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臨床心理実習で大切なこと

この記事が役に立ちそうな人:これから臨床心理の実習に行く大学生、大学院生

大学が夏休みを迎え、これから実習が始まるという学生さんも多いのではないでしょうか。
学校でも指導を受けると思いますが、実習にあたり大事なことを改めて整理してみたいと思います。

基本的なこと

言葉づかいも大事

挨拶

本当に基礎的なことですが、挨拶は大事です。ここから関係作りが始まります。
支援対象となる方(児童、患者、クライエント、利用者など)はもちろん、実習先のスタッフにもしっかり挨拶できると良いです。

学ぶ姿勢

せっかくの学びの場ですので、興味を持ったことは実習指導の先生にどんどん質問してみるといいと思います。教える側も学生が熱心だと嬉しいものです。

ただ、以下のことは控えたほうがいいかもしれません。

・支援対象者の前でメモを取る
メモを取りたい時は、実習指導の先生に確認してからにしましょう。
支援対象となる方が気にされる場合もありますし、メモを残すことで情報漏洩のリスクも高まります。

・実習先のダメ出しをする
実習先にはさまざまなところがあり、原則から外れたやり方をしているように見える機関も存在します。
しかし、それぞれの職場にはその職場なりの事情があります。実習生は限られた部分しか見ていないので、一見間違っているように感じても、実は正当な理由があるかもしれません。
気になることがあった時は、指摘するというよりもまずは質問してみることをおすすめします。

個人情報の厳守

カルテ等の閲覧は許可を得てから

実習帰りに実習先の話をしない

大前提として、実習先で知った情報は外へ漏らしてはいけません。

意外と気が緩むのが実習帰りです。電車に揺られながら、同級生とついつい実習中のことを話してしまいそうになることもあり得ます。

実習先を一歩出たら、実習中のことは口に出さないのが一番です。
実習関連で話したいことがあれば、実習指導の時間に指導担当の先生と話すことをおすすめします。

SNSに実習中の出来事を書かない

「これくらいなら大丈夫だろう」は危険

支援対象の方の相談事などをSNSに投稿してはいけないのはもちろんですが、案外要注意なのが『ちょっといい話』です。

「患者さんに◯◯と言われてハッとした」というようなエピソードは、実習生にとっては自分の成長につながる内容かもしれませんし、もしかすると「いいね」ももらいやすいかもしれません。
しかし、ご本人がその投稿を見たらどう思うでしょうか?

実習で得られた気づきは大切ですが、SNSに投稿するのではなく、実習指導の時間に先生や同級生とシェアするのがおすすめです。

服装

実習先によって異なりますが、基本的には華美ではなく、露出の少ない服装が求められると思います(たとえば、ネイル・アクセサリー・ミニスカート・ハイヒールなどはNGのことが多いです)。
前もって実習指導の先生に確認しておくのがベストです。

カウンセラーは不思議とカーディガン率が高い

自己開拓の学生さんは頑張りどころかも

臨床心理の実習は基本的に学校を介して行われますが、学生が自己開拓と称して自分で実習先を探す学校も存在します。

私が以前働いていた職場でも、そうした学生さんを受け入れたことがありました。
ところがそこの大学は、実習指導を受けられる機会が他の大学に比べて少なめだったようです。
学校にもよると思いますが、自己開拓で実習を行う場合は、必要な予備知識を自分で調べたり、人に聞いたりしておくといいかもしれません。
実習生自身のためでもありますし、支援対象となる方に迷惑をかけないためでもあります。

学ぶ姿勢が一番大事

勉強になることがたくさんある

色々書いてきましたが、ここに挙げた内容は、いずれも支援対象となる方の害にならない(症状を悪化させない、情報を流出させない)ために必要なことです。
将来、心理職として働くうえでは必須の心構えともいえるかもしれません。

実習では気をつけなければならないこともたくさんあり、最初は緊張すると思いますが、座学とはまた違った学びが豊富に得られることでしょう。実習がきっかけで進路の方向が決まることも珍しくありません。
積極的に学ぶ姿勢を大切にして、ぜひ有意義な時間を過ごしてください。

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