ダチ松

関西の、祭りがあまりにも有名な街に生まれたゲイです。 文章を書くのが昔から好きな根っ…

ダチ松

関西の、祭りがあまりにも有名な街に生まれたゲイです。 文章を書くのが昔から好きな根っからの文系、たくさんの人と関わる中でずっと考えてきたことを(誰の役にも立たないでしょうが)残したくなったのです。 人よりちょっと生きることが難儀な、でもやっぱり人が好きなあなたへ。

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大阪泉州・男の街でゲイが生き抜くために

2つめの投稿にして「僕はゲイです」というさっそくハードな話(プロフィールにしれっと書いていますが)。同性愛に本能的に嫌悪感を抱かれる方は閲覧をご遠慮ください(そんなグロいこと書いてないけど)。 老若男女が愛する祭りの片隅で僕の地元・岸和田では誰もが知る、だんじり祭りをテーマにした楽曲の歌いだしにこんな歌詞があります。 今の時代、「男の町」という表現はともすれば批判の対象になりそうなものですが、実際に今でもだんじり祭りの運営はほぼ男性が執り行っています。女性は祭りの間(準備

    • 休職はいいことばかりじゃなかった(後編)

      僕は2021年の10月から2022年の1月はじめにかけて、会社を休職していました。 まさか自分にそんなことが起こるなんて思ってもみなかったのですが、来るときは来るもんなんだな、と実感した次第です。 その騒動を通して感じたこと、悩んだこと、その期間に接したいろんな人のことについてのお話です。 ※前編からご覧ください。 休職する前と後で変わったこと変わっていく背中 何とか復職を果たした僕は、東京本社からの指示もあって、休職前の業務にいきなり戻るのではなく、サポート的な業務

      • 休職はいいことばかりじゃなかった(前編)

        僕は2021年の10月から2022年の1月はじめにかけて、会社を休職していました。 まさか自分にそんなことが起こるなんて思ってもみなかったのですが、来るときは来るもんなんだな、と実感した次第です。 その騒動を通して感じたこと、悩んだこと、その期間に接したいろんな人のことについてのお話です。 休職という選択肢何かが弾ける瞬間 今の会社はわりとみんな忙しくしていたり、トラブルが多発していたりで、ピリピリした雰囲気に包まれているのは入社当初から感じていたことでした。 その中で

        • やさしくなれたと思っているのは自分だけなんじゃないの症候群

          これまでの記事で何度か「僕は昔とてもわがままで周りの人を傷つけてきたけれど、最近はとても丸くなったと自分で思います」なんて書いたものの、実際はちっともそんなことないのかもしれません。 昔は感情の赴くままに、相手の気持ちや立場を考えずに強い言葉を投げかけてしまうことが少なくなかったのですが、最近はそういうことも減って………きたつもりだったのに、よ~~~く考えたら昔とあまり変わってないんじゃないかという気がしてきました。 ──────────── 友達との約束が、相手の都合

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        大阪泉州・男の街でゲイが生き抜くために

          1995年1月17日

          1995年1月17日午前5時46分。 あの時も確か1月17日は火曜日でした。 直前の土・日が大学入試のセンター試験で、月曜は代休、そしてその日がセンターの答え合わせを学校でやる予定だったと記憶しています。 まだ真っ暗な真冬の早朝、僕はもちろんぐっすりと眠っていましたが、突然の突き抜けるような衝撃、そして長く続く激しい揺れ。 そのとき起こっていることが夢なのか現実なのか、自分でも判断がついていませんでした。ただ、今でも覚えているのは、激しく揺られてふとんの中でうずくまってい

          1995年1月17日

          7年前の1月17日に死んだ友達のこと

          でも友達と言っていいのかは微妙。 だって、仲違いしたまま永遠の別れになったんだから。 ──────────────── Wくん。 2016年1月17日永眠。 僕がゲイと友達付き合いをするようになったのはmixiがきっかけでした。そこでマイミクになってくれた人とメッセージのやり取りを重ね、慎重に慎重に会うかどうかを決める、というのが、当時の僕の友達の作り方でした。 そんな中で、2番目に友達になってくれたのがWくんだったのです。 10年くらい友達でいてくれたような気がします

          7年前の1月17日に死んだ友達のこと

          自己紹介~城と祭りの街に生まれて~

          こんにちは。 改めて自己紹介です。 noteを始めた理由学生時代好きだったバンドの、いちばん好きな曲の歌詞にこういうものがありました。 大好きなこの曲をカラオケで歌うたびに、どうしてもこの一行に共感できない、自分の経験と照らし合わせることができない、というジレンマを抱え続けてきました。 恋は何度もしてきたけれど、愛したこと、愛されたことのないまま、無駄に歳だけ重ねてしまい、結果的にとても難儀な道を歩いてきたのですが、人間とはうまくできていて、それなりにおっさんになった今

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          ぼくは恋人ができない

          現代のとある有名な作家について、僕はその作家は同性愛者、っていうかゲイなのだろうと確信に近い予想を立てているのですが。 その作家の小説で、主要人物の一人としてゲイが登場するものがあります。めちゃ豪華なキャストで映画化もされた作品です。 そのゲイの登場人物の日常の記述のところに、「週末には携帯にあらゆる誘いが山のように入っているがほとんどを無視し~」うんぬんかんぬんの一文があって、僕はこれをとてもゲイ的な表現だと思いました。 ゲイはいつでも「自分はモテている」「自分は平均より上

          ぼくは恋人ができない