天の川

　七月七日。七夕。「あそこにある星が琴座のベガで七夕伝説の織り姫だね」指し示しながら教えてくれる顔が爽やかで綺麗だ。その顔に優しすぎる性格に惚れ惚れする。声を掛けられるだけで、心拍数が急上昇。頭の中はオーバーヒート。毎回声掛けられるのに返事するだけでも精一杯。本当はもっと話したいのに。本当はもっと側にいたいのに。去った後に「もう少しまともな返事出来なかったの？」「変人に思われてたらどうしよう・・・」一人反省会で頭の中はメリーゴーランド。止まる気配がない。頭の中のメリーゴーランドが延々とくるくると回る。
　独り占めしたい。一日だけでもいいから二人だけで過ごしたい。ちょっぴり黒いお願い事。天の川に流れる一筋の白い流れ星に願いを込める。流れ星が織り姫の涙に見えたのは気のせいかな？