私たちが"豊かさの創造"に投資する理由-保けん野菜事業への参画-
私たち合同会社クレイジータンクは、会社化した2022年より前から、資本主義的な世界を横目に、豊かさを生み出す物や事に投資を続けてきました。その前提にあるのが、これから迎えるであろう日本の未来や20年前から予見してきたAIを筆頭にしたテクノロジーと人間の関係性です。
ここ2年ほどで「これからの未来がどうなるのか、考えるだけで不安になる」という言葉をどれほど耳にしてきたか。
本当に多くの方々が不安の中を生きていると実感しています。しかしその原因は、良い大学に入れば良い就職先に入れる、60歳になったら引退して年金生活ができるといった、安定が約束された世界しか知らない世代が多いからだと考えています。
日本という国は、世界的に見ればそれはとても稀有な存在で、本当に信じられないほど恵まれた世界で生きてきたのだと思います。
しかし、これからはそうはいきません。
外資系企業が水源を買い占めている。海外資本が土地を買い占めている。円安が進んで海外の物が買えない、旅行にも行けない。
こんな今まででは想像もできないようなことが現実に起こっています。
以前、弊社メンバーはこんな記事を書きました。
有料記事ではあるのですが、簡単に言えば幸せの基準を下げれば、不安は和らぐといった内容です。
4年も前に2023年の今から起こることを予見したような記事ではあるのですが、しかし幸せの基準を下げることもまた簡単なことではありません。
ではどうすれば良いのか。
私たちは常に行動し、自分たちで世界を創造することを大切にしています。そしてそのような世界を生きる組織のことを"農耕民族的組織"と呼んでいます。気になる方は以下の記事を読んでください。
次世代が生き残るための手段を残すために
皆さんの心の中に、未来に対して不安があったとします。その不安はお金を儲けることで解決するでしょうか。おそらく多くの人は「はい」と答えるような気がします。
間違ったことではないと思います。大金を稼げればその返答で正しいはずです。しかし、お金ではどうしようもないことが、これからの未来を待ち受けていると考えています。その予見の一つに…
スーパーマーケットにすら野菜が並ばなくなる未来
があります。
この予見はほんの数ヶ月前まで誰にも伝わらない予測でした。しかし、ついに産経新聞にこんな記事が掲載されました。
私たちがこの情報が流れるよりも先に危機的状況を予見できたのは、実際に農家さんに話しを伺えたり、ご実家が農家の方と一緒に仕事ができたこと、そして弊社も参加し、株式会社DENSOや早稲田大学などと研究した生鮮食品に関する調査に関する知見があったからでした。
野菜を買えるのはお金があるからだけではありません。野菜を作ってくださる方がいて、その人たちがお金と交換してくれるからです。
もし農家さんがいなくなり、野菜を作れる人がいなくなったら...。いくらお金があっても野菜を食べることはできないのです。
そんな危機感を、多くの人は本当にその状況になってみないと実感することも、回避しようとすることもしないと思います。だからこそ私たちがやるしかないと考え、ミチクサ合同会社さんが進めている保けん野菜事業に参画したのが一つの理由でした。
安くて良い野菜は手に入る、だがしかし・・・
保けん野菜事業では、日本を代表する農家さんである"のらくら農場さん"や200種類以上の野菜を丹精込めて作られている"ないとう農園さん"協力のもと、取れたての野菜が家に届きます。しかし、それだけではなく、子ども向け"野菜研究"という習い事型研究会や畑での収穫イベントと食事会、ユーザー考案レシピなど、加入者だけが読めるブログなど「ちゃんと伝える」「ちゃんと野菜を体感していただく」をコンセプトに事業を進めています。
少しの遊び心を大切にしながら、本来の野菜を体感していただいてきました。
そんな事業に関わっている中、先日サミット(スーパーマーケット)の野菜コーナーに行ってみると、保けん野菜で購入する金額の半額くらいで野菜が並べられていました。「農家直送」と書かれた旗。多くの消費者がその野菜を「安い」と手に取っていることが見て取れました。
安い、確かに安いのです。消費者にとってはありがたいことです。しかし農家さんにとってはどうでしょうか。嬉しいわけがありません。
私たちが参画している保けん野菜の加入金額は確かに高額と言われることもあります。実際に協力農家さんに支払われる金額は、他の農家さんが聞いたらびっくりするような金額になっています。
しかし、めちゃくちゃな金額設定にしているのではなく、本来「農家を持続可能なお仕事にする」ためには必要な金額設定になっているのです。
だからこそ付加価値ではなく、お客様に対して感謝の気持ちを込めてイベントを開催したり、習い事を作ったり、誠心誠意ちゃんと伝えることを大切にしています。
ただ安いだけで野菜を買っていると、いつか
「野菜がスーパーマーケットで買えない」
自体も起こりえてしまうのです。そうならないために、弊社は国も関わるような調査研究にも参加し、
現場ではどんなことが起こっているのか取材もし、その後も農家さんへ足を運んでいます。
私たちは決してお金儲けだけがしたいわけではありません。常に大切にしている「次世代に何を残すか」という命題。この命題と本気で向き合うために、資本主義的な感覚だけではない、資本主義を超えた"豊かさの創造"に投資をしていかなければならないと確信しています。
"新"資本主義という世界があるとすれば、本来あるべき形のビジネスを遂行すれば、多くの人たちが豊かさを感じるような世界ではないでしょうか。
綺麗事に聞こえるからこそ、その挑戦を続けていきたいと思います。
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