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病めるとき

病めるときも健やかなるときも・・

結婚の誓いのお決まりの文句だが、私も密かに心に誓っている。
生きていれば病気や怪我に見舞われることもあるだろう。
身体だけでなく精神を病んでしまうこともあるかもしれない。
そんな時こそ全力で夫を支えようと。

とはいえ夫は本当に丈夫だ。
私より一回り以上年上だがピンピンしている。
一方私の方がよく風邪はひくし、風邪をひくと持病のせいで重くなることも多い。
そして夫は私に対して本当に優しくて面倒見が良い。

そんなわけで今回はこれまでの「病めるときエピソード」をざっと書いておこう。



夫からうつった風邪で骨折したとき

風邪をうつしうつされするのはお互い様で
これは仕方がないことだ。

つい昨年ことだが京都に住んでいる夫(当時彼氏)が私の住んでいる関東に出張で来た。
そんな時東京で私たちは週末を一緒に過ごすのだが、この時珍しく夫がゴホゴホとやっていた。

夫は京都に帰り、数日経っても私はなんともなかったので、引いたことある風邪だったのかなとほっとしていると、ある朝コホコホ出だした。

それがどんどんひどくなり、持病のある私はかなり苦しい気管支炎を繰り返しだした。
尋常じゃないほどの咳をしてヒューヒューしながらレスキュー薬で事なきを得ていたのだが・・

ある時屈んだ体制で咳き込んだ時胸にピキーンと痛みが走った。
その日の夜は痛みで目が覚めてしまったりしたのだがきつめの神経痛だと思い込んでた。

一週間経っても痛みがあり、まさかと思い病院でレントゲンを撮ってもらいうと肋骨が2本折れてしまっていた。

結局コルセットを2ヶ月以上していた。

夫に咳で骨折したとLINEで言うと、なんだか信じていないような口ぶりで以下のようなすっとんきょうな返事を寄越した。

「病院行ったの?」(行ったからわかったんだろ)
「治るの?」   (そら治るだろ)


胃腸炎になったとき

もう10年は前の冬のことだが、夫(当時彼氏)の家に滞在中に私はウィルス性胃腸炎にかかった。

ある朝起きると寒い・・と思った。
今日は特に寒いんだなと思いヒーターをつけたのだが本当に寒く感じてしばらくヒーターの目の前で温風にあたっていた。

そのまま1時間経過。

はっと気がついた。

「今日が特別寒いんじゃなくこれ高熱があるんだ・・!」

内側から来る寒気だったのを高熱で頭がぼんやりとして気がつかなかった。
仕事に出た夫にメールで「風邪引いてかなり熱がありそう」と送っておいて大人しくベッドで寝ていた。

その日か、その次の日だったか忘れたが夜になり強烈な腹痛に襲われた。

それからはもう下痢地獄・・

10分おきにトイレに走っていた。

普段の下痢の数倍の痛みがあり、何度トイレに行ってもおさまらず、夜中2時までトイレのそばを離れられなかった。
水分を摂らないとまずいとは思っていたが飲んだそばから飲んだ以上のものが出ていった・・

夫は当然夜には仕事から帰っていて心配はしてくれていたが、なすすべなし状態。
深夜過ぎてもそばにいてくれたが翌日も仕事だし先に寝てと言って先に休んでもらった記憶がある。

そんなのが3日くらい続いた。
確か週末を挟んでしまい、ひどくなった時は病院が休みで行けなかったのだと思う。
週明けの朝会社にいく支度をしていた夫が寝ている私を揺り起こしここの病院に行ってこいとメモを渡した。

病院が開く時間になりヨロヨロと1㎞近く歩いていった。
(タクシー呼べばいいのに・・)

そこそこ大きな病院だった。
先生には「脱水がひどい。若い人でも水分摂れない時は病院来ないとだめだよ」とちょっと怒られ4時間ほど点滴をして薬をもらって帰った。
(点滴しているそばからまだトイレに駆け込んでいた)

帰宅して薬を飲むとかなり元気になってきた。
急に下痢もおさまり熱もなさそうだ。
しばらくぶりに何か食べられそう。

夫は帰ってくるとパックのご飯でおかゆを作ってくれた。

久しぶりに口にした食べ物が本当に美味しく感じた。
おいしい、おいしいと食べたがやはりすぐにお腹は膨れて半分くらい残してしまった。
「おいしかった、でもちょっと全部は食べられない・・」と言うと、

「残り食べるわ」

えっ
火をとおし直してもなんだか怖い。かなり強力なウィルスだ。

止める間も無く夫は私の残したおかゆをうまいうまいと食べ始めていた。

それも私の使ったスプーンをそのまま使って。

「なにやってんの!?うつるよ!?」

「絶対うつらへんわ、そんなん」

・・どこから来るんだその自信は。

結局予言通り夫は感染しなかった。
この男本当に不死身なんじゃないかと思った。


夫の肩が上がらなくなったとき

ある年のGWに京都に滞在していた時だった。
最初夫は「なんか肩がちょっと痛い」と言っていた。

しばらくすると肩の痛みはどんどん強くなり、しまいには肩が全然動かせない状態になってしまった。
夜中も痛みで目が覚めてしまうくらい痛がっていた。

連休中で病院は休み・・。

いつもは二人であちこち出掛けていたのが、ちょっとした介護生活になった。
着替えもままらなず、食事も私がお肉などを細かく切ってあげたりしていた。

その度に彼は「せっかく来ているのにすまないねぇ」と言った。

私はそんなことより原因不明なのがすごく不安だった。

ただこの間もせっかく天気の良いGWで気分転換に近所を散歩をしたりはした。
普段近所はむしろ出歩かないので二人とも新鮮な気分で、
はじめていくカフェで本を読んだりもできた。

やっと連休が明け、病院に行ってきた。

結果は、、

石灰が溜まってそれが神経に触っているとのこと。

なんだそれは、という感じだったのだが
よく力仕事の人がなる症状らしい。

ただ彼はオフィスワークなのでこれも結局謎だった。

注射をしてもらい、薬のおかげもあってかすぐに痛みは引いた。
幸いその後今までこの症状は出ていない。

この時のことを夫はたまぁに言う。
「あの時はかいがいしく看病してくれたね。近所二人で散歩したりあれはあれで楽しい思い出やわ。」と。
相当痛かったはずなのに彼の中で良い思い出として記憶していてくれている。
こんな風に思える夫のことが好きだと思った。





その他にも13年間の交際期間中色々あった。

私は乗り物に弱く、激しく酔ってしまいリバースしまくるという醜態を何度か晒して迷惑をかけたり・・
こないだの正月には思いっきり転んで膝に大きなアザを作って夫を心配させてしまった。
健康面では圧倒的に私が迷惑をかけている。

これから結婚すればもはや体は自分だけのものではなくなる。

健康、交通事故などに本当に気を付けようと思うようになった。

それでも病めるときはできる限りの力で支えるし、最強の見方でいようと思っている。

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