今週の良かった新曲感想【10/2~10/9】
どうもです。
毎週恒例の新曲感想記事。10/2~10/9リリース分です。アルバム、EP、シングルを対象に自信をもってオススメできる曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に。ではどうぞー。
#1『LINX』/ Kizuna AI
世界初のバーチャルYouTuberとして誕生した、VTuber界のパイオニア的存在キズナアイの新曲。作詞:Kizuna AI, Q.i、作編曲:伊藤哲也 (agehasprings Party)。初披露は活動休止前ラストライブとなった2022年2月26日開催の『hello, world 2022』だったので、待望の音源です。
キラキラと明るい曲調でサビにはパワーもあって非常にアイちゃんらしい1曲。もともと「世界中の人と繋がりたい」という想いから始まった彼女の活動を改めて示す強いメッセージも込められています。また、繋がった先の明日…ミライもキーワードとして盛り込まれており、彼女が必ず帰ってくる事も予感させてくれるので、自然と活力が湧いてきますね。
#2『歯車』/ 幸祜 × 花譜
KAMITSUBAKI STUDIO所属のVsinger花譜、理芽、春猿火、ヰ世界情緒、幸祜の5人によるグループV.W.Pの“派生曲”と呼ばれるシリーズより、幸祜と花譜のデュエット曲。作詞・作編曲:廉。昨年8月24日に行われた花譜3rd ONE-MAN LIVE「不可解参(狂)」にて初披露された曲なので待望。
名曲!レトロゲーム風のイントロから徐々に力強いバンドサウンドへと移行していき、これ以上ない爆発力を持ってサビに突入!マジでカッコイイ。その後も独特な雰囲気を漂わせながら、2人の鋭利で美しい歌声が突き抜けていってくれるの胸アツすぎます。歌詞に名前である"ここ"と"かふ"が含まれている言葉遊びも天才的。もっかいライブで聴きたい…。
#3『3枚目の地図』/ AZKi
VTuberグループ「ホロライブ」所属0期生であるAZKiのメジャーデビューEP。2021年4月、AZKi 7th LiVE「Stand at the crossroads」にて2022年7月に活動終了予定であった元来の道【ルートα】から、終わりの向こう側を目指す【ルートβ】への分岐を発表。ホロライブ移籍後も活動を続ける中で2023年7月に未開拓の第3の道【ルートγ】として、ビクターエンタテインメントからのメジャーデビューを発表しました。
素晴らしいデビューEPでした!お馴染み瀬名航とタッグを組んだリード曲「エンドロールは終わらない」はやはりガチ名曲。彼女が歩んできた歴史と決意が詰め込まれた特殊な曲構成と圧倒的泣きメロ。夢を諦めた人、後悔した人、だからこそ音楽に救われた瞬間を体験した事がある人、そんな人達には必ず刺さる曲だと思います。続くTr.2「藍深く」はkeenoが手掛け、優しくエモーショナルなバラードに仕上がってました。Tr.3「FreeGeo」はTwinfieldが手掛けたエレクトロダンスミュージック、新鮮なジャンルだったしライブ映えしそうだなと。ラストTr.4「ω猫」はナユタン星人がAZKiの歩む“ルート”がα、β、γとギリシャ文字で名付けられていることから、ギリシャ文字の最後であるωに着目し、その形が猫の口元に似ていることで生まれた“猫ソング”で反則級の可愛さでしたね。4曲ながら色んな角度から色んな感情を呼び起こさせてくれる1枚でした。
#4『背後に注意』/ 町田ちま
にじさんじ所属バーチャルライバーの町田ちまの新曲。作詞・作編曲:なきそ!!12月13日発売予定の1st mini Album『The Pages』の収録曲であり、先行リリースされました。
