土筆の子

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最近の記事

経済用語の整理です。

■一人ひとりの選択が「市場」を作る 予算制約、資源制約、時間制約、 効用最大化( utility maximization)」 機会費用( opportunity cost)」 ■経済学の基本「需要の法則」 価格 が 下がれ ば 買える 量 が 増える。 所得効果( income effect)」 価格の下がった品物は、他のものより魅力的になる。 代替効果( substitution effect)」 需要の価格弾力性( price elasticity of demand

    • 神野直彦 財政と民主主義 岩波新書2024.02.20

      最初は、とっつきにくい文章でしたが、読み進めると慣れてきます。著者の長年の研究・研鑽と願いを感じる重厚な文章に、近年増えている、軽すぎる新書との違いを感じます。まじめな著作が増えてほしいものです。「資産所得には、重く課税し、労働所得には軽く課税しなくてはならない。」には同感です。その資産を得るために大変な努力をした。この上の「」の言説には努力しない人の妬みを感じるという人がいます。そういった考えには反対です。その考えが蔓延する方向は、貧富の差が広がり、人生に絶望している人が多

      • 代数学で、5次方程式が、解の公式を持たないこと

        ChatGPT4oに、高校時代からの問いを訊いてみました。数式がきれいに出てきますが、コピーでは、記号になるので、省いています。これを理解するのに、長年苦労しています。拡大体の組み合わせが、根号と+-、虚数の組み合わせでは、解けないことを言っているのだと思います。 質問:代数学で、5次方程式が、解の公式を持たないことが証明されていますが、どうゆうことか教えてください。 回答: 代数学において、5次方程式(およびそれ以上の高次方程式)が一般的に解の公式を持たないという事実は

        • 雇用機会均等法と、配偶者特別控除

          今日(2024.6.7)の日経の春秋に、雇用機会均等法と配偶者特別控除がのっていたので、ChatGPTに訊いてみました。政策とは、万人のためのものでないといけないと再認識しました。ちがう立場にはその方面の政策が必要で、そのせめぎあいに、社会があるとの理解です。囲碁も、互いに引くことなくしっかりした応手が重なって立派な対局になると思います。当時、雇用機会均等法のことは大きく取り上げられましたが、配偶者特別控除の話題性は低かった気がします。水面下で逆を守った感じです。130万円の

        経済用語の整理です。

          頭のいい人が話す前に考えていること

          安達 裕哉 頭のいい人が話す前に考えていること ‎ ダイヤモンド社 2023.4.18 著者の経験・研鑽・研究をコンパクトに読みやすく多くの実践してみたい提言にまとめた、読んで得した本でした。 「知性」と「信頼」を同時にもたらす7つの法則と5つの思考法、としてまとめられたものをリストしてみます。うまく実践したいものです。 <7つの法則>:とにかく反応しない。 頭のよさは、他人が決める。 人と闘うな、課題と闘え。伝わらないのは、話し方ではなく考えが足りないせいだ。 知識はだれか

          頭のいい人が話す前に考えていること

          学徒出陣80年目のレクイエム

          一橋いしぶみの会編 学徒出陣80年目のレクイエム 還らざる学友たちへ セルバ出版 2023.12.23 編者の一人Nさんに勧められて、購入し、拾い読みしました。小平市図書館も購入されています。文系の大学だった、旧制東京商科大学(現一橋大学)は、学徒出陣に学生がすべて採られる状況でまさに、存亡の危機でした。一橋大学国立西キャンパスの南隣り、佐野書院の前庭には「戦没者学友の碑」があり、そこには「還らざる学友(とも)よ 君たちの志は ここ国立に 永遠(とわ)に生き続ける」とあるそう

          学徒出陣80年目のレクイエム

          <恣意的>の意味

          週末の読書会の準備のため、新書の「言語の本質」を読み返しています。言語学関係者と、言論人とで、<恣意的>の意味が、ま反対といっていいくらい違うことに気づきました。 言語の本質 P82 では、言語の形式と意味の間の関係は恣意的(必然性がない)であり、と<恣意的>の言葉を使われています。 文例:日本語コーパス少納言より 〇あらかじめどこかに唯一正しい範囲が決められているわけではない。しかしまったく恣意的(好き勝手)>に決まっているわけでもないだろう。 〇特定の価値判断に基づ

          <恣意的>の意味

          水俣病被害者の発言制止問題に思う

          週間文春に水俣病被害者の発言制止問題で伊藤信太郎 環境大臣を批判する記事がありました。メディアは、言論を封じられたというならば、水俣病被害者の声をもっと伝える努力をしてほしいと感じました。あのおじさんにインタビューして奥さんがなくなられた様子をもっと聞き取ってあげればよいのにと思いました。 「石原慎太郎氏が環境庁長官時代、水俣病問題解決の手掛かりをつかむため現地に入った際、患者らが手渡した抗議文について『これを書いた人はIQが低い人たち』と発言、総すかんを食った。(産経新聞)

