ストラングラーズ初来日
「ストラングラーズ見に行けへん?」
「ええなぁ、いつなん?」
「今日や」
「そんなん無理やて」
「なんで?」
「なんでて、親に言うてへんし」
「俺も言うてへんけど、今日しかチャンスないでぇ」
「今日だけなん?、明日は?」
「明日は京都や」
「そうなん.....よし、行こ」
と言うわけで、高校生だった僕たちは6時間目が終わってから大阪梅田の毎日ホールへ出かけた。会話の内容は想像だけど、前日、急に思いたち当日A君を誘ったのでたぶん上記のような会話があったはずだ。一応A君を誘うのだが、たぶんA君は断るのでその時は一人で行くつもりだった。
それにしても当時はスマホもネットもないのにどうやって情報を得ていたのか不思議だ。大体、当日券があるのか。あっても開演の直前で買えるのか。何を考えて行動していたのか。いや何も考えていなかったに違いない。だって高校生だからね。
神戸にある高校から阪神電車に乗って1時間弱で梅田に着く。期末テスト間近の非日常的な行動にアドレナリン出まくりで梅田の地下街を歩いていると正面から黒ずくめの革ジャン着たの外国人が近づいてくる。怖いので目を合わせない。すれ違いざまにちらっと見る。ジャン・ジャック・バーネルだ。オオーッ!どうしよう? 何も出来ず立ち尽くす学ラン姿の高校生二人。取り敢えずは当日券を買いに行く。
正直に白状するとライブの内容はあまり覚えていない。衝撃的過ぎたのか或いはつまらなかったのか記憶が飛んでるようだ。覚えているのは家に帰ってから親にこっ酷く怒られたこと。その後A君とは疎遠になってしまったけど元気でやってるかなぁ。
(1979年2月14日(水)大阪毎日ホール ストラングラーズ初来日)
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