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『「学力」の経済学』 中室牧子【とりのす書店#2】

気温が上昇し、夏らしい天気になってきましたね。これからはコロナだけでなく、熱中症や台風などの災害にも気を付けていきたいところです。

さて、今日はとりのす書店の開店日です!

( ↑ とりのす書店の紹介文はこちら ↑ )

とりのす書店二冊目は、中室牧子著『「学力」の経済学』です。

読んだのはインターンスタッフのひらっちこと平井亮太です。ひらっちはこの本からどんなことを感じたのでしょうか?

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この本を手に取ったきっかけ


この本の存在を初めて知ったのは今から3年前、僕が大学1年生の時でした。この本はその当時かなり話題になっており、大学の「教育基礎論」「人権教育論」のどちらかの授業でおすすめされたことがきっかけで購入しました。

ただ当時読んだ時は、「へー、そうなんだ。」となっただけで、内容はあまり記憶に残りませんでした。

それなのになぜ、今回僕が再びこの本を読もうと思ったのか…。
その理由は2つあります。

1)コロナウィルスの影響で教育と貧富の格差がさらに広がる可能性があるのではないかと感じたため
2)データ解析について学んだ中で科学的根拠に基づく教育を知りたいと考えたため

(「お、大学生活4年間で成長してる!?」と思ったのは秘密です。)

本の概要


様々な意見があると思いますが、「日本の教育は最終的に感覚や精神論になってしまうことが多い」と著者は主張しています。そのため、この本では、教育に関して科学的根拠のあるデータを用いてアプローチをしていくことをメインに取り扱っています。

具体的には以下のようになります。

・子どもにご褒美を与える(目の前の人参作戦)は有効な教育方法なのか
・ほめて育てるべきか
・テレビやゲームは悪影響なのか

思い込みで語られていた教育に対して、科学的根拠を持った教育経済学の視点から考察しています。

読んでみた感想


僕はどちらかというと感覚的にに物事を捉えがちになってしまうタイプなので、そこに科学的根拠や客観的事実を含めて考えていくことの重要性がよくわかりました。
また、日本の教育はほとんどの人が経験しているものなので、だれでも「教育はこうあるべきだ!」と主張することができます。そのため、ある意見がその人の経験則によるものなのかをしっかりと見極めて判断していくことが大切だと感じました。

もちろん、感覚的な部分が重要な場合もあると思うので、必要に応じて使い分けをしていきたいです。

そして、この本を読んで、少しですが自分自身の成長も感じました。本の中では様々な事象が扱われていました。僕がこれまで教育学部で学んだことによって、「教育社会学の視点ではどうなっているか」「教育心理学の視点ではどうなっているか」など、大学1年生の時では考えなかったことも感がるきっかけを得ることができました。
特に、「ほめて育てるべきか」という内容の時には、心理学の内容の「動機付け」というワードが自然と頭に浮かんできました。
(※動機付けとは、心理学で生活体に行動を起こさせ、目標に向かわせる心理的な過程のことを言います。)

まとめ


この本を読んだことで、統計データをはじめとする、科学的根拠を持つ教育施策を知ることが出来ました。また、何かに理由(科学的根拠)を与えるという視点は教育だけでなく、学業や仕事といった点でも大切だと思いました。

また、これらに加えて、統計に当てはまらない直感や経験によることが重要なこともあると思うので、一つの考え方の方法として頭にとどめておきたいと思います。

教育に関わる人にとっては多くの視点からも考えられる面白い内容になっているので、ぜひ読んでみてください!

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