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“アップセル”や“満足度”ではなく「愛着度」をKPIに。契約者向けイベント開催の物語 

「契約者向けのイベント開催の目的は?」
「効果はすぐにでるの?」
「どんな効果があるか数値で出して」

顧客獲得向けのイベントに比べ、効果が見えにくく測りづらい契約顧客向けのイベント。上記のような声を社内から掛けられることはありませんか?


こんにちは、ファンコミュニティ推進部イベント担当のとっしーです。

こちらの記事では、“サイボウズユーザーフェスティバル”という契約顧客向けイベントを事例に、イベント開催までの道のりを様々な苦悩と共に紹介いたします。

・契約顧客向けのイベントを開催したい!
・契約顧客向け施策の目的や効果の設定について悩んでいる…

少しでも似たようなお立場の方は、ぜひ本記事を最後まで読んでいただけると嬉しいです。


イベント開催のきっかけは「より多くの顧客との接点を」

私が所属しているのはカスタマー本部、ファンコミュニティ推進部。

キンコミ」や「オフコミ」といった製品コミュニティの運営や、製品活用への熱量が高い「kintone エバンジェリスト」の運営。
また、サイボウズのファンを集めて行うイベント「ファンミーティング」の開催などを行っている部署です。

私たちは、製品活用への熱量が高く、サイボウズに対しても共感してくださっているお客様との接点が多いのですが、その予備軍となる、まだ製品活用へのモチベーションがあがりきっていない方たちとの接点が少ないことが課題でした。


そこで、そんなファン予備軍の方たちと接点を持てる機会を作れないかと考え、出たアイディアが“サイボウズユーザーフェスティバル”というイベントの開催でした。

イベントといっても、年に一回幕張メッセで行っている「Cybozu Days」との違いはなにか?カスタマー本部だからこそできること、ファンコミュニティ推進部がやる意味は何か?を考えなくてはいけません。

考えていく中で、私たちがイベント開催に向けて大事にしたいポイントがいくつか出てきました。

カスタマー本部ファンコミュニティ推進部がイベントを開催する意味

1つめは「すでに接点があるユーザーさんたちと」です。

私たちファンコミュニティ推進部では、すでに熱量の高いユーザーさんたちと、密な接点があります。

熱量の高いユーザーさんと一緒につくることで、その方たちと、さらに密に繋がることができます。
また、その方たちの熱量がファン予備軍の方に伝播してくれるのではないかと考えました。

2つめは「ユーザー交流」です。

「ユーザー同士の関わり合いでお互いを支えあう場をつくる」
これは私たちファンコミュニティ推進部が目指している理想の姿です。

ユーザー交流によって、参加者同士が勇気づけられたり、他の人の活用を知ることでモチベーションがあがったり、このような、ユーザー交流ならではの効果を、より多くの方に体感してもらえる場にしたい、そして私たちの理想でもある「ユーザー同士が支えあう」輪を大きくしていきたいと考えました。

3つめは「参加のしやすさ」です。

いきなり「コミュニティ」や「ユーザー交流」といっても抵抗感がある方は多いと思います。

まずは、このイベントに参加することで「悩んでいるのは自分だけじゃないんだ」「同じユーザーと話すことでなんかスッキリした」と、ユーザー交流ならではの良さを少しでも感じ取ってもらいたいと思いました。

より多くの方に体感してもらうためには、今までサイボウズのイベントに参加したことのない方やコミュニティに所属していない方にも「参加したい」と思ってもらう必要があります。

ユーザーの関心が高そうな多くのコンテンツを用意し、参加しやすい内容を意識することが大事だと考えました。

上記3つを、私たちがイベント開催をする上で大事にしたいポイントとして設定しました。

このイベントは、サイボウズ社員や有名な講師が表に出るような場ではなく、ユーザーさんが前に出て、参加しているユーザー同士が交流するイベントです。

つまり「ユーザーのためのユーザーが主役の場」になります。

さて、どんなイベントをしたいのか徐々に見えてきました。
ここで大事なポイント「KPIは何にするのか問題」が出てきました。

イベント参加後の効果はどうやって測る?

皆さんは、契約顧客向けのイベントを開催する際、KPIは何を設定していますか?

そもそも、このイベントを開催するきっかけとなったのが「製品活用へのモチベーションがあがりきっていない方たちとの接点を増やす」ことでした。ですので、まずはシンプルに参加者数をKPIに置くことにしました。

問題はここからです。

このイベントに参加した後の効果はどうやって測るのか。
参加したことで参加者にどんな影響があったのか。

ここも測らないと、ただただ人を集めるだけのイベントになってしまいます。

1社ごと、その後の変化を追っていくことも可能でしたが、他のチームでも日々多くの施策を行っており、このイベントがその変化に本当に寄与したのかは把握しにくいです。

そこで、私たちは独自の項目を持つことにしました。

それが参加前と参加後の「愛着度」の変化です。

ここでの「愛着度」とは「製品」に対するポジティブな気持ちや、サイボウズという「企業」に対するポジティブな気持ち、どちらの意味合いも込められています。

なぜ「愛着」という言葉を使ったのか疑問に思われた方もいるのではないでしょうか。

私たちの知りたいことは、イベント参加前後の「製品」や「企業」に対するイメージの変化でした。

「0」を「無関心」と設定したときに、「10」は何になるのかチームで考え、議論の中で「無関心」の次は「関心」、そしてさらに「好意」に変化し、最終的には「愛着」になるのでは、という話がでました。

ファンコミュニティ推進部で既に接点のある熱量の高い方たちは、まさに製品や企業に対して「愛着」を持ってくださっています。このイベントに参加することで、その第一歩となれば嬉しいなと考え、今回は「愛着」という言葉を設定することになりました。

測り方はシンプルです。
開催後のアンケートで、参加前と参加後でどのくらい気持ちに変化があったのか聞く項目を作ったのです。

これで、このイベント単体で参加者の方の気持ちがどう変化したのかを、測れるようになりました。

「参加者数」と「愛着度」

「愛着度」という見慣れない項目をKPIに置いたイベント。

実際に何をして、どんな結果が出たのか、そちらは次回の記事にて詳細にご紹介いたします。

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