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亜夢路カリー インド料理店開業を夢見る専業主夫(育休中)。 作ったインド料理はinst…

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亜夢路カリー インド料理店開業を夢見る専業主夫(育休中)。 作ったインド料理はinstagram @curry_desu (妻管理) @curry_amuji (夫管理) に載せています。 ここでは、インド料理と趣味と人生の機微を、思いつくままに書き連ねています。

最近の記事

【011】富士山ゴールドラッシュ

快晴だ、ああ快晴だ、快晴だ 俳句に疎い私でも、さすがにこの句で何かの賞に応募しようとは思わない。 今年2戦目のヒルクライムレースは富士山を登る長距離コースを選んだ。 毎年梅雨入り時期に開催することもあり、当日の天気は不安定な年が多いようである。 今回も例に漏れず、前日までは台風で天気は大荒れだったが、当日は台風一過で快晴であった。 周りの参加者が口々に呟いていた内容を纏めたのが冒頭の句である。 要は皆「快晴だ」しか言っていない。 それくらい快晴だったのだ。 この大会は開

    • 【010】人類進化論に関する一考察

      娘の成長が目覚ましい。 先月にようやくずりばいを始めたかと思ったら、気が付くともうつかまり立ちをして机の上の物を引っ掻き回すようになっている。 24時間顔を合わせているはずなのに、他人の子どものような成長のスピードである。 このペースで成長すると、来年には100m走の世界記録を更新する走りを見せてくれるかもしれない。 人の胎児の姿は、魚類、爬虫類のような形状を経て哺乳類、延いては人間の形状になる。 改めてこの過程を見てみると、鳥類の期間がなさそうだ。 ということは、人類は生

      • 【009】井の中の蛙短編集

        大鍋一品料理からスタートした料理道も、酒好きが相まって、3年経つ頃には肴をよく作っていた。 きんぴらごぼうは家庭の味として継承しても良いくらいである。 ちなみに私は牛蒡と人参は千切り派であるが、妻は笹掻き派なので、既に家庭内で分断している。 毎回の千切りに煩わされていた大学生の私は、千切りセットを商品化すれば、あとは火に掛けて調味料を加えるのみでよく、画期的なのでは、と友人に真剣に相談した。 「そういうものは既にもう商品化している、恥ずかしいことを言わないでくれ。」とひどく呆

        • 【008】寛ぐか悟るか、それが問題だ

          春の訪れは自転車レースシーズンの訪れである。 私は専らヒルクライムレースにエントリーしている。 レースの特性上、山奥でしか開催されず、日帰りでの参加はほぼ困難である大会ばかりだ。 そのため、レースシーズンの到来はつまり旅行シーズンの到来である。 そして日頃の行いが良いからか、大会開催地は温泉地の近くが多い。 今年の初レースは群馬県の山奥での大会を選んだ。 レースとしては小規模な部類の大会で、2年ぶり3回目の出場である。 宿泊地も2年ぶり3回目のお気に入りの宿を選んだ。 1度

        【011】富士山ゴールドラッシュ

          【007】AI化が止まらない

          イラスト塾の卒業制作展があるというので妻に連れられて行った。 主に社会人向けの塾のようで、趣味を深めたい人から、美大で講師を勤めながらスキルアップを狙う人まで様々な受講生がいるようである。 妻もスキルアップを狙う人として今春から通うそうだ。 尖った芸術センスを如何なく発揮した制作展だろうから、どのような作品が並ぶのか。 次世代のピカソを発見できるかもしれない。 人物画、風景画、空想画、恐らくどれも手描きなのだろうが、パソコンで描いたかのような緻密な線や色の塗りにただただ驚嘆

          【007】AI化が止まらない

          【006】人見知りのシンデレラ

          娘にカボチャの馬車に乗ってもらおうと、巨大なカボチャを買った。 しかし彼女にはカボチャの概念は無いし(1センチ角の離乳食しか知らない)、馬も見たことは無い(先日動物園デビューをし、フラミンゴを見て興奮していた)ので、自分が何を与えられたかはわかっていないだろう。 少年少女のような夢を見ず現実を直視すると、巨大なカボチャではなく、自転車で牽引するチャイルドトレーラーである。 現代版の牛車のようなものと思ってもらえばよい。 本体色が黄色のため、見方によってはカボチャに見えなくも

          【006】人見知りのシンデレラ

          【005】心の鍛え方

          人間は信用ならない。 試験直前に「全然勉強してない」と言う友人が本当に勉強していなかったためしがない。 失恋した女子が「もう恋なんてしない」と言いながら数週間後に新たな彼氏と歩いている。 大学時代に「トライアスロンなんて超人的スポーツに挑戦する人の気がしれない」と言っていたが、十五年の時を経て大会に参加申し込みをしてしまった者もいる。 私だ。 エントリーしたのはオリンピックディスタンス(水泳1.5km、自転車40km、ランニング10km)である。 万一、二時間少々でゴールす

          【005】心の鍛え方

          【004】護身用論理学

          最近は春と秋が無くなり四季を感じられなくなった、と聞くことがあるが、私は慌ただしいほど四季を感じる。 近所のショッピングセンターに先日訪れた際、一階の入り口付近ではバレンタインチョコ、四階子供服のフロアでは雛人形の特設コーナーが設けられていた。 エスカレーター脇で掃除用品特売も行っている。 新年の掃除のやり忘れを戒めているのか。 翌週訪れると、バレンタインデーコーナーにホワイトデーが侵食し始め、雛人形の横には五月人形が売られていた。 掃除用品はエリアを拡大していた。 新学期

          【004】護身用論理学

          【003】神様のご機嫌取り

          娘が生まれて十か月になった。 感情表現も豊富になり、子ども特有の「とにかく大きい声で叫ぶ」ことを覚えてしまった。 競って大声で叫ぶこの習性は何なのだろうか。 「七歳までは神の子」と昔は言っていたようだ。 意味もなく大声で叫ぶ姿や、まだ掴み食べができず、ふんぞり返って食事を口に運んでもらっている姿は、横柄な王の子であって神の子には見えない。 しかし日本には八百万もの神がいるのだから、横柄な王のような神がいても不思議ではない。 七歳を無事迎えても、いつ生命の危機に晒されるかわ

          【003】神様のご機嫌取り

          【002】プロの見る世界

          「何考えてるの?よくそんな事できるね。」 と妻からは呆れられる。 喧嘩をしているわけではない。 普段私はポーカーフェイスな節があるが、それを謗られているわけでもない。 私がロードバイクに何時間も乗れるのが不思議で仕方ないそうだ。 例えば、よく行く奥多摩まで往復六時間前後。 日没までには帰宅したいので、午前中の出発が必須となる。 朝食後、九時に出発するとして、帰宅は十五時。 自転車に乗らない日に、この時間帯にするであろう事を考えてみる。  9~11時 :読書、ネットサー

          【002】プロの見る世界

          【001】三つ子の魂百まで

          高校時代、 「お前は自由人だな」 とよく言われた。 社会人になり、それなりに世に揉まれ結婚をした今、妻からは 「お前は煩悩の塊だな」 と言われる。 歳を重ねるにつれ、諺やおばあちゃんの知恵袋のような言葉にはなるほど、と納得してしまうものを多く感じる。 三十路を少々越えた程度の私だが、少なくともここ十五年は何も人間性が進歩していないようだから、「三つ子の魂百まで」をそっくり体現してしまうのだろう。 端から見ると、私のステータスは次のような形になる。  本業:建築設計士(構

          【001】三つ子の魂百まで