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小柳とかげ
2021年3月19日 19:21
消えゆく私は赤の中。明後日を泳いだあの子はもうずっと後ろに。10年後に落ちる葉っぱの鋸歯を見た。彼は振り返ることなく、落としたものになる。揺れて揺れて巻き上がる。夏の日に見た道路の蜃気楼なんてあいつの人生を語るよりずっとできっこない。猫になる。指が白く伸びていく。黒にはなれずにいる影はもっと先を進む。またあの日を懺悔する。消えてなくなる。消えたら存在がわかるもの。大事な人な
2021年3月16日 22:45
もうなにも考えられない。日々睡魔に襲われて起きてる時間はほぼない。生きているのか分からない。じわじわと襲い来る不安感は何もしていないことへの罪悪感から起因する。とはいえ、私たちは何も出来ない。何も出来ないのに何かをしないと責められる社会に出ていかなければならない。ないないばかりで心がおかしくなる。もう、早くやめてしまいたい。なにを?なにも無いのに、何も無さすぎて息ができない。
2021年3月10日 22:38
真っ暗になる。視界から色が無くなる。音が大きく鳴り響き、私の中を揺らす。どくどくと脈が打つのがわかる。その時、舞台の上に明かりが存在した。彼らは天使だ。彼の歌声が私を包み、透き通る。あの人が出した音が私の身体を震わせる。彼らは天使だ。だから4人組なのだ。この場所に降臨しては、人々を浄化する。私の両隣に空いた席はきっと、誰かが座っている。この満席の会場を埋める椅子の半分は空席。そこ
2021年3月2日 21:59
換気扇の音が響く。足から伝わる冷気が私の足を重くする。作った肉じゃがは、醤油を入れすぎた気がする。美味しそうだけどしょっぱいのかも。なんてこともない日常。平和な日々。心が穏やかだ。昨日までは何かに取り憑かれたように、鬱々とした思考がめぐり考えていないようで黒い霧が脳を覆っていた。でも、何故か私の心は、頭は晴れやかで、生きているのが楽だと感じた。私の日々のあれは、普通の人が抱えている