完全になきそさんですね。美しくも激情的なサウンドが徐々に感覚を蝕むように刺激してくる中毒性の妙。何かに追われている恐怖感をバッチリ表現したサウンドと終盤の展開"後ろだよ"もヤバい。ちまちゃんも世界観にフィットさせてきた可憐さと怖さが共存した様な素晴らしい歌唱でした。一度は必ずイヤホンで聴いてくださいな。
#5『My felis』/ 이주인(イ・ジュイン)
韓国のバーチャルクリエイタープロジェクトV-LUP所属のVTuber、이주인(イ・ジュイン)の2ndオリジナル曲。作詞:이주인、Sahqmo。作編曲:이주인, Regle, Sahqmo (Virtual Hertz 'Music' team)。
静かに落ち着いた入りからゆったりと進行し、サビで一気に輝きを持って広がっていく壮大な展開が良いですね。美しいピアノの旋律と空間系のサウンドエフェクトが素晴らしい。歌声も非常に伸びやかで艶もあるので相乗効果を生んでるなと思います。
#6『LIMIT』/ Isla Coleman
株式会社LOYが運営する海外向けVTuber事務所 Production kawaii所属1期生の異世界からの王女様、アイラ・コールマンの2ndオリジナル曲。作詞:Kuwanano、作編曲:tephe。
疾走感溢れる王道パンクロックナンバー。場面転換を感じられるフレーズがあって、1番と2番でメロディや構成も少し変えてきてるのお洒落。透明感ある綺麗系の歌声なのにも関わらず、サビ入りのエッジの掛け方でロックシンガーっぽいカッコよさも出てますね。どうやら海外では現地ライブも開催されているっぽいので、シンガロングパート多いのもあって絶対盛り上がるだろうなぁと思います。
#7『Heartful Gift』/ 恋白るな
個人勢として活動しているポンコツ歌い天使のVsinger、恋白るなの記念すべき初のオリジナル楽曲。作詞:恋白るな、作曲:恋白るな・Kanata Minegishi、編曲:傘葱。9/30の誕生日を記念してリリースされました。
1stオリ曲とは思えない完成度で、自身で作詞作曲されてるのも凄い。心地良く穏やかなゆったりとしたメロディで進行し、サビではエモーショナルに歌声を前面に出しており輝きに満ち溢れてます。少し幼げな声質ながら、抜け感があって柔らかい優しさも感じる歌声が魅力的。真っ直ぐな想いが込められた歌詞と共に陰と光を丁寧に表現しつつ、5分以上に渡る感動的な曲展開も素晴らしかったです。
#8『LETTER☆彡』/ 白上フブキ
VTuberグループ「ホロライブ」所属1期生兼ホロライブゲーマーズのリーダーである、白上フブキの新曲。作詞・作曲:宮腰侑子、編曲:坂本夏樹。10月5日の誕生日ライブで初披露されました。
ド直球のメロコアナンバーが来ましたね。疾走感がありながらもタイトでスタイリッシュな演奏が気持ちよすぎる。耳馴染みのよいキャッチーとメロディアスを両立させたフレーズと、ストレートなメッセージ性のある歌詞も魅力的。フブちゃんの可愛くらしい歌声も相まって沁みます。
#9『好きになってはいけない理由』/ 藤川千愛
日本コロムビア所属シンガーソングライター藤川千愛の新曲。11月8日にリリースするフルアルバム「内の臓が愚痴をこぼすもので」の収録曲であり、現在放送中のTVアニメ『盾の勇者の成り上がり Season 3』のために書き下ろされた楽曲。もうすっかりお馴染みになりましたね。
藤川千愛さん ×『盾の勇者の成り上がり』は「きみの名前」が本当に好きで。これに匹敵する曲がまた生まれた事に驚きと感動を隠せませんでした。作品とリンクしている事は言わずもがな、純粋にメロディと歌声が強すぎる。リアルに胸が締め付けられる切なさを前面に押し出し、情感溢れるパワフルな歌唱にも魅了されます。アニメ見ないとな…。
#10『Mirage』/ Mirabi Frame
インドネシア出身のVo. 春来と、ロシア出身のGt. Igor Serokvasha(VALIANT HEARTS)によるポストハードコアプロジェクト、待望のデビューEPがリリース!
