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6つのメンタルイメージ① コンテスト

ホフステードの6次元モデルを用いた経営コンサルタントのハブ・ヴルステン氏が、文化圏によって世界を6つのグループにクラスタ化し、暗黙の組織モデルを発展させたのが「6つのメンタルイメージ」です。

自由な競争環境を重要視する「コンテスト」

「人や組織に競争の自由を与えれば、より良いことが起こる」というのが、コンテストの前提です。
自由な競争環境が何より重要であり、他人と争うだけでなく、自分自身とも戦う能力があってはじめて人は仕事にやりがいを感じることができます。

達成志向、目標設定、勝ち負け、克服、キャリア、競争の報酬のボーナス、有望な社員への特別なキャリアパス などが、このモデルのキーワードです。

仕事ができると認められるかどうかで組織内のヒエラルキーが決まります。組織経営を行う効果的な方法は、目標設定と管理です。
雇用者と従業員は仕事の内容と目標について交渉し、合意します。
問題が発生したら、相互の直接的なコミュニケーションを通じて解決します。

効果的なリーダーシップ

スペシャリストよりも、ジェネラリストがリーダーとして好ましいと考えられています。現場のスペシャリストたちへの権限移譲を行うことが奨励されており、リーダーはビジョンを示しながら、よりハイレベルの目標にコミットすることを期待されています。
部下と達成すべき目標を合意したら、公式なフィードバックの機会をもちながらプロジェクト進行をサポートすること、その成果をフェアに評価されることが求められます。

・専門性よりコモンセンスに優れた決定力がある
・チームの業績を社内に売り込む力がある
・部下と目的を握ったら、やり方は部下に任せる
・ポジティブなフィードバックとコーチングがカギ

落とし穴 経営理論は普遍的ではない

世界中の大学やビジネススクールで教えている経営理論は、主にアングロサクソン系の学者が考え出したものであり、コンテストの文化圏で機能します。
しかし、それがどこの国でも通用する普遍的な価値観だと思い込んでしまうと、うまくいかないことがあります。
他国で生まれた理論を導入するには、それぞれの国の特性を踏まえたソフトウェアの導入が必要です。


▶ホフステードの6次元モデルと6つのメンタルイメージについて詳しく知りたい方は、『経営戦略としての異文化適応力 ホフステードの6次元モデル実践的活用法』宮森千嘉子/宮林隆吉 著をご覧ください

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