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文章術一問一答 #0 読みやすさは、スキをよぶレシピ -漢字とひらがなのバランス

こんにちは! なつめ|ライターです。

最近はアプリ開発に忙しく、なかなか更新できずにいました。ですが、連載企画「文章術一問一答」がようやくスタートし、どことなくホッとしています。どんな企画かを、3行で要約してみますね!

この記事を3行で要約

① 文章術は読みやすさのレシピ。それは知識にすぎず、誰にでもつかいこなせ、今日から実践できる。

② お砂糖。アーモンド。たまご。これらの材料だけでも、マカロンが作れる。レシピ(文章術)はそれほどに、強力なツール!

漢字とひらがなの使い分けを例に、読みやすさのレシピ(文章術一問一答)を解説!








他の誰でもない「あなた」だけが紡げる「言葉」たち。文章術はそれらの言葉に生命をあたえ、読者にとって魅力的なものに変換するレシピに他なりません。

レシピですから、お砂糖・アーモンド・たまごからマカロンを生成するように、誰でも今日から再現できます。文章術はセンスではない、のです。




1. ダメダメなnoteは100点満点!

noteって、どのくらいスキが集まるかのか? 反響が気になりますよね。スキが少ないのは、切実にしんどい…。

ですが思うようにスキをもらえず、ガッシガッシとモチベーションを削られていくのは、プロライターだってまったく同じ!

大反響を連発するなんて、逆立ちしてもできない。ダメダメなnoteが8割…….。ですが、ダメでいい。仮にスキ数0でもそのnoteは、まちがいなく100点満点です。作品にとって一番大事なこと。それは「完成」なんです。

他人が、あなたの作品を、傑作だとか駄作だとか言っても気にする必要はない。私(スティーブン・キング)は、1の傑作と、99の駄作を書いてきた。

スティーブン・キングに学ぶ人を惹き付ける文章を書くための13ヶ条 -バズ部

傑作をつくるのではなく完成させる。これがポイント! 駄作の山こそが、わたしをプロライターに育ててくれた事実からも、0スキでも100点満点だとわかります。


99の駄作、1の傑作

一方「100越え!」「300越え!」など、多くのスキにめぐまれると、

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」

『雪国』川端康成/著

のような充足感を得られます。

スキがほしいと感じるのは、人間らしさであり、自然なこころの動きです。

次のセクションでは、読みやすさの正体をあかし、文章術一問一答の効果を体感してみましょう。




2. 読みやすさってなんだ?


読みづらい。ただそれだけで、読者は納得・共感まれ、筆者もまた充足感が得られず、納得からもとおざかります。


読みやすさは読者をこえて筆者をも癒やす
読みやすさは筆者を癒やす

一方読みやすさは、読者だけではなく筆者をも癒やすレシピ集です。レシピはセンスとは独立の知識ですから、英単語を知っていればある程度英文を読みこなせるように、知っているかどうかの問題にすぎません。

レシピを身につければ、あなたの言葉を2倍、3倍と強化できる! というわけです。ひいてはモチベーションを維持し、noteをつづけるいしづえにすらなる。それがレシピ集としての、文章術一問一答なのです。




3. 一問一答 : 迷ったらひらがな!


漢字とひらがなをバランスさせて読みやすく書く
迷ったらひらがな!

漢字とひらがなの使い分けは、文章術の代表格です。JR東日本の「あしたのために、いま。」や、NTTの「こころ、つなぐ」などは、ひらがなの芸術といえます。

「迷ったらひらがな」はたった8文字のレシピながら、漢字とひらがなを使い分け、読みやすさをつくる強力な羅針盤! ひらがなはカンタンなので、共感・納得につながりやすく、漢字よりもすぐれている場合が多いのです。

理解を深めるべく「悪い例/良い例」を、いっしょに確認していきましょう。


悪い例: 漢字過多は堅苦しい

【悪い例】

猫は可愛い。

「猫は可愛い」が伝えたいのは、気まぐれでまるっこい「かわいさ」です。にもかかわらず、猫→可愛いのように漢字過多は堅苦しく、かわいさに欠けていますね。


良い例:  漢字とひらがなをバランスよく!

【良い例】

猫はかわいい。


一方ひらがな過多は、言葉と言葉の境界をあいまいにしてしまい、読みづらい文章になりがち。「あしたのために、いま。」「こころ、つなぐ」のように、ひらがなだけで雰囲気をあらわすのは、難しい…..。

ですが「猫はかわいい」は、読みやすいですね。雰囲気が伝わってきます。

ところが一文の中に2~3個所くらい、漢字とひらがなの使い分けに迷う場面も。たとえば「書き続ける」と「書きつづける」は、悩みやすいパターンのひとつ。ですが「迷ったらひらがな」を思い起こせばカンタンですね。

いしかわゆきさんの『書く習慣』は、プロになる前からいまこの瞬間まで、わたしのバイブルですが、下記の一文はとりわけ記憶にのこっています。

書きつづければ、誰でも絶対に書けるようになりますから。

『書く習慣』 いしかわゆき/著 P24より


同書のメッセージ。「まず書くことが何よりの練習! 縛られることなく、気楽にすなおに書こう!」は、いまでもわたしを勇気づけてくれる、テクニックこえた本質です。

「書きつづければ、誰でも絶対に書けるようになりますから」。

この一文の「書きつづける」が「書き続ける」だったならば、3年たった今でも鮮明に記銘きめいしていたのだろうか!? そんな不安にかられるくらい、「つづける」「続ける」のちがいは、多大に思われてなりません。

おおげさすぎるもの言いなのは百も承知です。とはいえ「迷ったらひらがな」は、シンプル故に強力なのです!

可愛いより、かわいい。続けるより、つづける。頑張るより、がんばる。百発百中とはいきませんが、うーーんどっちがかわいいかなぁ!? と思ったら、ひらがな!!!!!



以上、文章術一問一答 #0 でしたっ。ここまで読んでくださり、ほんっとーにありがとうございます! ではまた!


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