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生理効果と調理法からみた水とお湯の違い

美容のために水を飲んだ方が、お湯を飲んだ方がいいと言われたり
野菜を茹でるときは水から、沸騰してからなど

元をたどれば同じ種類の液体なのにもたらす効果や役割が違うらしい。

祖先は冷たい方が先なのか熱い方が先なのか
まるで卵とニワトリ論議。

「いや、そんなのどっちでもいいじゃん。暑かったら水で、寒かったら白湯飲めばよくない?」
と真っ先に考えたけど違うと言われたら何か気になってくる。

というわけで調べてみた。

○何度からが何湯なのか

温度が高い順に
熱湯:約100℃ 温湯:60-70℃
微温湯:30-40℃ 冷水:-10℃以下


その他「白湯」は、15分ほど沸騰して水に含まれる不純物を除いたもの。カテゴリー的には温湯と微温湯の間なので少し熱いと感じる程度かと思う。

また「常温」は15-25℃で、「ぬるま湯」は30-40℃(約36℃)の人肌程度。

○水を飲んだ時とどう違う?

冷たい水を飲む効果は
熱中症など素早い水分補給ができることと、起床後に飲むことで胃を刺激して大腸のはたらきが活性化して
便秘解消の促進の効果がある。
でも基本的には体温低下で基礎代謝が下がったり、
消化不良を起こしがちになるため大量飲水はよくない。

一方、白湯~ぬるま湯を飲む場合は
最初から体温に近い状態で体に入ることで、体温変化のギャップが少なく体に優しく消化酵素のはたらきも落とさない。
代謝や血行促進、免疫力向上などの効果から冷え性防止、老廃物の除去によるむくみ解消にも期待できる。

また吸収速度は水 >お湯で
その分、水は体に与える負荷が大きいためお腹を壊しやすくなる。


○調理の時は何が違う?

・水から茹でるものは火が通りにくく変色しにくい食材。
イモ類や根菜などが対象で初めから強火スタートだと火が通りすぎて料理全体が完成するころにはボロボロ煮崩れてしまう。水の状態から調理することで均一に火が通せる。
魚もDHAやEPAは加熱に弱く酸化するため水から茹でる。

・沸騰してから入れるものは火が通りやすく変色しやすい食材(茹でたら色鮮やかになるもの)。ブランチング処理がこちらに入る。
葉物や豆類が対象で火が通りやすいため早めに引き上げる。すぐに冷水につけることで色合いを保てる。

過去記事でも水について書いたけどやっぱり奥が深い。


軟水や硬水ではミネラル量の違いから余計に複雑になって
水だけでどんだけ語れるんだと思う。



地球や生命体のもとをたどれば水の存在に行きつくように
水やお湯の存在は一筋縄ではなくどちらが先だったのかなど
当たり前に潜む謎の液体で生きてるうちにはきっと解明しそうにもない。

*素敵なイラストありがとうございます。

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