CQラボ【公式】
CQラボ主催 宮森千嘉子の共著『経営戦略としての異文化適応力』の感想や、CQを実践する仲間たちの投稿を集めています。
CQラボメンバー、CQラボ認定ファシリテーターのnoteです。
単に海外に住んでるだけではCQは上がらない 私がトレーナーとして研修に関わる世界的な教育NGOでも本格的に留学生の大移動が始まり、多忙さに嬉しい悲鳴(苦笑)をあげています。 さて、このNGOでは80年代より積極的に異文化理解教育を取り入れており、留学という「経験」だけではなく、その「経験」を役立てるための包括的なCQ知識、CQ戦略、CQアクションを促進するプログラムに力を入れています。(CQという名称は使っていませんが) またこのNGOでは、プログラム参加者に対して約40
従順=良いという前提 毎朝我が家に隣接する幼稚園から、先生の声に従って唱和する園児たちの元気な声が聞こえてくる。その中で私のCQアンテナが「ピン!」と反応する瞬間がある。 「せんせいの~ いうことを~ よくきいて~ りっぱなひとに なりましょう!!」 CQを知る前は全く気にもならなかった。 いや、むしろ「良い心がけだわ。さすが伝統ある幼稚園…」と感心すらしていたかも知れない。でもいったんCQを知ってしまうと、見慣れた景色が180度違って見えてくる。 「パワーホルダー(先
なぜ高校で留学? 人生100年時代に必要な「無形遺産」 私はライフワークの1つとして、これまで長年にわたり世界的な高校生の交換留学プログラムを支援しています。 その中でよく聞かれる質問の1つに「なぜ高校生なんですか?(1年間の留学は)大学受験に不利なので、大学に入ってからではダメなんですか?」というものがあります。 もちろん高校の3分の1を海外で過ごすことは当然、日本での高校生活や帰国後の大学受験にそれなりの影響はあります。そしてベストな留学のタイミングは本人が何を大切に
さて早いもので「CQをポケットに地球一周の船旅」シリーズも第6回目になりました。 シリーズ第1回~5回では、ピースボート第117回クルーズ(2024年4月から105日間)で世界18か国を巡った際に出会った、ユニークな人々や船内自主企画についてCQ(異文化適応力)理論で分析しながらご紹介してきました。 第6回目の今回は「いったん最終回」と銘打ち、クルーズ帰国後に感じた強烈な「逆カルチャーショック」について書きたいと思います。(なお旅を通して知った文化や社会課題などについては
「船で世界一周」と聞いて「自分には無縁」だと感じていませんか? かつて私もそう思っていましたが、今回の旅でその思い込みが一変しました。 ピースボート第117回クルーズで、2024年4月から105日間、世界18か国を巡りました。前回の第4回:「自主企画」ー個人と集団の達成は「最高の娯楽」に引き続き、この連載では、船旅での経験をCQ(異文化適応力)の視点から分析し、知られざる船旅の世界や、出会ったユニークな人々、日本と各地の文化、社会課題についてお届けします。 洋上で築かれる
「船で世界一周」と聞くと、つい「自分には関係ない」と思ってしまいませんか?私もかつてはそう感じていましたが、この旅でその考えがガラリと変わりました。 ピースボートの第117回クルーズで、2024年4月から105日間、18の国々を巡る経験をしました。この連載では、異文化適応力(CQ)の視点から船旅を振り返り、船内のユニークな人々や、各国の文化、社会問題についてお話しします。 船上で広がる自己表現!ピースボートの多彩な自主企画とは? 船旅を成功させる鍵は、「長い船上生活をどう
「船で世界一周」と聞くと「自分には無縁」だと感じていませんか? かつて私もそう思っていましたが、ピースボート第117回クルーズで2024年4月から105日間で世界18ヶ国を巡り、その思い込みが一変しました。 この連載では、船旅での経験をCQ(異文化適応力)の視点から分析し、知られざる船旅の世界や、出会ったユニークな人々、日本と各地の文化、社会課題についてお届けします。 前回、「シニア世代の飽くなき冒険心と日本のサービス文化(前編)」では、シニア世代の冒険心についてお伝え
「船で世界一周」と聞くと「自分には無縁」だと感じていませんか? かつて私もそう思っていましたが、ピースボート第117回クルーズで2024年4月から105日間で世界18ヶ国を巡り、その思い込みが一変しました。 この連載では、船旅での経験をCQ(異文化適応力)の視点から分析し、知られざる船旅の世界や、出会ったユニークな人々、日本と各地の文化、社会課題についてお届けします。 一緒に船旅を楽しみましょう。 シニア世代の底抜けの冒険心と自立心 今回のクルーズには、1000人以上
