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え”っ?日本列島が書けない??

 

 昨年01月26日から
小中学生への学習支援で得た知見を基に
色々書き始めて69回目です。

 先日学習支援で担当した生徒は、出席率は良いのですが、毎回通塾しているところが出しているワークシートで一学年前の学習内容の数学を解いており、その範囲では90%位の仕上がりを見せていましたが、それ以外の教科を見せることがありませんでした。
 今回、期末試験結果を初めて持参してくれ、学校での他の教科の進行具合が解りました。
 その結果では、全体にまあまあの理解度でした。
 しかし、英単語や漢字は一応学年相当の知識がありますが、英語と国語の長文読解が苦手でした。
 数学は公式は覚えているが、応用がきかないので、
そのため、99*98を九九の掛け算を使って解いていました。
 圧巻だったのは社会科と理科です。
歴史も地理も知識にふらつきがあり、理科も教科書知識が精いっぱいのままでした。
 日本の略図を書いてもらったら、北海道と本州と沖縄だけの作図で、沖縄以外は地名が出てこないし、東西南北がわからない。
 理科とつなげて、日本海側に雪が多く降る理由を説明したけれど、あまり理解できない様子。

 なぜこうなるのかを、真剣に考えてみましたが・・・
①本人はとても素直で、学習意欲はあります。
②多少の理解遅延はありますが、学習障がいという程ではありません。
③小学校程度の基礎知識に欠損があるようです。
④また、期末試験の様子から、教科書範囲の知識は理解しているようですが、応用力に欠けています。
⑤つまり、授業で学習した範囲は一応の知識となっているが、それ以外には目が向かない。

 というような点が見えてきました。
 学習支援の場は一週間に二時間しかないので、全ての教科を反復はできません。
 そうなると、日常の学習方法を考えざるを得ず、
予習→学習→復習のルーティンで考えると、
復習の割合を増やし、
「なぜそうなるのか?」という疑問を持ってもらうしかなさそうです。

 こうして、学習支援の場で行合う生徒一人一人に、
より理解が深まる方法を提示しています。
が、自身の知識に対しどう判断し、
どう対応するかまで追えないつらさがあり、
このあたりからは、保護者との応対が必要になってきます。

保護者の皆さんや 子どもたちの学習に関与している方々へ

 試験結果は成績だけではありません。
 学習の理解度や 深度も測れます。
 しかし、全体の進捗状況までカバーできません。
 達成感の助長や、承認意識の理解以上の学習意欲向上には
一番身近にいる 皆さんの力が必要です。 

20.JULY.2022.ARAI