一度紹介しましたが、遂に来ましたね。ガチ名盤です。セカイ系エモーショナルの極致。多彩で浮遊感あるサウンド、繊細で情感豊かなメロディの数々、どこを切り取っても叙情的であり神秘的な音楽性が感じられます。Vo. 春来の今にも消えてしまいそうな、宙に漂っているような優しく儚い歌声も美しく心に突き刺さります。全曲良いんですが、新規曲Tr.5「Lilium」がヤバい。イントロから緊張感があり、約5分に渡って紡がれる壮大でドラマティックな展開に思わず天を仰いでしまいました(合掌)。
#11『RUMBLE』/ Paledusk
福岡発、2015年に結成されたメタルコアバンドの新曲。今年はアメリカのレーベル"SharpTone Records"との契約も発表し、先日にはドラマーのBOBが正式加入。4人体制になって初の新曲となりました。また、今作は名古屋発のメタルコアバンドcoldrainのVo. Masatoをフィーチャー。
PaleduskのVo. KAITOにとって、coldrainは学生時代から愛してやまないバンドで、Gt. DAIDAIとライブハウスで出会うきっかけとなった存在だそう。今回もPaleduskらしいカオスで前衛的な展開が次々と押し寄せてくる特大スケールで送る1曲で、数十秒単位で雰囲気をガラっと変えてくるのが凄すぎる。Vo. Masatoのフィーチャーリングパートは力強くエモーショナルに仕上がっており、終盤に掛けてエンディング感を増していく要素の一つとして大きく機能していましたね。
#12『Blue Mountains』/ Sheridan
ドイツ出身のプログレッシヴ・メタルコアバンドの新曲。近日リリース予定である16曲入りデビューフルアルバム『Maze』の収録曲をほぼ毎週先行リリースしており、激推しなので何度か紹介してます。
今回はイントロからアジアンテイストなサウンドとメロディが流れてきたのが印象的でした。上品さと華やかさが香るメタルコアというか良い切り口で来たなと。プログレッシヴ・メタルコア要素の強いギターリフが聴き応えありすぎて中毒。シンプルかと思いきや、ラスト少しだけ捻ってきたのもまたお洒落でした。
#13『ECSTASY』/ Chaosbay
ドイツはベルリン出身のプログレッシヴ・メタルコアバンドの新曲。7月に紹介した「REVOLUTION」ぶり。
クラップしたくなるエレクトロダンスナンバー的入りから、スクリームと独自の太い歪みまくったサウンドで一気にメタルコアへ傾くの最高。一方でサビのクリーンでは自慢のメロディセンスを惜しみなく発揮してますね。ラスサビ前にギターソロが入ってくれたのも良かったです。
―――以上、10/2~10/9はEP2枚、シングル11枚の新曲感想でした。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。その他何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキ♡を押したり(noteアカウントなくても押せます)、シェアしたりしていただけると大変励みになります。フォローも大歓迎です。よろしくお願いします!
