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現代長歌

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「現代長歌」
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2021年12月の記事一覧

白い革靴【テキスト版】

出会いは白い革靴の女の子 薄い文庫の外国の詩集を抱いて
白肌は潤いに満ち黒髪は肩で整い濡れている
君は白い革靴の女の子 木綿の鞄を肩から落とし淡いベージュの
靴下が白い革靴を引き立てる――
革靴は影を含んで吐き出して西日と語らう 濃厚な沈黙に在る
革靴が象徴を飛ぶ 意味を奪い恍惚と実体を行き交って
不可知が神を証明し固く結われた敬虔が白い革靴の実体を暴く
反歌
接吻をした 白い革靴の実体をせんじ

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東京【息遣い】

東京【息遣い】

パリから・東京へ飛ぶ・ 北京から・東京へ飛ぶ・ ボストンは、雪。・
「東京は・燃えているか?」・「えぇ、激しく。・もう、激しく」・
君も私も・どこにもいない。・どこにも?・ えぇどこにも――・
「私たちの・象徴よ。無み・するなんて・できませんわ。・まぁ見事な・浄衣姿よ」・
東京は、雪。・(私の東京。・雪に燃える・東京は・永遠に私のものよ)・
君も私も・どこにもいない。・どこにも?・ えぇどこにも―

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東京【未来12月号】

パリから東京へ飛ぶ 北京から東京へ飛ぶ ボストンは、雪。
「東京は燃えているか?」「えぇ、激しく。もう、激しく」
君も私もどこにもいない。どこにも? えぇどこにも――
「私たちの象徴よ。無みするなんてできませんわ。まぁ見事な浄衣姿よ」
東京は、雪。(私の東京。雪に燃える東京は永遠に私のものよ)
君も私もどこにもいない。どこにも? えぇどこにも――
――災禍の中で東京は、自らの手で自らの意思で、

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