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東郷メディキットとクロスコンパス、人工知能(AI)を活用し、医療機器の外観検査効率を大幅改善

現場で培った検査技能を最先端の技術で継承し、「目で見て検査」から「検査できるAI」を現場で開発

株式会社クロスコンパス(東京都中央区、代表取締役社長 鈴木 克信、以下クロスコンパス)とメディキット株式会社(本社 東京都文京区、代表取締役社長 景山 洋二)の子会社 、東郷メディキット株式会社(本社 東京都文京区、代表取締役 中島 崇)は、医療機器の外観検査工程の一部に人工知能(AI= artificial intelligence)を活用したシステムを導入し、これまでの品質基準を満たしながら 大幅に検査効率を向上させることに成功しました 。

今回の外観検査ソリューションの導入によって、現場で培った検査技能を最先端の技術で継承することが可能になり、現場の働き方も「目で見て検査」から「検査できる AI の開発」へ「リスキル」され、AI 開発環境を導入したことが大きな改革となりました。

導入にあ たっては厳しい評価を繰り返し、毎日 1 万点近い製品を AI が判定・可視化 。その結果を現場の目で確認し、これまでの品質基準を満たすことを確認。現場では、AI の性能を向上させるために、一日10回以上ものAI 再学習により判定精度を高めたことも重要なポイントです 。
従来の人による目視検査では検査結果は良品、不良品という箱に入った結果だけであり、どのような不良があったかをデータとして蓄積して品質向上に活かすというデータ利活用が難しかったが、AI の判定結果が可視化された状態でデータが保存されるため、今後の工程改善につながると共に、製品生産後の追跡 ・ 遡及も向上する効果が期待できます 。

クロスコンパスが提供する高精度な外観検査ソリューションは、現行の検査装置が不良と判別した製品を人が再度「目視検査」で選別していた不明瞭な領域を大幅に改善できるものです。例えば、これまでメディキッ トでの検査工程では、真の不良はその内の10%未満でしたが、現行の検査装置「MANUFACIA ADT」(画像データ型) で生成されたAIをアドオンする事により、真の不良プラス5%程度の精度で不良を検知できるようになり、導入後は検査効率の改善が立証されました。

MANUFACIA-ADT でAI 改善中の 東郷メディキットの黒木氏

製造業向けAI アルゴリズム開発を得意と するクロスコンパスは、自社開発の AI 開発環「 MANUFACIA ADT 」 画像データ特化型 を提供
クロスコンパス「 MANUFACIA 」についてはこちら
現場からは「大変便利で精度が高い」「ゲームの感覚で精度が上げられる」 、「他の対象物でも試してみたい」、「今後はAIありきで評価方法を考えたい」という声をいただきました。

メディキットの製造・検査ラインでは、製品となったものを3 段階で検査しており、検査2で不良品の判別を行い、最終的にラインから出てきた再検査を、人による目視で再検査をしていた。この業務は重労働かつ後継者不足が悩みでした。
皆さんもご存じの通り、人の目は体調や気候によって変わることがあります。余談ですが、眼はカメラのレンズのような働きをする水晶体の厚さを調節し、ピントを合わせています。 この調節にかかわっているのが「毛様体筋」 という筋肉で、水晶体を引っ張ったり緩めたりしています。 遠くを見るときは、毛様体筋が緩まり、水晶体を薄くしてピントを合わせます。 私たち人間の身体は素晴しく、その筋肉の使い過ぎを疲れや痛みで知らせてくれます。どんなに目視検査の教育を受けていても、人間である以上これを避けることはできません。また、AIを育てる為に、現場の方が「人の技術をAIに継承する」ことが大切です。

今回、従来と同じ検査2に外観検査ソリューションを導入することにより、判別精度を大幅に向上しました。不良品を良品と判断する見逃しゼロ、良品を不良品と判断する過検知大幅減少の結果が出ており、悩みであった目視検査をする数が大きく減りました。

東郷メディキットに導入したMANUFACIA-ADT の結果

今回の開発は各社の技術と知識によるもので、次に示す 4 社 との共同開発であるからこそ 成せたものであると言えます。

メディキット株式会社
医療機器の開発・製造・販売等を行い、人工透析用など各種カテーテルの開発・製造に力を入れている
https://www.medikit.co.jp/

東郷メディキット株式会社
1990年に宮崎県日向市に第一工場を構え、地域に根付いたものづくり企業として、南九州から国内外の医療機関に医療機器を供給
https://www.togomedikit.co.jp/

パナソニックコネクト株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 樋口 泰行)のプロセスオートメーション事業部、平田機工グループのタイヘイテクノス株式会社(熊本県熊本市、代表取締役社長 野口和 隆)がシステムインテグレーターとして、外観検査ラインシステムを構築。

パナソニックコネクト株式会社
「現場」の困りごとを、テクノロジーやエッジデバイスで可視化し、ビジネスにおける多様な「現場」のプロセスを改革するソリューションで経営課題を解決
https://connect.panasonic.com/jp-ja/

タイヘイテクノス株式会社
制御部品、電設資材、エアー機器、機工部品等の販売をはじめ、制御盤の設計・製作、及び電気工事を中心に事業を展開
http://www.taiheitechnos.co.jp/


株式会社クロスコンパス
〒104 0045 東京都中央区築地2丁目7-3 CAMEL TSUKIJI II 3F
TEL:03-6380-9729
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