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10日間を思い出す(1日目)

 先の投稿で近々書くとした内容について、とりあえず少し書きます。

 一番大変だったのが、研究の手が止まった10日間(10日ぴったりだったかも覚えていない)ですので、そこを中心として、その頃の生活や心理状態を主観的に書きます。10日の後半は気持ちを確かめながらただ休んでいただけだったと記憶しているので、おそらく記録が無く、そんなに内容も無いと思っています。よって、書いても5日目あたりまでになると思います。

 研究の手が止まった日の事を思い出して書き記します。学会関係の締め切りに追われ、ある日のある時、もう研究やめようという状態になりました。その昼はアルバイトでしたが、終わった後の夜には我に返り、もうおしまいだと思いながらアルバイト先からアパートに帰っていたと思います。苦痛に耐えるのに必死という感じです。

 翌朝、アパートで、研究室をしばらく休むというメールを力を振り絞って書き、なんとか昼までに送り、PCの電源を落とし、何時間かの散歩に出かけました。ここで研究が止まりました。

 まず、近くにあった山にそのまま続く広大な自然公園まで歩き、池のほとりのベンチに座って、岩波文庫のとある小説を1時間くらい読んでいました。曇りか小雨かという微妙な天気でした。
 その後は自然公園内を回って、街に出て買い物をして帰りました。散歩中は、とにかく研究室から逃げたい、忘れたいという感情でいっぱいだったと思います。
 余談ですが、私のいたアパートは、大変緑豊かで、その一方で、買い物には困らないという素晴らしい町にあります。田舎と都会が隣り合わせでした。自宅から大学に通うことも可能なのですが、研究室配属がきっかけとはいえわざわざ無理をして一人暮らしを始めた背景にはこの町に憧れたというのもあります。

 修了はもう出来ない、だから内定辞退しないといけない、そもそも研究できる精神状態じゃないので退学しかありえない。退学した後の生活や生き方、とはいっても目先の2、3年の事を考えながら歩いていました。アルバイトとランニングしか心の拠り所が無く、大学院生の本分であるはずの研究からついに堂々逃げるという、今振り返ると悲しい1日だったと思います。

 実は、研究等で困った際に面談して下さるという相談所があるのを知っていたので、記憶では朝に調べ、そこにも昼までにメールを送っていて、夕方頃、面談を2日後にしてくださるという返信が来ました。1日目夜と2日目は思考する事から逃げるように、アパートで寝ているだけだったと思いますので、次書くとしたら、3日目の相談所の話を書こうと思います。




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