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蓮沼明「長歌」歌人
2021年7月20日 21:16
影法師・闇夜の中で・曼珠沙華を刈り入れ地には・幾本かの・花弁が落ちる「こうやって・隠すのが私の・業です」と人目に触れぬ・影法師の・悪事にかまけ伝播する・笑いにも似た・泣き声が「本にはなんと・書いてある?」・刈り入れながらせせら笑う・「気がついたら・遅すぎた。そういう事よ」暁の・甘露がしらす・ーー時よ新たにーー 反歌皇紀二六七九年の春御世の残りも朝の御光 生沼義朗さんが全引
2021年7月20日 20:14
2021年7月16日 21:05
2021年7月14日 19:56
閉ざされた・砂の城から・真昼の陽を・恨めしく見る「誰も彼も・何も分かっちゃ・いやせんよ」口髭を・静かに触る・「包皮を切る・夢を見たのだよ」西からの・砂嵐に汝(な)の・歯を汚し・我もまた砂を・噛んでいる「ここを出るには・どうすれば?」「入ればそれで・よいではないか」ダビデの頃の・記憶から・驟雨が西から・砂を落とす「誰も彼も・何も分かっちゃ・いやせんよ」 反歌砂の城肌に刺さった陽
2021年7月10日 22:25
2021年7月11日 16:43
閉ざされた砂の城から真昼の陽を恨めしく見る「誰も彼も何も分かっちゃいやせんよ」口髭を静かに触る「包皮を切る夢を見たのだよ」西からの砂嵐に汝(な)の歯を汚し我もまた砂を噛んでいる「ここを出るにはどうすれば?」「入ればそれでよいではないか」ダビデの頃の記憶から驟雨が西から砂を落とす「誰も彼も何も分かっちゃいやせんよ」 反歌砂の城肌に刺さった陽と土を唾液でこねて目頭に塗る見えるよ