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#ライブレポート
【10/9 HACHI 東京・台湾ツアー「Close to heart」@渋谷 Spotify O-EAST】
VSingerプロダクション「ライブユニオン」所属の"感情系VSinger"、"はちたや"こと、HACHIの東京・台湾ツアーワンマンライブ、東京公演に行ってきました。はちたやの現地ライブは4月のVTuber Fesぶり、ワンマンは昨年9月の2ndワンマンぶりですね。
暗転前にははちたやの会場アナウンスもあり、声出し準備がされましたね。そしてすぐに暗転すると幻想的なオープニングムービーが流れた後、ライブキービジュアルが映し出されました。そして、ロックナンバー「夜迷い言」をアレンジも混ぜながらスタート。前回のワンマンライブから約1年しか経ってないんですが、会場キャパは倍以上。大きいステージになっても良い意味いつもと変わらない美しい歌声を強く優しく響かせてくれました。また、前回はダメだった声出しもOKだったので、「夜迷い言」でもうフロアの盛り上がりは序盤からとても良かったです。
続くは今年リリースしたアルバム『Close to heart』から「空が待ってる」。終盤で披露されるかなと勝手に予想してたので不意打ちくらって一気に呑まれましたね。壮大な世界観が演出される1曲なのでライブ映えしたし、それでいて彼女の存在を近くに感じる歌詞と歌声がやはり感動的。その後の「Twilight Line」も壮大なサビメロが魅力的なので良い繋ぎでした。
MCを軽く挟んで続くは「Deep Sleep Sheep」⇒「Lonely Girl」⇒「さよならfrequency」⇒「Level off」とお洒落なチルアウト系ナンバー達。はちたやも軽く椅子に腰を掛けながら丁寧にしっとりと歌い上げてくれました。じっくりと向き合えるのもライブならではで、普段じゃ気付けない息遣いや表情の付け方に多くのファンが魅入ってしまっていたのかなと思います。
4曲を終えてしっとりパートを〆るのは「バスタイムプラネタリウム(gaze//he's me Remix)」まさかのRemixが来た上に、演出ヤバすぎて極上エモーショナル空間が完成してました。今回ライブ空間の外側の景色が変わっていく移動型?のようなステージコンセプトで、「バスタイムプラネタリウム」ではMV通り海の中にいるような演出が施され、大きなクラゲが神秘的に揺蕩っていたり、水の中に光がスゥーと差し込んできたりしてて本当に綺麗でした。2022年マイベストソングでもあるので普通に泣きましたね…。ガチで好きすぎるのです。
しっとりパートが終り、もう一度熱くなれる曲を歌いますとMCを挟み、「Greyword」⇒「涙することは疎か、息もできない。」を披露。何度聴いてもこの2曲は力強い歌声の迫力が凄い。そして圧倒されたまま追い打ちを掛けるように「Rainy proof」⇒「いつまでも」⇒「光の向こうへ」も披露。"感情系VSinger"である事を改めて強く示す新旧の3曲で、歌詞も今日だけのこの曲順だからこそ「光の向こうへ」の"届かなくても 君に歌うよ"がいつも以上に刺さるモノがありました。
ライブもいよいよ終盤。夏が終わったように、このライブも終わってしまうけれど、これからその記憶が何度もよぎるような感動を届けていきたいと、夏にまつわる3曲「八月の蛍」⇒「夏灯篭」⇒「ビー玉」を披露。スクリーンにはMVも映し出され、それぞれ蛍、灯篭、ビー玉の演出も後押し。また、それに合わせたファンのサイリウムも演出の一部として機能し、楽曲世界が会場全体へと拡がっていたと思います。ただでさえ泣きを誘うエモーショナルナンバーなので、感情を繋ぎ止める忘れられない景色でした。
本編ラストは「まなざし」壮大かつ重厚感のあるサウンドと共に、ゆったりと力強い歌声が響き渡り、遠くどこまでも届くと思わせる迫力を魅せてくれました。会場規模や音響に合わせて今後も更に化けていく1曲だったなと思います。
アンコールは全員が楽しみにしていたであろう「HONEY BEES」!2ndワンマンでサプライズ披露され、1年の時を経てようやくシンガロングが叶いました。本当に楽しかったし、はちたやもずっと笑顔で幸せでしたね。
という訳で、約2時間近く素晴らしいライブでした。安定感抜群で圧巻の歌唱力、現地会場とシンクロした奥行きあるライブ空間での幻想的な演出の数々、いつも通りの笑顔こぼれるMC、声出しできたフロアの熱などなど。ラストMCでの「目標である夢の武道館まで少しずつ一歩ずつ皆と歩んでいきたい、皆が胸を張って応援できるようにこれからも活動していきたい」との言葉がとても沁みました。たやは絶対に武道館行ける、これからも大好きです。改めて本当にありがとうございました!
では今回はこの辺で。また来週お逢いしましょう!
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