          水俣病被害者の発言制止問題に思う

          「貪欲な仕事」と「高圧経済」

          原田 泰、日本人の賃金を上げる唯一の方法 、PHP新書 2024.2.19で興味深い言葉に出会いました。 貪欲な仕事、greedy work 「高収入の見返りに長時間労働を必要とし、勤務時間・場所のフレキシビリティのない仕事を意味する。 高賃金であるものの、配偶者・子供・友人など人生の他の全てよりも、担当労働者へ仕事への取組の優先を要求される仕事である。https://archive.md/4fTZu “greedy jobs”, which require people t

          「貪欲な仕事」と「高圧経済」

          清原達郎 わが投資術、講談社 2024.3.1

          日経に出ていた小さな広告に気づき買ってみました。まったく未知の分野でまことに興味深く読みました。ベイズ確率、企業の盛衰、失敗譚、成功譚など興味深く、経済学者の本では知りえない実際の経済・投資活動がよくわかります。現在、銀行預貯金から、投資に回してもらおうとの国の動きが活発です。個人資産を増やすことを考えている方々が多くおられることも想像できます。一方で、詐欺的行為もますます横行してきましょう。その際に、道義的観点を忘れないで何が起こっているのか、どうすべきか、大局的に押さえて

          清原達郎 わが投資術、講談社 2024.3.1

          恥を知れ

          朝、通勤経路にある大妻女子大学の入り口に『恥を知れ』の書の大きなパネルを張り出しているのに出会って驚きました。大妻中学高等学校の、校訓と知りました。『恥を知れ』を人間教育の根幹とし、一貫して「時代の要請に応える教育」を実践しているとのことです。創立者大妻コタカは、校訓『恥を知れ』について「これは決して他人に言うことではなく、あくまでも自分に対して言うことです。人に見られたり、聞かれたりしたときに恥ずかしいようなことをしてはいないかと、自分を戒めることなのです。」とはいわれてい

          不動産の12の新ルール提言

          幸田昌則、不動産バブル 静かな崩壊  2024.3.20 日経BP 日本経済新聞出版 ‎ 232ページ 3月25日の日経新聞に載っていて、早速、読んでみました。知りたいことがたくさん載っていて、非常に感動しています。多くの人にお勧めしたい本です。 とくに最後の章の「不動産の12の新ルール提言」には、大賛成で、政府・与党には取り組んでいただき、庶民が安心して生活できる国を作ってもらいたい。 普通の世帯年収の5倍以下で、持ち家が買えるようにしよう。との政策が語られた時代があったよ

          不動産の12の新ルール提言

          倉本 一宏 紫式部と藤原道長 講談社現代新書 2023.9.21

          2024.3.17の地元の図書館友の会読書会の課題本。調べながら読むとまことにおもしろい。滋賀県や、京都の土地勘があるので、親近感がわきます。藤原道長が造営した浄妙寺のあった、宇治の北端、木幡には、家庭教師のアルバイトで通っていました。瀬田川の下流に南郷洗堰は琵琶湖の水位を制御する堰でそこに、勤めたことがあります。その時、石山寺の当りの瀬田川右岸道路は川側に拡幅されました。瀬田川の浚渫を行って、川幅を狭めることができました。後に、石山寺の裏の岩盤を貫いて大津市内の洪水対策のた

          倉本 一宏 紫式部と藤原道長 講談社現代新書 2023.9.21

          知識社会の教育

          神野直彦、財政と民主主義、ー人間が信頼し合える社会へ 岩波新書、2024.2.20 を読んでいます。ロジックをつかみにくい冗長な文章にも感じますが、論点の多くに賛同します。例えば、 「知識社会の教育」は、人間を人間として成長させるという本来の教育を必要としている 。それは労働を担う手段としての人間を育成する教育とは 一線を画し、知識社会が要求する「量」を「 質」に置き換える人間的能力を開花させる方向である。どのような能力なのかは 、現段階では未知ではある 。知識社会では 、

          知識社会の教育

          トリクルダウン理論(トリクルダウンりろん、英: trickle-down effect)

          途上国援助に関わった方々は、トリクルダウンはないことは、経験されていると思います。南米、アジア、みな独り占めの状態で、昔から変わらない。日本で数年前に、この言葉が聞こえたのは驚き、いまさら何を言っているんだと思いました。富裕税を科すのなら理解できますが、カクテルグラスを積み上げて、水を上から注いで、これがトリクルダウンです。などと説明されていました。重力が働く、場合ならとにかく、無重力だと上の方に滞留したままでしょうに、奇論としか思えません。 以下wikiなどからの解説です

          トリクルダウン理論(トリクルダウンりろん、英: trickle-down effect)

          共同体による共有資源の管理

          経済評論家の話を聞いていて、おかしなことを話されると、思うことがしばしばある。例えば、「共有地(コモンズ)の悲劇」であり、「トリクルダウン効果」である。ここでは、共有地(コモンズ)の悲劇を考えてみたい。 イングランド銀行著、村井章子訳、経済がよくわかる10章, P86、P116には、おおむね以下の通りあった。 ====<以下引用要約>=== 共有資源が存在し、それをできるだけたくさん取ろうとする人が大勢いると、どの人も過剰に消費しがちになり、結果的に意図せずその資源を傷つけた

          共同体による共有資源の管理