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本の大事さを実感した瞬間

いよいよ来週末、依頼された版元ドットコムさんの「版元日誌」の締切があるので、原稿を書くための頭の中の整理もあり、このnoteで頻繁に書き溜めています。


さて、あなたが「本が大事だ」と思った瞬間はどんな時ですか?

学校の図書室で面白い本と出会った時、書店のフェアで運命の1冊に巡り合った時、みなさんそれぞれにいろいろあると思います。

私はずばり、入院した時に本の大事さに気づきました。

入院する前は、毎日せわしなく働き、暇ができるとスマホでSNSをチェック。頭の中はひっちゃかめっちゃかで、常にせわしなく脳が回転し続けていました。

そんな時、あえなく入院することになり、しばらく静かに過ごしていたのですが、病院の待合室に置かれていた本や新聞を読んだ時、「あ〜静かでいいな」と深く実感したのです。

活字として印刷され動かない文章。
その佇まい、堂々とした様、いさぎよさ、さらに1行ずつ読み進めていく時の精神の落ち着きぶりに驚いたのです。

入院する前は、なんとも落ち着きがなく、せわしなく、わちゃわちゃとしていた日々の連続でした。しかし入院によって心身ともにリセットされ、本を読むことで、失っていた目的のようなものが朧げながら見えてきました。
そんな気がしたのです。

1冊の本ができるまでには、さまざまな人が関わっています。
そんなそれぞれの研ぎ澄まされた仕事の結実として、目の前にある1冊が存在しています。

こう言ってはなんですが、自分が普段仕事をしている「本」の魅力を知ることができて、入院してよかったといまでは思っています。

本は読む人の心を研ぎ澄ませる力があります。

そんな本の大事さに気づけてよかったです。


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