「男性性」と「女性性」
男性性と女性性という概念がある。
身体的な性別とは別に、心理的・精神的な部分における「男性らしさ」や「女性らしさ」のことで
一般的には男性は男性性が強く女性は女性性が強いが、
どちらも1人の人間の中に存在しており
男女問わず誰しもが持っている性質であり
人によりその割合や配分は違う。
男性性に分類されるのは、
分析、評価、判断、論理、攻撃、支配、決断力、積極性などである。
一方、女性性に分類されるのは
受容、包容力、共有、調和、安定、直感、感覚、感性、柔軟性 母性 優雅さなどだ。
昨年、東京五輪組織委員会の会長を務めていた森喜朗氏が「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」という趣旨の発言をしたことが
女性蔑視であるという非難を国内外から得て退任するということがあった。
本件に関して、東京都知事の小池百合子氏がマスコミに感想を求められて
「話が長いかどうかは人による」と回答していたのが私には印象的だった。
そう、まさに人によるのだ。女性性が発揮されると共感や調和を大事にするため話が長くなりがちだ。
逆に判断や論理の性質を持つ男性性が発揮されれば結論を端的に簡潔に話せる。
つまり森氏の発言は肉体的性別の「女性」と精神的特徴である「女性性」を混同したため非難を浴びたのだ。
「会議の時間は限られるから、男性委員も女性委員も発言時には『男性性』を発揮して臨んでもらいたい」と言えばおそらく問題はなかった。
先日あるスタートアップのプレゼンテーションを聞く機会があり、
後日考察として「男性性と女性性のバランスがよい」とブログに書いたところ大きな反響があった。
スタートアップは急激な事業成長を目指す企業の呼称だ。
つまり今時点では何者でもない零細企業だが近い将来の大企業になるというアピールが必要になる。
ビジネスモデルによって差はあるが初期において先行投資的に赤字を出し、その後大きく利益を伸ばすという事業計画をつくる企業が多い。
投資家にアピールする市場の成長性やビジネスモデルのロジックは男性性の発露であるが、それを実現するには多額の資金や人材が必要だ。
スタートアップエコシステムと呼ばれる投資家や大企業などからの支援があってはじめて巨人になれる"赤ちゃん"なのだ。
つまりプレゼンを聴く人々から「応援したい」「支援したい」という気持ちを引き出すことが肝要でこちらは女性性の発露の出番だ。
私は投資家と話す時は男性性を発揮するが友達と飲むときは女性性で話す。そのほうが圧倒的に面白く楽しく場も盛り上がるからだ。経営においても男性性と女性性を使いこなすことが重要だと考えている。
SmartTimes WAmazing代表取締役社⻑CEO
加藤史子
日経産業新聞 より
面白い考察ですね。
言われみれば、個性のなかに男性性と女性性のバランスが表れているなぁと思います。
ジェンダーやダイバーシティなど
違いがあることを前提に
大きく包みこむ社会になるには、
その時々に男性性を優位にしたり、
女性性全開でサポートしたりと
さまざまな場面で違うだろう。
想像したら面白くなりそうです。
自分の個性のバランス考察してみませんか。
今まで表に出ていない個性を使ったりしたら、
新たな可能性拡がるかもね❣️
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