「船で世界一周」と聞いて、リッチなシニアがデッキでくつろぎながらシャンパンを楽しむ姿を思い浮かべ、「自分には無縁」だと感じていませんか? かつて私もそう思っていましたが、ピースボート第117回クルーズに行き、その思い込みが一変しました。 2024年4月から105日間、世界18ヶ国を巡った船旅での経験を連載。CQ(異文化適応力)の視点から分析し、知られざる船旅の世界や、出会ったユニークな人々、日本と各地の文化、社会課題についてお届けします。 さあ、一緒に船旅を楽しみましょう
ホフステード6次元モデルと6つのメンタルイメージについて、CQを説明してきました。 では、どのようにCQを個人のツールとして高めていけばよいでしょうか。 4つのステップで紹介します。 CQを高めるステップ1 計画を立てる 異文化環境に身を置くことになったら、次に示す問いかけを参考にして、計画を立ててください。 ・今回の目的は何か ・相手はどこの国、どこの文化圏の人か ・どのようなプログラムか、どのような「型」をとるか ・自分の「型」との違いは何か ・目的を達成するために
ホフステードの6次元モデルを用いた経営コンサルタントのハブ・ヴルステン氏が、文化圏によって世界を6つのグループにクラスタ化し、暗黙の組織モデルを発展させたのが「6つのメンタルイメージ」です。 この6つの文化圏のどこにも属さず、1国で1つのメンタルイメージを形成しているのが日本です。 6つの文化圏に属さない「日本」 日本の文化的特徴として、次のようなことが挙げられます。 ・男性性と不確実性の回避度が際立って高く、努力を厭わず、高い志をもってよりよい仕事を追求する ・あらゆる
ホフステードの6次元モデルを用いた経営コンサルタントのハブ・ヴルステン氏が、文化圏によって世界を6つのグループにクラスタ化し、暗黙の組織モデルを発展させたのが「6つのメンタルイメージ」です。 家父長的なリーダーが影響力をもつ「家族」 権力格差が大きく、集団主義、不確実性の回避が弱い文化圏です。 家父長的なリーダーの決定に従い、変化には柔軟です。「誰の知り合いか」が影響力をもつ社会です。 これらの国は、5000万米ドル以上の時価総額をもつファミリー企業の割合が非常に高い(
ホフステードの6次元モデルを用いた経営コンサルタントのハブ・ヴルステン氏が、文化圏によって世界を6つのグループにクラスタ化し、暗黙の組織モデルを発展させたのが「6つのメンタルイメージ」です。 個人主義だけど階級制「太陽系」 大きな権力格差と個人主義、不確実性回避の高さがあります。階級制を容認する一方個人主義を重視するパラドックスがあり、個々に自転しながら太陽の引力から離れられない太陽系の惑星のようです。 太陽系の国 フランス、ベルギー、北部イタリア、フランス語圏スイス、
ホフステードの6次元モデルを用いた経営コンサルタントのハブ・ヴルステン氏が、文化圏によって世界を6つのグループにクラスタ化し、暗黙の組織モデルを発展させたのが「6つのメンタルイメージ」です。 階層が明確なトップダウン「人間ピラミッド」 大きな権力格差と集団主義、不確実性回避の高さがあり、誰もが階層の存在を当然のものとして認め、意思決定はトップダウン方式です。 人間ピラミッドの国の組織は、中央集権化する傾向があり、異なる階層間のコミュニケーションはフォーマルです。 この
ホフステードの6次元モデルを用いた経営コンサルタントのハブ・ヴルステン氏が、文化圏によって世界を6つのグループにクラスタ化し、暗黙の組織モデルを発展させたのが「6つのメンタルイメージ」です。 規則を重視し、階層的圧力が効かない「油の効いた機械」 権力格差が小さく、個人主義で不確実性回避の傾向が強いのがこのイメージです。手続きや規則を重視し、階層的圧力は効かない「秩序を重視するオーガナイザー」です。 国民の心はいつも秩序を求め、効率的に物事を進めるための仕組みを取り入れ、
ホフステードの6次元モデルを用いた経営コンサルタントのハブ・ヴルステン氏が、文化圏によって世界を6つのグループにクラスタ化し、暗黙の組織モデルを発展させたのが「6つのメンタルイメージ」です。 人間の平等を重要視する「ネットワーク」 不平等をなくすべきという権力格差の小ささ、個人主義で重視される権利と義務、勝者と敗者が異なる待遇を受けることを拒む女性性の価値観が、人間の平等を徹底的に重視します。 勝者としてふるまうことは歓迎されず、意見の一致、連立政権、(階級のない)対等