでくれ。子供を産む産まないは個人の勝手だろう。反出生主義にたいして散見する意見だ。今回は少し丁寧に反出生主義を見ていきたい。
①反出生主義の出処
反出生主義の出処を探すと恐らく最初に示される文献は古代ギリシアの詩人テオグニスになるだろう。「地上の人の世に生まれず、きらめく日の光を見ず、そ